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「丹家の机にこんなものが入っていた、と他の生徒から相談があった」
と、瑛子の誹謗中傷を書いた紙を見せた。それは以前三年生の間で噂されていた内容だった。それを瑛子か確認したのを見ると、芦谷先生は
「話を続けて大丈夫か? 辛くないか?」
と訊いてくれた。瑛子は
「大丈夫です。続けて下さい」
と言い、続けて
「それにしても、あの子にそんなことできますか?」
と訊いた。芦谷先生は苦い顔をした。
「確かに、私もそう思った。だがそれでも、丹家を疑うのには十分な証拠だ。それで机の中を調べることになったのだが、調べてみると中から事細かに、お前に対する嫌がらせを指示する手紙が入っていた」
瑛子が
「やっぱりそうだったんですね、誰かにそそのかされたんですね」
と言うと、芦谷先生は首を振り
「ところが、その手紙の筆跡が全て丹家本人のものらしい。まだ簡易的に調べただけだから、絶対に丹家本人のものとは言いきれないが。本人にその事実を突きつけても、なにも言わないそうだ。そこまでが昨日わかったことだ。一連の事件全てが丹家の仕業なら、これで安心できるんだが。それとな、お前の疑いは晴れているが、以前駐輪場に呼び出された事件があったろう?」
と瑛子に訊いた。瑛子は頷く。忘れたくとも忘れられない出来事だ。すると芦谷先生が
「あの時に男子生徒が受け取った手紙からお前の指紋がでたらしい」
と言った。瑛子は混乱して
「私、手紙書いてないです」
と言うと、芦谷先生が
「わかっている。疑いが晴れたから、警察からこの情報がきたんだろう。お前が出してないとして、どうやって指紋がついた紙を犯人が手に入れたのか、調べたいそうだから、今度話を訊かれるだろう」
と言って落ち着くように、瑛子の背中を撫でた。瑛子は疑いが晴れているとは言え、一時期警察から疑われていたことに、怒りを覚えた。その時授業開始のチャイムが鳴った。芦谷先生は応接室の時計を見ると
「櫤山、一限目の数学の先生には、遅れると伝えてある。遅れた理由は説明しなくても大丈夫だ。教室前まで送ろう」
と、教室まで付き添ってくれた。教室の前に着くと、芦谷先生は誰にともなく
「私は教師失格かもしれないな」
と呟いた。瑛子は驚いて芦谷先生を見た。芦谷先生は
「なんでもない。行きなさい」
と苦笑して職員室へ戻って行った。授業が始まっている教室へ音を立てないように入り、着席すると瑛子は先ほど芦谷先生が言った言葉の意味を考えた。もしかして先生は私を、と言うか、生徒を守れなかったことに対して強い責任を感じているのでは? と、思った。そう思うと、芦谷先生は立派な教師なのに、自分のせいで教師失格とまで思わせてしまっていることに、胸をギュッと締め付けられた。
先生が悪いわけじゃない、私が油断したり報告をちゃんとしなかったせいだ。瑛子は自分を責めた。これからはせめて、好きな人にぐらいは迷惑をかけないよう確りしなければ。と思った。
放課後、帰り支度をしていると他のクラスの生徒が
「櫤山さん、なんか警察の人が来てるから、体育館の倉庫に来てって先生が言ってた」
と言われ、横にいた和木野美依が
「瑛ちゃん、まだ倉庫恐いでしょ? 一緒に行こう」
と言った。瑛子は特に恐いとは感じてなかったが、一人で行動するのは良くないと思い、和木野美依について行ってもらうことにした。
体育館の前まで来ると、坪野先生が立っており
「あら、貴女たちなにしてるの?」
と訊いてきたので、和木野美依が
「警察が来ていて、体育館倉庫に呼ばれたので行くところです」
と、答えた。すると坪野先生は
「そういうこと。和木野さん、貴女は部外者でしょ? あとは私が付き添います。貴女帰りなさい」
