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幕間 新春
82話 *あけおめ
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晴柊は琳太郎が自分のことを言葉で辱める度、自分のナカがきゅんっと疼くことに気付いていた。そしてそれは勿論、自らの肉棒を射し込んでいる琳太郎本人も。
琳太郎は晴柊の脚を肩に乗せているお陰で全体重を掛けるようにして押し込んだ。晴柊は苦しい程の圧迫感を覚える。
「ひぎぃっ!?ぁ、あああ゛んっ…!♡♡あ、あ゛、ん゛~~っっ、や、あ゛っ!!♡♡」
「はは、だらしない喘ぎ声。そんなに良いのか?もう何度でもイッていいんだぞ。」
琳太郎は晴柊の額にキスすると、晴柊の腕を掴み上半身を起こさせる。座った自分の上に乗っからせると、対面座位の形でゆっくり動いた。晴柊の肩を押し、腰を浮かせることを許さない。晴柊が足に力を入れ最奥に琳太郎のモノを入れ込むことを防ぐようにするので、その時は自分から上に、そして晴柊の一層奥に埋め込むのだった。
「逃げんな。」
「だ、め˝ぇっ…!!!♡♡あ゛、あん˝、っ、っっっ!!♡いぃ、きもち˝…へんなるぅっぁ˝!!♡♡♡」
晴柊はもう訳が分からなくなっていた。ただただ、琳太郎に体を委ねることが心地良いのだった。めちゃくちゃにされても、苦しくても、晴柊にとっては琳太郎に触れられていることの嬉しさと気持ちよさが、それを上回るのだった。
♦
時刻は約束通り朝を迎えていた。晴柊も琳太郎も、何度シたかわからないが、片時も離れることは無かった。
「り、ん……たろぉ…も、むりぃ……」
「晴柊、あと1回――」
「あけおめ~!!!」
琳太郎がもう一度晴柊のナカで動こうとしたときだった。寝室を勢いよく開けた榊が現れた。お正月気分、とでも言わんばかりのハイテンションである。榊は2人を寝ていると踏んでいたのだろうが、開けたときの熱気の籠った空気と、ベッドの上でまさに情事中である2人の様子を見て、まるで悪気がないとでもいうような表情を浮かべている。
「おい……昼過ぎに来いって言っただろ。」
「だって、そろそろハルちゃんも死んじゃいそうでしょう?組長のことだからエンドレスで付き合わせてるんだろうなって!俺たちは救世主~」
最近図太くなったな、こいつら、と琳太郎は思ったが確かに晴柊は限界突破していた。琳太郎は自らの前髪をかきあげると、昼過ぎまで寝るから静かにしてろよ、と、榊含めリビングにいるだろう他のメンツにも向けて声を掛けたのだった。
晴柊と琳太郎はそのまま沈むように眠りに入った。
♦
晴柊が目覚めたのは1月1日13時過ぎ。隣には琳太郎がいた。晴柊より一足先に目覚めたらしい。
「おはよぉ…」
「おはよう。アイツらはもう来てる。ゆっくりしていい。」
晴柊は眠たそうに目をこすった。
「風呂に入るか。」
「うん……。」
晴柊は上に琳太郎の大きなスウェットを被せられている。反対に琳太郎はズボンだけ履いている状態だ。ワンセットの服をこうして分け合えるのもまた、恋人らしいのである。世のバカップルの一員になった気分の琳太郎は晴柊を姫抱きし、リビングへと直行したのだった。
シャワーを浴び目が覚めたのか、晴柊は身支度を済ませると琳太郎と共にリビングに行った。皆が勢ぞろいしていることが嬉しいのか、顔を綻ばせソファに座った。
「みんな、あけましておめでとう~!」
「おめでとう、晴柊。」
一目散にソファに座った晴柊の横をキープする遊馬。
「今年もよろしくな。」
ソファの後ろから晴柊の頭をわしゃわしゃと撫でる天童。
「今年は迷惑かけるなよ。」
悪態をつきソファの下のラグに座っている篠ケ谷。
「ハルちゃんハルちゃん、何して遊ぶ~?桃鉄?人生ゲーム?」
晴柊と遊ぶことしか考えていない榊。
「組長にも晴柊さんにとっても、いい1年になるといいですね。」
一番大人な対応の日下部。
晴柊は人生で初めて、大好きな人たちに囲まれてお正月を過ごすことに楽しくて仕方がなかったのである。ボードゲームを引っ張り出し、テレビを見ながらみんなでダラダラ。一時の幸せに過ぎなくても、楽しそうな晴柊を見て琳太郎も、他の誰もが嬉しくなるのである。
晴柊にとっては、家族同然なのである。祖母にしか愛情を授けてもらえなかった。その祖母ですらもう傍にはいない。例え俗世から離れた存在だとしても、晴柊はここにいる皆が好きなのだ。
彼らの生きる世界は暗く血みどろな裏の世界である。年末年始というイベント事を楽しむのもまた、全員が晴柊のためであった。不遇な環境だったために一人この世界に堕とされた可哀想な少年。しかし、可哀想を可哀想だと思わせない晴柊。琳太郎だけでなくその側近たちもまた、彼を守りたいと思うのであった。
