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第2話 ユーゴ様の事情
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はじまりは、ドラゴン狩りの遠征についていった夜のこと……。
騎士というのは非常に精神的にきつい仕事だ。特に強い魔物を倒した後の騎士は、ある種独特の興奮状態になる。
脳が興奮状態ということは、すなわち身体も極限の興奮状態にあるということで、そういった場合、男性は激しい性欲を覚えるのが常だった。
今では王命により禁じられているが、当時は騎士の小姓や年若い従騎士がいわゆる「遠征先での夜のお相手」をするのはごく一般的なことだった。
もともと流されやすい体質の俺……。
そして、優しくて強い、俺の憧れの騎士のユーゴ様。
ユーゴ様の床の相手をするのは、俺にとって特に苦痛ではなかった。
しかもユーゴ様は騎士にありがちな「俺様体質」とはほど遠い、慈愛の精神に満ちた完璧な男だった。
初めての時も、ユーゴ様は自分の欲の発散より、俺の体調と痛みを気遣ってくれたほどだ。
そしてユーゴ様は、身体を重ねるたびに、俺から少しずつ快感を引き出していった。
「あっ、だめっ、そこっ、そんなっ……、ああっ」
「駄目じゃないだろう? ソラルのここはすごく喜んでいるよ。ほら、私が欲しいってパクパクして……」
「やあっ!言わないで! んんっ……」
「もう3本も指をおいしそうに飲み込んで…‥、ソラルはいけない子だね」
「んんっ、ユーゴ様の、せいっ、だっ!」
「ああ、ソラル、そんなに私をあおらないで、歯止めがきかなくなってしまう」
「ああんっ、ユーゴ様っ、早くっ、早く来て」
「ソラル、息をはいて……、ゆっくり、入れようね」
「あっ、ああっ、ああああああ!!!!」
ユーゴ様は、自分が気持ちよくなるよりも、相手を気持ちよくさせたいという奉仕の精神に満ちた優しい騎士だった。
俺はそんなユーゴ様に全身あますところなく愛され、甘やかされていたため、長らくユーゴ様のお相手を務めていたくせに、まったく性技が上達するということはなかった。
騎士団員の中には、俺のことを百戦錬磨のテクの持ち主と噂するものがいるのは知っているが、それは全くの誤解。
俺は、いわゆるマグロだ……。
「ソラル、今夜もとても素晴らしかったよ。ありがとう」
ユーゴ様が俺の顔中にキスの雨を降らせる。
「……駄目ですっ、ユーゴ様っ、イったばっかりだから、触らない‥‥で…‥」
「ああ、でもこんなに可愛いソラルを見ていたら、また私のがこんなになってしまった……、ね、もう一度、もう一度だけ……」
「やあっ、ユーゴ様のウソつきっ! 昨日だってもう一度だけって約束、したのに、あんなにっ、たくさんっ…‥、やっ、あんっ、本当に、もうだめっ、だからっ!!」
「ソラルが可愛いのが悪い……、さあ入るよ」
ユーゴ様に四つん這いにされた俺は拒絶の言葉を吐きながらも、尻を高く突きだす。
「あっ、ああん、ぐっ、ふぅっ、深い、深いぃ!」
俺はたまらず寝台の枕を握り締める。
「ああ、喜んで絡みついてくる……、すごくいい、たまらないよっ、ソラルっ、ソラルっ!!」
パンパンと腰を打ち付けられる音が部屋中に響く。
王宮の従騎士の身分も手に入れ、主人である優しい騎士団長のユーゴ様にこれ以上なく愛されて……。
でも……。
すべてが完璧というわけにはもちろんいかない。
俺の心に引っかかっていること。それは……。
――完全無欠の騎士、ユーゴ様は、なんと妻子持ちなのであった!!!!!
騎士というのは非常に精神的にきつい仕事だ。特に強い魔物を倒した後の騎士は、ある種独特の興奮状態になる。
脳が興奮状態ということは、すなわち身体も極限の興奮状態にあるということで、そういった場合、男性は激しい性欲を覚えるのが常だった。
今では王命により禁じられているが、当時は騎士の小姓や年若い従騎士がいわゆる「遠征先での夜のお相手」をするのはごく一般的なことだった。
もともと流されやすい体質の俺……。
そして、優しくて強い、俺の憧れの騎士のユーゴ様。
ユーゴ様の床の相手をするのは、俺にとって特に苦痛ではなかった。
しかもユーゴ様は騎士にありがちな「俺様体質」とはほど遠い、慈愛の精神に満ちた完璧な男だった。
初めての時も、ユーゴ様は自分の欲の発散より、俺の体調と痛みを気遣ってくれたほどだ。
そしてユーゴ様は、身体を重ねるたびに、俺から少しずつ快感を引き出していった。
「あっ、だめっ、そこっ、そんなっ……、ああっ」
「駄目じゃないだろう? ソラルのここはすごく喜んでいるよ。ほら、私が欲しいってパクパクして……」
「やあっ!言わないで! んんっ……」
「もう3本も指をおいしそうに飲み込んで…‥、ソラルはいけない子だね」
「んんっ、ユーゴ様の、せいっ、だっ!」
「ああ、ソラル、そんなに私をあおらないで、歯止めがきかなくなってしまう」
「ああんっ、ユーゴ様っ、早くっ、早く来て」
「ソラル、息をはいて……、ゆっくり、入れようね」
「あっ、ああっ、ああああああ!!!!」
ユーゴ様は、自分が気持ちよくなるよりも、相手を気持ちよくさせたいという奉仕の精神に満ちた優しい騎士だった。
俺はそんなユーゴ様に全身あますところなく愛され、甘やかされていたため、長らくユーゴ様のお相手を務めていたくせに、まったく性技が上達するということはなかった。
騎士団員の中には、俺のことを百戦錬磨のテクの持ち主と噂するものがいるのは知っているが、それは全くの誤解。
俺は、いわゆるマグロだ……。
「ソラル、今夜もとても素晴らしかったよ。ありがとう」
ユーゴ様が俺の顔中にキスの雨を降らせる。
「……駄目ですっ、ユーゴ様っ、イったばっかりだから、触らない‥‥で…‥」
「ああ、でもこんなに可愛いソラルを見ていたら、また私のがこんなになってしまった……、ね、もう一度、もう一度だけ……」
「やあっ、ユーゴ様のウソつきっ! 昨日だってもう一度だけって約束、したのに、あんなにっ、たくさんっ…‥、やっ、あんっ、本当に、もうだめっ、だからっ!!」
「ソラルが可愛いのが悪い……、さあ入るよ」
ユーゴ様に四つん這いにされた俺は拒絶の言葉を吐きながらも、尻を高く突きだす。
「あっ、ああん、ぐっ、ふぅっ、深い、深いぃ!」
俺はたまらず寝台の枕を握り締める。
「ああ、喜んで絡みついてくる……、すごくいい、たまらないよっ、ソラルっ、ソラルっ!!」
パンパンと腰を打ち付けられる音が部屋中に響く。
王宮の従騎士の身分も手に入れ、主人である優しい騎士団長のユーゴ様にこれ以上なく愛されて……。
でも……。
すべてが完璧というわけにはもちろんいかない。
俺の心に引っかかっていること。それは……。
――完全無欠の騎士、ユーゴ様は、なんと妻子持ちなのであった!!!!!
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