宝くじ当選を願って氏神様にお百度参りしていたら、異世界に行き来できるようになったので、交易してみた。

第一章

第27話：武器調達

　俺はずっと平和な時代の日本に生まれ育った幸運を感謝していた。
　だが今だけは、武器が自由に買える国に生まれたかったと強く思ってしまう。
　アメリカ合衆国に生まれていたなら、自動小銃を大量に買えたのに。
　氏子衆が殺される悪夢を見て跳び起きるたびに、そう思ってしまうのだ。
　どアホの腐れ外道のせいで、クロスボウを手に入れるのも色々面倒になっている。
　だが俺に思いつく武器はクロスボウくらいしかなかった。

「コンパウンドクロスボウ」１２万８０００円
ドローウェイト：１８５ポンド（約８３・９１ｋｇ）
※ドローウェイトとは、弦を引く重さ。
初速　　：３７０FPS(約１１２・７７m/秒)
全長　　：約９１ｃｍ
横幅　　：約５４ｃｍ
マウント：約２０ｍｍ
重量　　：約３・５ｋｇ
アルミ矢２０インチ：4本付属
スコープ：４×３２(レティクル発光仕様)
「２０インチクロスボウの矢」２９９９円
アルミニウム製：１２本セット
約：５３ｃｍ
約：２８ｇ
アルミニウム

「チータークロスボウ」１０万５６００円
ドローウェイト：１８５ポンド
全長　　：約９２ｃｍ
幅約　　：７０ｃｍ
マウント：約２０ｍｍ
重量　　：約４・３ｋｇ
本体　　：アルミニウム製
弓　　　：グラスファイバー製
ストック：プラスチック製
矢　　　：アルミ製１６インチ４本入付属
「１６インチクロスボウの矢」２５５９円
カーボン製１２セット
約４３ｃｍ
約２５ｇ

　規制の関係で、直ぐに１００器買えるのはこの２種だけだった。
　クロスボウの数え方は弓のように１張り２張りなのか、１丁２丁なのか、それとも１器２器なのかは俺には分からないので、とりあえず器にしておいた。
　だがそんな事は些末な事で、大切なのは氏子衆を護れるかどうかだ。
　その為には、武器は統一しておかないと使い勝手が悪くなる。
　特に遠距離を狙う武器は同じものを使い続けるのが一番だ。

「これがいいです、これが使い勝手がいいです。
　このスコープというモノが特にいいです」

　クロスボウは普段弓を使わない女衆に使ってもらう心算だったので、ライラに試してもらったのだが、１２万８０００円の方がいいという。
　１００器そろえると２４４万円も出費が多くなるが、ここは仕方がない。
　クロスボウが１００器で１２８０万円かかった。
　矢も２０００セット２万４０００本で５９９万８０００円かかった。
　２５５５万円だった残金が、６７５万円になった。
　いや６５０万円しか残っていない。

「猪肉じゃ、鹿肉と熊肉も忘れるでない、広志の食べたという猪鹿蝶鍋を再現するのじゃ、業務用の生クリームも忘れるな。
　生クリームケーキに生クリームを乗せて食べるのじゃ。
　シュークリームとエクレアも忘れるでないぞ。
　熊の手はいつ買ってくるのじゃ」

　もう、何も言うまい、だが、心の中でだけは思わせてくれ。
　喰った分だけ太れや！