と言った。和木野美依は
「でも、櫤山さん心細いだろうし」
と言ったが、坪野先生は
「これは遊びじゃないんですよ? 教員の私が付き添うと言ってるんです。早く帰りなさい」
と、強く言った。瑛子は
「びぃちゃん、私は大丈夫です。先生がついててくれるから、恐くないですし」
と言って、帰るように促した。和木野美依は戸惑いながら
「じゃあ、瑛ちゃん、帰るね」
と帰って行った。坪野先生は
「じゃあ入りましょう」
と、体育館に入って行った。体育館に入ると誰もいなかった。おかしいと思いつつ、坪野先生の後について倉庫へ向かう。倉庫内に入り
「すみません、警察の方いませんか?」
と、声をかけるも誰もおらず、坪野先生が
「警察が呼んでいるって誰が言ったの?」
と訊いてきたので、瑛子は
「あの、他のクラスの子が先生が警察来てるから来なさいって言ってるって、伝言で聞きました」
と答えると坪野先生は
「どの先生か聞いていないのね?」
と言うので瑛子は頷いた。すると坪野先生は突然
「貴女に質問したいことがあるのよ。貴女、芦谷先生とどういう関係?」
と聞いてきた。瑛子は先生はなんでこんな質問をするのだろう? と、思いながら
「えっ? あの、どういう関係って先生と生徒ですけど」
と答えた。事実である。ところが坪野先生は
「そんなわけないでしょ? 二人を見ていればわかるわよ。大切なことなんだから、正直に言いなさい」
と言った。瑛子はこの時点で坪野先生はおかしいと思い、一歩後ろに下がった。坪野先生も一歩前にでると
「で、どうなの?」
と言った。瑛子は咄嗟に後ろを向き、倉庫の裏口のドアノブに手を掛けた。鍵がかかっていたら一貫の終わりだと思いながら、ドアノブを回すとカチャっと扉が開いた。瑛子はそこから転がるように飛び出ると、体育館裏手から校庭の方向へ走った。
チラリと振り向くと、坪野先生が物凄い勢いで追いかけて来ている。瑛子は更に全速力で逃げた。慌てて人がいる場所を思い浮かべ、教室はもう生徒が居ないことも考えられたので、職員室へ逃げることも考えた。だが、職員室へ向かう途中で追い付かれそうだった。何とかして坪野先生を巻かなければと思い、一番近くて曲がって直ぐに入れる保健室に飛び込むことにした。
保健室に飛び込み、しゃがんでいると坪野先生が、保健室前を物凄いスピードで駆け抜けて言った。なんなのあの先生、陸上でもやってたの? それにしても、瑛子を追いかける執念が恐ろしかった。移動しなければ、ここにいることは気づかれるかもしれない。と、思っていると城崎先生が保健室に戻って来た。瑛子はホッとして
「城崎先生!」
と駆け寄った。城崎先生は
「どうした、どうした! なにかあったの? とにかく座りなさい。先生が何でも聞いてあげちゃう。まずはお茶でも飲もうか?」
と言いながら、椅子に座るように促した。瑛子はそれどころではないと、城崎先生の腕をつかみ
「先生、それどころじゃ………」
と言った瞬間、城崎先生からフワッと香った消毒液の臭いで、体育館倉庫で起こった出来事を全て思い出した。私を殴ったのは城崎先生だ。瑛子は城崎先生に悟られないように
「私、坪野先生に怒られちゃって、それで逃げてきちゃいました。ここにずっといると、坪野先生に見つかっちゃうかもしれないので、もう行きますね」
と言ってドアに向かうが、今度は城崎先生に腕をつかまれる
「前に、辛かったらいつでも来て良いって言ったわよね? 本当は辛いことあるんじゃないの? 我慢したらだめよ? そういうストレスって、自分でも気がつかないうちに貯まるんだから」
と言った。瑛子は城崎先生に腕を掴まれどうしても体が震えてしまった。城崎先生は
「ほら、体が震えてるじゃない」
と言ったあと、まじまじ瑛子の顔を見て
