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魔法のある世界で
61.目覚めれば幼児から少女に
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私は幸せになるんだ!
ならなきゃ!
そう思ったら目が覚めた。
『お目覚めですか綺羅様』
「タマチャン…?うん、おはよう」
『綺羅様が今回、この”卵”に入られてから一週間ほどたちました』
「ええっ?嘘でしょう?」
『私は嘘は申しません』
…まぁ…そうだよね。
私は事の重大さに、さーっと血の気が引いた。
大変だ!お父様や皆がきっと、物凄く心配している!
「すぐに出なきゃ!」
私は慌てて卵を出ようとした!
その時にふと気づいたのは、自分の着ていた衣服が”卵”に入った時に身に着けていた物とは違って、最初こ目覚めた時のような真っ白な衣服を身にまとっていた。
これはタマチャンが作りだしたものだろう。
そして、私は自分の体の異変に気づき慌てた。
え!何?
自分の手の平を見ると明らかに三歳児のそれよりも大きくなっていたのである。
そして髪も肩までほどの長さだった筈が腰のあたりまで伸びている。
明らかに一か月どころではない成長を遂げていた事に私は慌てた!
「たっ!タマチャンっ?」
『はい、綺羅様』
「わ、わわわ、私、何だか大きくなっているみたいなんだけどもっ!かっ!鏡っ!モニターを鏡モードにしてもらえるかしらっっ?」
『畏まりました』
そして映し出され姿は、三歳児の姿では無かった。
どう見てもその姿は十三~十四歳の少女だった。
私は思わず叫んだ。
「タ~マ~チャ~ン~ッ?これは一体、どういう事なのかなぁあああああ?」
私は怒りの表情でタマチャンに問うた。
そしてタマチャンは、私の怒りなど気に留める様子もなくいつも通り答える。
淡々と…いや、むしろ、ちょっぴりご機嫌な声にすら聞こえる…。
『綺羅様、早く大人になりたいとお望みでしたので、カプセルの中を成長促進モードでお休み頂きました♪』
「なっ!誰もそんな事言ってない!」
『?でも、思っていらっしゃいましたでしょう?あのロードとかいう人間に釣り合う年齢になりたいと願っておられたのでは?あと一週間ほど今の成長促進モードでお眠り頂けたなら来週には二十五歳位には成長できますが?』
「え?マジで?」私はつい、そうタマチャンに聞いてしまった。
『はい、マジでございます!』
え?そ、そっかぁ~お父様に釣り合う年齢に…う…嬉しいかも?と思い、大人になった私がお父様と並んで立つ姿を想像してちょっと頬が蒸気した!やだ、照れるぅ!うふふっ…って、馬鹿な妄想に思わずタマチャンに丸め込まれそうになったが、ハタと我に返った!
「って、ちがーうっ!そんな急に育っちゃって周りに何て説明するのよ!」
洒落にならない事態に私は大慌てで或る!
「こんな事なら”卵”から出る前に大人の姿にまで成長させてくれてればよかったじゃない!そしたら何か仕事をみつけて自活できたかもしれないのに!」
『それでは、駄目です!一旦、この世界の空気と魔素をその体に取り込んでから出ないと急激な成長は負担がかかりすぎましたし、その時代の最も頼れる権力を持つ者達に保護されるようにロイス博士は私に指示しておりましたので』
「そ、そこまでプログラムされてたの?ロ、ロイス博士ってば…過保護?で、でも、どう説明するのよ?こんな事、受け入れてもらえる訳がないじゃない!」
『大丈夫ですよ』
「何が大丈夫なもんですかっっ!って…え?何?もしかして、何か策でもあって大丈夫だと言ってるのかしら?」
『この世界では、時々ある事ですので』
「…ん?」
『この世界では、時々ある事だと申し上げました。綺羅様』
お…おおぅ、二回言ったね?
大事な事なのね?そこ!
意味がわからない!
何だ?この世界じゃあいきなり十歳も二十歳もある日突然、育っちゃう事があるっていうのか?
んな、馬鹿なっっ!
私はパニックである!とにかく、現状のままで一旦外に出る事にした。
とりあえず、タマチャンが言うがままに、更に十歳も育っちゃって面影もなくなっちゃったら私がラーラだと言う事すら気づいてもらえないかもしれないではないかと私は慌てた。
こうなると、タマチャンのAIらしい落ち着きが返って腹立たしい!
「タマチャン、とっ!とにかく一旦今すぐ外に出るわっっ!」
私の気持ちはともかく皆が心配していたらと焦りまくった!
『畏まりました。綺羅様!』
そして”卵”のドアは開いた。
外からは、「「「「おおっ!」」」」と言う声が上がった!
そして私は、外に出た。
そこには、お父様、お兄様、そしてと侍女ズの三人が祈るような表情で待ちかまえていたのだった。
やはり相当、心配をかけていたのだろう。
皆、勢ぞろいだし、何だかちょっと…いや、大分やつれて見えた。
そして当たり前だが私の成長した姿に皆は一斉に驚きの声をあげたのだった。
ならなきゃ!
