異世界転生~筋肉フェチの元女子高生がやらかす物話

アカヤシ

文字の大きさ
57 / 96
??~復活編

第6話 テティのもう1つの呼び名

しおりを挟む
「待ってください!間違った書類を作成してしまったんです!直ちに訂正した書類を!だから命だけは!!」

私は泣きながら懇願した。
ギルドの入口前で晒し者のように首を跳ばされるなんていやだ!

「もう!!他国にまで!!送って!!いるのに!!間に合う訳がない!!だろう!!ええ?おい!!!」

「待ってください!お願いですから!」

俺はみっともなく泣き続ける。

「その処刑待ったああああああ! 」

そんな声が騒ぎを聞き付けて集まって民衆の中から聞こえてきた。

やった!神はまだ私を!

民衆を掻き分けて出てきたのは、身長160cmあるかの右腕が左よりも太く、髭は綺麗に剃られているドワーフがやって来た。しかも、まるで丸太のように太い右手には大槌が握られていた。

「てめえか!!!ウチの娘を淫乱女と広げているクソ野郎はよおおおおおおお!!」

父親来たああああ!!!

「お義父さん!」

「誰がお義父さんだ!!ばっかきゃろう!!てめえにお義父さん呼ばわりされる謂れはねえよ!!クソ王子が!とっとと帰れバーカ!!」

王族になんて口を!だが、しめた!王子の怒りの矛先が奴に向けば逃げるチャンスがあるかもしれない!!

「俺、いいえ、私は絶対に諦めません。テティを絶対に我妻に、」

ドカアアアアアアアアン!

突然大きな爆音と衝撃波が発生した。

ぐおおおおおお!な、一体何が!

「ほお、俺の一撃を受けきったか。格(ランク)は・・・5か6か?だがいつまで!もつかな!」

「ぐぐぐぐぐうう!!」

先程ドワーフが立っていた場所は地面が抉れており、王子に目掛けて大槌を振り下ろしていた。
そして王子は片手剣で大槌の一撃を受けていたが、足の膝部分まで地面にめり込んでいた。

つうか、普通に王族に手を出してんじゃん!!

ドワーフの方が重罪じゃねえか!そっちを死刑にしろよ!

「兄さん!もうやめて!!」

この声はアメリア王女様!!断頭台に固定されて見えないが確かにアメリア王女様の声だった。きっと兄の愚かな行為を止めに来てくれたのだろう。

どんどん近づいてくる。だが、姿が見えなくても、近づいてくるほど、私は再びドン底へと突き落とされていく。

だって!だって!

ガチャ!ガチャ!ガチャ!ガチャ!

なんで歩く度にそんな音鳴るの!!絶対に鎧着てるよね!王女様が街中で着るもんじゃないでしょ!

現れたのは黒い甲冑に細部が桃色で染められた全身鎧を着た王女だった。

「私が直接この手で斬首致します!」

アメリア王女!貴女が持っている剣・・・刃の部分がめっちゃギザギザなんですけど!!ノコギリみたいなんですけど!!ダメだ!一思いになんて気持ちがまったくねえ!苦しませて殺す気まんまんじゃねえか!!

ゴツッ!

いたっ!なんだ?石が飛んできた?

「ふざけんなよ!肥満怪人のくせに!『聖母様』を侮辱するんじゃねーよ!」

「「「「「そーだ!そーだ!」」」」」

そこには大勢の子供達が並んでいた。

彼等彼女等はこの近くにある孤児院の子供達である。

子供達にはテティ=ペルディーダは『狂乱麗武』とは違うとある呼ばれ方をされている。

彼女は時々孤児院に遊びにやってくる。

「ほ~ら、高い高い!」

「きゃあ♪きゃあ♪」

どんなに泣きわめく赤ん坊もテティに抱っこすると何故か泣き止み嬉しそうに笑い出す。

「ほ~ら、いい~子、いい~子」

「うう、・・・・スウ~、スウ~」

どんなにぐずってる赤ん坊もすぐに安心しきって眠ってしまう。

テティはその特技を使ってベビーシッターをやっていた時期があった。

勿論、無料で。

孤児院で、日曜日の朝9時に『筋肉戦隊マッスルレンジャー』というヒーローショー等、色々な物を催し、子供達を楽しませていた。

※テティ=ペルディーダの本当の狙いは全世界マッスル化計画の草の根活動のつもりだったのだが。

更に孤児院にはお金を一切寄付したり買い与える事は決してなかったが、子供達に様々な機会を与えた。

楽しい事、嬉しい事、悲しい事、嫌な事を経験させた。

いわく、
金は人間を狂わせる。
買い与えられる事に馴れるな。
欲しい物があるなら自分で努力して手に入れろ。
その経験が将来、役に立つかもしれないから、とりあえず嫌でもやれ。

らしい。

彼女は厳しくも優しく見守ってくれていた。

いつからか、彼女は『聖母』と呼ばれだした。

「見てみろよ!アイツのぶよぶよに重なった腹を!きっとアイツ悪い事して溜め込んだんだぜ、きっと!」

「そーだ、そーだ!聖母様がそんな事するはずないだろう!どちらかというとあんたがやってそうだけどな!」

「聖母様を侮辱してタダで済むと思うなよ!」

「「「「くらえ!マッスル・ブラスター!」」」」

いだっ!やめっ!やめろ!クソガキ共!

子供達はギルドマスターに投石しだした。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。

たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。 しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。 そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。 ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。 というか、甘やかされてません? これって、どういうことでしょう? ※後日談は激甘です。  激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。 ※小説家になろう様にも公開させて頂いております。  ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。  タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!

ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。 ※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。

悪役令嬢が処刑されたあとの世界で

重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。 魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。 案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

転生後はゆっくりと

衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。 日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。 そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。 でも、リリは悲観しない。 前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。 目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。 全25話(予定)

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

処理中です...