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ぽっちゃりタヌキはお屋敷にて
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オレは今、とっても困っている。ちなみに今の姿はホワイトタヌキだ。とある場所でガタガタとまるまっている。
まるまっているといえば、オレってやっぱり太ったのかな?
この間、キマイラ先輩に「お前、ちょっと肥えたんじゃネ?まんまるだゼ?巣穴に尻ハマんゾ☆」ってウィンク付きで言われたショックで、おじさんのパンを焼け食いした。
違う!確かにぱっと見ぽっちゃりしてみえるけどさ?
オレってば毛の量半端ないし?白って膨張色だし?
決して太っちょじゃないんだからぁあっ!
…あれ?やっぱ食べ過ぎかな…パンって炭水化物だしな…ちょっと控えようかな。ちょっとだけグルテンフリー生活にした方がいいんじゃない?でもさでもさ、パン買わなくてもおじさん達に会いにいっても良いもの?…って今それどころじゃない!
「アティカス様!こちらです!」
「しっ!騒ぐと逃げられてしまう。というか本当に魔物なのか?野生のタヌキか何かと間違えたんじゃないか?」
「いえ!一瞬でしたが、真っ白な毛玉に真っ赤な目を光らせた魔物が、そちらの物置小屋の裏に逃げたのです。
そもそも、野生のタヌキがあんなにまるまるとしている訳ないじゃないですか!」
「いや、そんな事ないぞ。この森は木の実や果物が豊富だ。そうゆう森で育った動物が、まるまるとしているのは珍しい事じゃない」
あれ?これ悪口じゃない?最近何回まるまる言われるの?もうまるになろうかな。
「どちらにせよこの屋敷に入ったが最後。危険な危険なモノは駆除するしかない」
そう、なんとオレはあれだけおばさん達から、森の西側には近づくなと言われていたのに、森の西側どころか屋敷の敷地に入り込んでしまったのだ。
だってさ、だってさ、近づくなって言ったってもともとオレの巣穴は、森の西側に位置するんだよーっ!
なんなら屋敷から5分もしない場所だし、屋敷が立つ前からその巣穴に住んでいた。
オレの方が先に住んでたんだからっ。
今日だって、いつもの湖で魚を捕まえる為に、陸からそろりそろりと狙った魚を追っていた。夢中になっていたオレは気付かなかった。
いつ湖に飛び込んでやろうかとタイミングを計っていたら「きゃあっ」と悲鳴が聞こえた。だがもう遅かった。驚いて振り替えると、そこには大きな屋敷とオレを見て怯える女の人の姿があった。
わ~!!やばいやばいやばい!!!駆除とか相当物騒な事言ってる!
見極めの能力も、これはマジでやっばいやつ!とメーターを振り切る勢いだ!
シャキーンと剣を抜く音がする。
静寂の中、それは一瞬だった。
シュパッと音がした瞬間、物置小屋が真横に真っ二つに割れた。
ガッシャーン!
パラパラパラ…。
あ…こんにちわ。
まるまっているといえば、オレってやっぱり太ったのかな?
この間、キマイラ先輩に「お前、ちょっと肥えたんじゃネ?まんまるだゼ?巣穴に尻ハマんゾ☆」ってウィンク付きで言われたショックで、おじさんのパンを焼け食いした。
違う!確かにぱっと見ぽっちゃりしてみえるけどさ?
オレってば毛の量半端ないし?白って膨張色だし?
決して太っちょじゃないんだからぁあっ!
…あれ?やっぱ食べ過ぎかな…パンって炭水化物だしな…ちょっと控えようかな。ちょっとだけグルテンフリー生活にした方がいいんじゃない?でもさでもさ、パン買わなくてもおじさん達に会いにいっても良いもの?…って今それどころじゃない!
「アティカス様!こちらです!」
「しっ!騒ぐと逃げられてしまう。というか本当に魔物なのか?野生のタヌキか何かと間違えたんじゃないか?」
「いえ!一瞬でしたが、真っ白な毛玉に真っ赤な目を光らせた魔物が、そちらの物置小屋の裏に逃げたのです。
そもそも、野生のタヌキがあんなにまるまるとしている訳ないじゃないですか!」
「いや、そんな事ないぞ。この森は木の実や果物が豊富だ。そうゆう森で育った動物が、まるまるとしているのは珍しい事じゃない」
あれ?これ悪口じゃない?最近何回まるまる言われるの?もうまるになろうかな。
「どちらにせよこの屋敷に入ったが最後。危険な危険なモノは駆除するしかない」
そう、なんとオレはあれだけおばさん達から、森の西側には近づくなと言われていたのに、森の西側どころか屋敷の敷地に入り込んでしまったのだ。
だってさ、だってさ、近づくなって言ったってもともとオレの巣穴は、森の西側に位置するんだよーっ!
なんなら屋敷から5分もしない場所だし、屋敷が立つ前からその巣穴に住んでいた。
オレの方が先に住んでたんだからっ。
今日だって、いつもの湖で魚を捕まえる為に、陸からそろりそろりと狙った魚を追っていた。夢中になっていたオレは気付かなかった。
いつ湖に飛び込んでやろうかとタイミングを計っていたら「きゃあっ」と悲鳴が聞こえた。だがもう遅かった。驚いて振り替えると、そこには大きな屋敷とオレを見て怯える女の人の姿があった。
わ~!!やばいやばいやばい!!!駆除とか相当物騒な事言ってる!
見極めの能力も、これはマジでやっばいやつ!とメーターを振り切る勢いだ!
シャキーンと剣を抜く音がする。
静寂の中、それは一瞬だった。
シュパッと音がした瞬間、物置小屋が真横に真っ二つに割れた。
ガッシャーン!
パラパラパラ…。
あ…こんにちわ。
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