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1章
6 緊急事態!?
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すでにどれくらい歩いたのかわからなかった。
とても長い時間に感じられたけれど不思議とあまり疲れていない。
この体のおかげだろうか。
「あと半分ってとこかな。」
「はっ、半分?」
「そうだよ。もうちょい。」
いちはなちゃんも全く疲れていないようだった。
まもなく見渡しのいい草原を抜けて森の中に入る。
「この森を抜けたらすぐだよ。」
なんだかまだまだな気がしてきた。
森に入ると急に視界が悪くなってきた。
「かなり視界が悪いね。」
私が言うと。
「そうだねー。ここから先は私ちゃんから離れないようにね。」
進んでいくと徐々に暗くなり、無気味な雰囲気が増していく。
「本当にこの道で大丈夫なんだよね?」
「あれれー。怖がってるのー?」
「いや、決してそんなわけじゃ。」
「ごめんごめん。リアちゃん幽霊とかモンスターの類は苦手だったもんね。そんなに強いのにさ。だから今日は私ちゃんにしっかりくっついててね。」
そうだったのか。この、リアさんにもそういう弱点があったのか。つまりここからはいちはなちゃんに甘えても問題ないということか。
ガサガサ。
近くから何かが動く音が聞こえた。
「なにっ?」
「シャー。」
飛び出してきたのはトカゲ。ではない。
明らかに自分が知っている大きさではなかった。
これはまさかのモンスターか。
異世界にきて初めてのモンスターに遭遇した。
やばい、どうしよう。爬虫類苦手なのに、こんなに大きいともう無理。
私は足がすくんで動くことができなかった。
そのモンスターはすぐに私に飛びかかってきた。
きゃー。
私は目を閉じた。
ばたっ。
と倒れる音がした。
私は目を開ける。
私に飛びかかったはずのそのモンスターが目の前に横たわっている。
そしてすぐに煙になって消えてしまった。
そしてそれを見下ろしているのはいちはなちゃん。
彼女が助けてくれたようだ。
「ありがとう、いちはなちゃん。」
「言ってる側から出てきたね。この森は多いんだよね。だけど大丈夫。リアちゃん。私ちゃんがいればこの通り。安心でしょ。」
「うん。ありがとう。」
「そっ、そんな。ありがとうだなんて。」
私が笑うといちはなちゃんはかなり照れているようだった。
もしかしたらいちはなちゃんはリアさんが好きなのかもしれない。
失望させないように頑張らなくては。
ホッとしたのも束の間だった。
さっきの私の声を聞いてか、次々にモンスターがある飛び出してきた。
こういうのは望んでないー。
私はいちはなちゃんの後ろに隠れた。
するといちはなちゃんはよしよしと私の頭を撫でた。
「よしよし。大丈夫。すぐに片付けますからね。」
そう言ってからは一瞬の出来事だった。
瞬きする間も無く複数のモンスターを倒してみせた。
パチパチ。
私は思わず拍手してしまった。
「えっ、なになに。改まって。照れるなー。」
「いちはなちゃんはすごいなー。」
「すごいのはリアちゃんの方だよ。私ちゃんよりたくさんの兵士を相手にしてずっと強かったじゃん。」
そう言い終わった後、ハッとした表情をして口を抑えた。
「そ、そうだよね。リアちゃんはそれが嫌だったんだもんね。ごめんね。私ちゃんったら。だけど、戦わなくなっても私ちゃんはリアちゃんのことずっと尊敬してるから。そしてそれ以上に大好きだからね。」
いちはなちゃんはニコッと笑った。
そして森を抜けた。
「ふー。やっと明るいところに出たねー。久々に来たからちょっと手こずっちゃったなー。」
私たちは開けた草原の丘の上に上がり行き先を見た。
そこにはいくつもの建物が並んだ今日の目的地となる町があった。
だけど、何か様子がおかしかった。
「いちはなちゃん。なんかおかしくない?」
「リアちゃんも気づいた?早く行かなきゃ。大変なことになってる。」
町の上空に目をやると、何かが飛んでいる。
いや、それははっきり見える。
大きなワイバーンと思われるモンスターがいくつも飛んでいる。