「あら、そう。思い出したのね」
と言った。瑛子はゆっくり城崎先生の顔を見上げると、城崎先生は優しそうに微笑んでいた。
と、瑛子の誹謗中傷を書いた紙を見せた。それは以前三年生の間で噂されていた内容だった。それを瑛子か確認したのを見ると、芦谷先生は
「話を続けて大丈夫か? 辛くないか?」
と訊いてくれた。瑛子は
「大丈夫です。続けて下さい」
と言い、続けて
「それにしても、あの子にそんなことできますか?」
と訊いた。芦谷先生は苦い顔をした。
「確かに、私もそう思った。だがそれでも、丹家を疑うのには十分な証拠だ。それで机の中を調べることになったのだが、調べてみると中から事細かに、お前に対する嫌がらせを指示する手紙が入っていた」
瑛子が
「やっぱりそうだったんですね、誰かにそそのかされたんですね」
と言うと、芦谷先生は首を振り
「ところが、その手紙の筆跡が全て丹家本人のものらしい。まだ簡易的に調べただけだから、絶対に丹家本人のものとは言いきれないが。本人にその事実を突きつけても、なにも言わないそうだ。そこまでが昨日わかったことだ。一連の事件全てが丹家の仕業なら、これで安心できるんだが。それとな、お前の疑いは晴れているが、以前駐輪場に呼び出された事件があったろう?」
と瑛子に訊いた。瑛子は頷く。忘れたくとも忘れられない出来事だ。すると芦谷先生が
「あの時に男子生徒が受け取った手紙からお前の指紋がでたらしい」
と言った。瑛子は混乱して
「私、手紙書いてないです」
と言うと、芦谷先生が
「わかっている。疑いが晴れたから、警察からこの情報がきたんだろう。お前が出してないとして、どうやって指紋がついた紙を犯人が手に入れたのか、調べたいそうだから、今度話を訊かれるだろう」
と言って落ち着くように、瑛子の背中を撫でた。瑛子は疑いが晴れているとは言え、一時期警察から疑われていたことに、怒りを覚えた。その時授業開始のチャイムが鳴った。芦谷先生は応接室の時計を見ると
「櫤山、一限目の数学の先生には、遅れると伝えてある。遅れた理由は説明しなくても大丈夫だ。教室前まで送ろう」
と、教室まで付き添ってくれた。教室の前に着くと、芦谷先生は誰にともなく
「私は教師失格かもしれないな」
と呟いた。瑛子は驚いて芦谷先生を見た。芦谷先生は
「なんでもない。行きなさい」
と苦笑して職員室へ戻って行った。授業が始まっている教室へ音を立てないように入り、着席すると瑛子は先ほど芦谷先生が言った言葉の意味を考えた。もしかして先生は私を、と言うか、生徒を守れなかったことに対して強い責任を感じているのでは? と、思った。そう思うと、芦谷先生は立派な教師なのに、自分のせいで教師失格とまで思わせてしまっていることに、胸をギュッと締め付けられた。
先生が悪いわけじゃない、私が油断したり報告をちゃんとしなかったせいだ。瑛子は自分を責めた。これからはせめて、好きな人にぐらいは迷惑をかけないよう確りしなければ。と思った。
放課後、帰り支度をしていると他のクラスの生徒が
「櫤山さん、なんか警察の人が来てるから、体育館の倉庫に来てって先生が言ってた」
と言われ、横にいた和木野美依が
「瑛ちゃん、まだ倉庫恐いでしょ? 一緒に行こう」
と言った。瑛子は特に恐いとは感じてなかったが、一人で行動するのは良くないと思い、和木野美依について行ってもらうことにした。
体育館の前まで来ると、坪野先生が立っており
「あら、貴女たちなにしてるの?」
と訊いてきたので、和木野美依が
「警察が来ていて、体育館倉庫に呼ばれたので行くところです」
と、答えた。すると坪野先生は
「そういうこと。和木野さん、貴女は部外者でしょ? あとは私が付き添います。貴女帰りなさい」
と言った。和木野美依は
「でも、櫤山さん心細いだろうし」