そう思ったら目が覚めた。
『お目覚めですか綺羅様』
「タマチャン…?うん、おはよう」
『綺羅様が今回、この”卵”に入られてから一週間ほどたちました』
「ええっ?嘘でしょう?」
『私は嘘は申しません』
…まぁ…そうだよね。
私は事の重大さに、さーっと血の気が引いた。
大変だ!お父様や皆がきっと、物凄く心配している!
「すぐに出なきゃ!」
私は慌てて卵を出ようとした!
その時にふと気づいたのは、自分の着ていた衣服が”卵”に入った時に身に着けていた物とは違って、最初こ目覚めた時のような真っ白な衣服を身にまとっていた。
これはタマチャンが作りだしたものだろう。
そして、私は自分の体の異変に気づき慌てた。
え!何?
自分の手の平を見ると明らかに三歳児のそれよりも大きくなっていたのである。
そして髪も肩までほどの長さだった筈が腰のあたりまで伸びている。
明らかに一か月どころではない成長を遂げていた事に私は慌てた!
「たっ!タマチャンっ?」
『はい、綺羅様』
「わ、わわわ、私、何だか大きくなっているみたいなんだけどもっ!かっ!鏡っ!モニターを鏡モードにしてもらえるかしらっっ?」
『畏まりました』
そして映し出され姿は、三歳児の姿では無かった。
どう見てもその姿は十三~十四歳の少女だった。
私は思わず叫んだ。
「タ~マ~チャ~ン~ッ?これは一体、どういう事なのかなぁあああああ?」
私は怒りの表情でタマチャンに問うた。
そしてタマチャンは、私の怒りなど気に留める様子もなくいつも通り答える。
淡々と…いや、むしろ、ちょっぴりご機嫌な声にすら聞こえる…。
『綺羅様、早く大人になりたいとお望みでしたので、カプセルの中を成長促進モードでお休み頂きました♪』
「なっ!誰もそんな事言ってない!」
『?でも、思っていらっしゃいましたでしょう?あのロードとかいう人間に釣り合う年齢になりたいと願っておられたのでは?あと一週間ほど今の成長促進モードでお眠り頂けたなら来週には二十五歳位には成長できますが?』
「え?マジで?」私はつい、そうタマチャンに聞いてしまった。
『はい、マジでございます!』
え?そ、そっかぁ~お父様に釣り合う年齢に…う…嬉しいかも?と思い、大人になった私がお父様と並んで立つ姿を想像してちょっと頬が蒸気した!やだ、照れるぅ!うふふっ…って、馬鹿な妄想に思わずタマチャンに丸め込まれそうになったが、ハタと我に返った!
「って、ちがーうっ!そんな急に育っちゃって周りに何て説明するのよ!」
洒落にならない事態に私は大慌てで或る!
「こんな事なら”卵”から出る前に大人の姿にまで成長させてくれてればよかったじゃない!そしたら何か仕事をみつけて自活できたかもしれないのに!」
『それでは、駄目です!一旦、この世界の空気と魔素をその体に取り込んでから出ないと急激な成長は負担がかかりすぎましたし、その時代の最も頼れる権力を持つ者達に保護されるようにロイス博士は私に指示しておりましたので』
「そ、そこまでプログラムされてたの?ロ、ロイス博士ってば…過保護?で、でも、どう説明するのよ?こんな事、受け入れてもらえる訳がないじゃない!」
『大丈夫ですよ』
「何が大丈夫なもんですかっっ!って…え?何?もしかして、何か策でもあって大丈夫だと言ってるのかしら?」
『この世界では、時々ある事ですので』
「…ん?」
『この世界では、時々ある事だと申し上げました。綺羅様』
お…おおぅ、二回言ったね?
大事な事なのね?そこ!
意味がわからない!
何だ?この世界じゃあいきなり十歳も二十歳もある日突然、育っちゃう事があるっていうのか?
んな、馬鹿なっっ!
私はパニックである!とにかく、現状のままで一旦外に出る事にした。
とりあえず、タマチャンが言うがままに、更に十歳も育っちゃって面影もなくなっちゃったら私がラーラだと言う事すら気づいてもらえないかもしれないではないかと私は慌てた。
こうなると、タマチャンのAIらしい落ち着きが返って腹立たしい!
「タマチャン、とっ!とにかく一旦今すぐ外に出るわっっ!」
私の気持ちはともかく皆が心配していたらと焦りまくった!
『畏まりました。綺羅様!』
そして”卵”のドアは開いた。
外からは、「「「「おおっ!」」」」と言う声が上がった!
そして私は、外に出た。
そこには、お父様、お兄様、そしてと侍女ズの三人が祈るような表情で待ちかまえていたのだった。
やはり相当、心配をかけていたのだろう。
皆、勢ぞろいだし、何だかちょっと…いや、大分やつれて見えた。
そして当たり前だが私の成長した姿に皆は一斉に驚きの声をあげたのだった。
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