街のいたるところから煙が上がっているのが分かる。
急いで行かなきゃ。緊急事態だ。
とても長い時間に感じられたけれど不思議とあまり疲れていない。
この体のおかげだろうか。
「あと半分ってとこかな。」
「はっ、半分?」
「そうだよ。もうちょい。」
いちはなちゃんも全く疲れていないようだった。
まもなく見渡しのいい草原を抜けて森の中に入る。
「この森を抜けたらすぐだよ。」
なんだかまだまだな気がしてきた。
森に入ると急に視界が悪くなってきた。
「かなり視界が悪いね。」
私が言うと。
「そうだねー。ここから先は私ちゃんから離れないようにね。」
進んでいくと徐々に暗くなり、無気味な雰囲気が増していく。
「本当にこの道で大丈夫なんだよね?」
「あれれー。怖がってるのー?」
「いや、決してそんなわけじゃ。」
「ごめんごめん。リアちゃん幽霊とかモンスターの類は苦手だったもんね。そんなに強いのにさ。だから今日は私ちゃんにしっかりくっついててね。」
そうだったのか。この、リアさんにもそういう弱点があったのか。つまりここからはいちはなちゃんに甘えても問題ないということか。
ガサガサ。
近くから何かが動く音が聞こえた。
「なにっ?」
「シャー。」
飛び出してきたのはトカゲ。ではない。
明らかに自分が知っている大きさではなかった。
これはまさかのモンスターか。
異世界にきて初めてのモンスターに遭遇した。
やばい、どうしよう。爬虫類苦手なのに、こんなに大きいともう無理。
私は足がすくんで動くことができなかった。
そのモンスターはすぐに私に飛びかかってきた。
きゃー。
私は目を閉じた。
ばたっ。
と倒れる音がした。
私は目を開ける。
私に飛びかかったはずのそのモンスターが目の前に横たわっている。
そしてすぐに煙になって消えてしまった。
そしてそれを見下ろしているのはいちはなちゃん。
彼女が助けてくれたようだ。
「ありがとう、いちはなちゃん。」
「言ってる側から出てきたね。この森は多いんだよね。だけど大丈夫。リアちゃん。私ちゃんがいればこの通り。安心でしょ。」
「うん。ありがとう。」
「そっ、そんな。ありがとうだなんて。」
私が笑うといちはなちゃんはかなり照れているようだった。
もしかしたらいちはなちゃんはリアさんが好きなのかもしれない。
失望させないように頑張らなくては。
ホッとしたのも束の間だった。
さっきの私の声を聞いてか、次々にモンスターがある飛び出してきた。
こういうのは望んでないー。
私はいちはなちゃんの後ろに隠れた。
するといちはなちゃんはよしよしと私の頭を撫でた。
「よしよし。大丈夫。すぐに片付けますからね。」
そう言ってからは一瞬の出来事だった。
瞬きする間も無く複数のモンスターを倒してみせた。
パチパチ。
私は思わず拍手してしまった。
「えっ、なになに。改まって。照れるなー。」
「いちはなちゃんはすごいなー。」
「すごいのはリアちゃんの方だよ。私ちゃんよりたくさんの兵士を相手にしてずっと強かったじゃん。」
そう言い終わった後、ハッとした表情をして口を抑えた。
「そ、そうだよね。リアちゃんはそれが嫌だったんだもんね。ごめんね。私ちゃんったら。だけど、戦わなくなっても私ちゃんはリアちゃんのことずっと尊敬してるから。そしてそれ以上に大好きだからね。」
いちはなちゃんはニコッと笑った。
そして森を抜けた。
「ふー。やっと明るいところに出たねー。久々に来たからちょっと手こずっちゃったなー。」
私たちは開けた草原の丘の上に上がり行き先を見た。
そこにはいくつもの建物が並んだ今日の目的地となる町があった。
だけど、何か様子がおかしかった。
「いちはなちゃん。なんかおかしくない?」
「リアちゃんも気づいた?早く行かなきゃ。大変なことになってる。」
町の上空に目をやると、何かが飛んでいる。
いや、それははっきり見える。
大きなワイバーンと思われるモンスターがいくつも飛んでいる。
街のいたるところから煙が上がっているのが分かる。
急いで行かなきゃ。緊急事態だ。
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