と言ったが、坪野先生は
「これは遊びじゃないんですよ? 教員の私が付き添うと言ってるんです。早く帰りなさい」
と、強く言った。瑛子は
「びぃちゃん、私は大丈夫です。先生がついててくれるから、恐くないですし」
と言って、帰るように促した。和木野美依は戸惑いながら
「じゃあ、瑛ちゃん、帰るね」
と帰って行った。坪野先生は
「じゃあ入りましょう」
と、体育館に入って行った。体育館に入ると誰もいなかった。おかしいと思いつつ、坪野先生の後について倉庫へ向かう。倉庫内に入り
「すみません、警察の方いませんか?」
と、声をかけるも誰もおらず、坪野先生が
「警察が呼んでいるって誰が言ったの?」
と訊いてきたので、瑛子は
「あの、他のクラスの子が先生が警察来てるから来なさいって言ってるって、伝言で聞きました」
と答えると坪野先生は
「どの先生か聞いていないのね?」
と言うので瑛子は頷いた。すると坪野先生は突然
「貴女に質問したいことがあるのよ。貴女、芦谷先生とどういう関係?」
と聞いてきた。瑛子は先生はなんでこんな質問をするのだろう? と、思いながら
「えっ? あの、どういう関係って先生と生徒ですけど」
と答えた。事実である。ところが坪野先生は
「そんなわけないでしょ? 二人を見ていればわかるわよ。大切なことなんだから、正直に言いなさい」
と言った。瑛子はこの時点で坪野先生はおかしいと思い、一歩後ろに下がった。坪野先生も一歩前にでると
「で、どうなの?」
と言った。瑛子は咄嗟に後ろを向き、倉庫の裏口のドアノブに手を掛けた。鍵がかかっていたら一貫の終わりだと思いながら、ドアノブを回すとカチャっと扉が開いた。瑛子はそこから転がるように飛び出ると、体育館裏手から校庭の方向へ走った。
チラリと振り向くと、坪野先生が物凄い勢いで追いかけて来ている。瑛子は更に全速力で逃げた。慌てて人がいる場所を思い浮かべ、教室はもう生徒が居ないことも考えられたので、職員室へ逃げることも考えた。だが、職員室へ向かう途中で追い付かれそうだった。何とかして坪野先生を巻かなければと思い、一番近くて曲がって直ぐに入れる保健室に飛び込むことにした。
保健室に飛び込み、しゃがんでいると坪野先生が、保健室前を物凄いスピードで駆け抜けて言った。なんなのあの先生、陸上でもやってたの? それにしても、瑛子を追いかける執念が恐ろしかった。移動しなければ、ここにいることは気づかれるかもしれない。と、思っていると城崎先生が保健室に戻って来た。瑛子はホッとして
「城崎先生!」
と駆け寄った。城崎先生は
「どうした、どうした! なにかあったの? とにかく座りなさい。先生が何でも聞いてあげちゃう。まずはお茶でも飲もうか?」
と言いながら、椅子に座るように促した。瑛子はそれどころではないと、城崎先生の腕をつかみ
「先生、それどころじゃ………」
と言った瞬間、城崎先生からフワッと香った消毒液の臭いで、体育館倉庫で起こった出来事を全て思い出した。私を殴ったのは城崎先生だ。瑛子は城崎先生に悟られないように
「私、坪野先生に怒られちゃって、それで逃げてきちゃいました。ここにずっといると、坪野先生に見つかっちゃうかもしれないので、もう行きますね」
と言ってドアに向かうが、今度は城崎先生に腕をつかまれる
「前に、辛かったらいつでも来て良いって言ったわよね? 本当は辛いことあるんじゃないの? 我慢したらだめよ? そういうストレスって、自分でも気がつかないうちに貯まるんだから」
と言った。瑛子は城崎先生に腕を掴まれどうしても体が震えてしまった。城崎先生は
「ほら、体が震えてるじゃない」
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