琳太郎は晴柊の脚を肩に乗せているお陰で全体重を掛けるようにして押し込んだ。晴柊は苦しい程の圧迫感を覚える。
「ひぎぃっ!?ぁ、あああ゛んっ…!♡♡あ、あ゛、ん゛~~っっ、や、あ゛っ!!♡♡」
「はは、だらしない喘ぎ声。そんなに良いのか?もう何度でもイッていいんだぞ。」
琳太郎は晴柊の額にキスすると、晴柊の腕を掴み上半身を起こさせる。座った自分の上に乗っからせると、対面座位の形でゆっくり動いた。晴柊の肩を押し、腰を浮かせることを許さない。晴柊が足に力を入れ最奥に琳太郎のモノを入れ込むことを防ぐようにするので、その時は自分から上に、そして晴柊の一層奥に埋め込むのだった。
「逃げんな。」
「だ、め˝ぇっ…!!!♡♡あ゛、あん˝、っ、っっっ!!♡いぃ、きもち˝…へんなるぅっぁ˝!!♡♡♡」
晴柊はもう訳が分からなくなっていた。ただただ、琳太郎に体を委ねることが心地良いのだった。めちゃくちゃにされても、苦しくても、晴柊にとっては琳太郎に触れられていることの嬉しさと気持ちよさが、それを上回るのだった。
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時刻は約束通り朝を迎えていた。晴柊も琳太郎も、何度シたかわからないが、片時も離れることは無かった。
「り、ん……たろぉ…も、むりぃ……」
「晴柊、あと1回――」
「あけおめ~!!!」
琳太郎がもう一度晴柊のナカで動こうとしたときだった。寝室を勢いよく開けた榊が現れた。お正月気分、とでも言わんばかりのハイテンションである。榊は2人を寝ていると踏んでいたのだろうが、開けたときの熱気の籠った空気と、ベッドの上でまさに情事中である2人の様子を見て、まるで悪気がないとでもいうような表情を浮かべている。
「おい……昼過ぎに来いって言っただろ。」
「だって、そろそろハルちゃんも死んじゃいそうでしょう?組長のことだからエンドレスで付き合わせてるんだろうなって!俺たちは救世主~」
最近図太くなったな、こいつら、と琳太郎は思ったが確かに晴柊は限界突破していた。琳太郎は自らの前髪をかきあげると、昼過ぎまで寝るから静かにしてろよ、と、榊含めリビングにいるだろう他のメンツにも向けて声を掛けたのだった。
晴柊と琳太郎はそのまま沈むように眠りに入った。
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晴柊が目覚めたのは1月1日13時過ぎ。隣には琳太郎がいた。晴柊より一足先に目覚めたらしい。
「おはよぉ…」
「おはよう。アイツらはもう来てる。ゆっくりしていい。」
晴柊は眠たそうに目をこすった。
「風呂に入るか。」
「うん……。」
晴柊は上に琳太郎の大きなスウェットを被せられている。反対に琳太郎はズボンだけ履いている状態だ。ワンセットの服をこうして分け合えるのもまた、恋人らしいのである。世のバカップルの一員になった気分の琳太郎は晴柊を姫抱きし、リビングへと直行したのだった。
シャワーを浴び目が覚めたのか、晴柊は身支度を済ませると琳太郎と共にリビングに行った。皆が勢ぞろいしていることが嬉しいのか、顔を綻ばせソファに座った。
「みんな、あけましておめでとう~!」
「おめでとう、晴柊。」
一目散にソファに座った晴柊の横をキープする遊馬。
「今年もよろしくな。」
ソファの後ろから晴柊の頭をわしゃわしゃと撫でる天童。
「今年は迷惑かけるなよ。」
悪態をつきソファの下のラグに座っている篠ケ谷。
「ハルちゃんハルちゃん、何して遊ぶ~?桃鉄?人生ゲーム?」
晴柊と遊ぶことしか考えていない榊。
「組長にも晴柊さんにとっても、いい1年になるといいですね。」
一番大人な対応の日下部。
晴柊は人生で初めて、大好きな人たちに囲まれてお正月を過ごすことに楽しくて仕方がなかったのである。ボードゲームを引っ張り出し、テレビを見ながらみんなでダラダラ。一時の幸せに過ぎなくても、楽しそうな晴柊を見て琳太郎も、他の誰もが嬉しくなるのである。
晴柊にとっては、家族同然なのである。祖母にしか愛情を授けてもらえなかった。その祖母ですらもう傍にはいない。例え俗世から離れた存在だとしても、晴柊はここにいる皆が好きなのだ。
彼らの生きる世界は暗く血みどろな裏の世界である。年末年始というイベント事を楽しむのもまた、全員が晴柊のためであった。不遇な環境だったために一人この世界に堕とされた可哀想な少年。しかし、可哀想を可哀想だと思わせない晴柊。琳太郎だけでなくその側近たちもまた、彼を守りたいと思うのであった。
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