不倫相手は妻の弟

すりこぎ

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浴室

顔射と浴尿

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「着替え、ここ置いておくわねー」

 すりガラスの向こうに、ぼんやりと妻の姿が浮かび上がっていた。行為に没頭しすぎたせいで、近づく気配を察知することが出来なかったのだ。
 修一はとっさに、千紘の唇を自分のそれで塞いだ。間一髪のところで絶頂の咆哮は修一の口腔に吸い込まれ、くぐもった声となってシャワー音にかき消される。

 もはや、迸る精を止めることはできなかった。灼熱のマグマが怒涛の勢いで尿道を駆け抜け、千紘の体内で爆ぜた。鈴口から噴き出した大量の奔流が、結腸の壁を強かに打ち付ける。
 一滴残らず搾り取ろうとする肉穴の蠕動に促され、修一は閃く射精のエクスタシーに酔いしれながら腰を揺らめかせた。

 薄い扉一枚隔てた先に妻がいるにも関わらず、彼女の弟の尻にペニスを突き刺し、あまつさえ中出しまでしているという背徳感が、ぞくぞくと背筋を這い上がる。
 最低な行為だと自覚しながらも、坂を転がる石のように、己の衝動を制御できなかった。

「あんまり長風呂して、のぼせないようにね」
「ああ……ありがとう」

 夫と弟が不貞行為を働いているとは露知らず、小百合の声は呑気なものだ。
 彼女の鈍感さに感謝しつつ、うっとりと絶頂の余韻に浸る。意識の大半は千紘に向いたままだった。
 塞いでいた口を離せば、頬を上気させた千紘が涙に潤んだ瞳でじっと修一を見つめてくる。

 小百合の気配が遠ざかると、抱え上げていた足をゆっくりと下ろし、にゅぽんとペニスを抜いた。「ゃんっ♡」ひりつくほどに擦られ続け、感度が増した粘膜へのダメ押しの摩擦刺激に、千紘があえかな声を上げる。
 粘つく白濁の糸が尾を引き、ごぽぉっと泡状になった精液が栓を失った穴から溢れ出した。

 腰砕けになった千紘は、ずるずると壁に背を預けて座り込む。
 修一は己のペニスの先端を千紘の顔に向け、尿道に残っていた残滓をびゅっ、びゅっと引っかけた。

「ひゃっ♡ ぁん……ひどいっ……」
「ごめん……ちぃちゃんのトロ顔があんまりエロいから、ぶっかけたくなっちゃったんだ……♡」

 目蓋、鼻筋、頬、顎を伝う粘性の雫を、丹念に亀頭の先で擦り付け、肌に塗り込める。千紘はされるがままで、目を閉じて熱い吐息を漏らした。
 精液まみれにされ、卑猥な光沢を放つ千紘の顔を見下ろし、修一は征服感に酔いしれる。

 千紘もやられっぱなしではない。
 修一のペニスに舌を這わせ、べっとり付着した白濁粘液を舐め上げた。ざらざらとした舌の表面で竿をなぞり上げ、カリ下のくぼみに溜まる汚れを曲げた舌先でこそげ取る。尖らせた唇を鈴口に宛がい、尿道内の残留精液をちゅうちゅうと吸い上げた。

「あぁ……いいよ、ちぃちゃん、気持ちいい……♡」

 ぶるりと体を震わせた修一のペニスの先から、黄色味を帯びた液体が噴き出す。しょろしょろと溢れ出した温かい小便が、受け止め損ねた千紘の顔面に降りかかった。

「ひゃあっ♡ あぁ、あ……おしっこ……♡」
「ごめん、ちぃちゃん……♡」

 ジョロジョロ、ジョポポポ、シャー――!! 放尿はたちまち勢いを増し、弧を描いてびちゃびちゃと千紘の顔面に叩きつけられる。
 鼻をつくアンモニア臭が漂い、香ばしい湯気が立ちのぼった。

「はぁ……溜まってたみたいだ……濃いの、いっぱいでるよ……♡」
「んん、ぁ、あぁ……すごい勢い……熱い……修ちゃんの、おしっこ……ほかほかして……ん……苦くて、しょっぱい……♡」

 千紘はぎゅっと目を瞑り、朝一番のような濃縮尿を嬉々として受け止め、口を大きく開ける。
 修一は便器に向かってそうするように、千紘の口腔目掛けて放尿した。舌にぶつかった液汁が飛沫を撒き散らし、ジョボボボボッと派手な音を立てる。千紘は奔流のごとく流し込まれる排泄物を、むせ込みながらも懸命に喉を鳴らして嚥下した。

「ふぅ……ちぃちゃんの口便器にションベンするの……最っ高に気持ちいいよ……♡」
「ごぷっ、ぐふっ、ぐぷっ……んぐ、んン゛ッ、ぅごっ、おごォッ……~~~っっ♡♡」

 ショロッ、ショロロロ……興奮のあまり催してしまった犬のように、千紘のペニスからも小便が滲み出す。堰を切ったように溢れ出す尿が、たちまち黄金の水たまりを作った。

「はは……嬉しくて、お漏らししちゃった?」
「ぐふっ、ごぽっ、ごほっ……ん゛、んぐぅっ、ぅんん゛……っ♡♡」

 ビクビク痙攣しながら失禁する千紘を視姦しつつ、修一は恍惚と息を吐いて膀胱に溜まった大量の尿を放出する。口で受け止め損ねた飛沫が、千紘の全身の肌を打った。
 長く続いたその勢いが落ちてくると、絞るように自身を扱き、下腹に力を入れてぶしゃっ、ぶしゃっと残滓を振りかけた。溜まっていたものを出し切ると、ぶるっと身震い一つして、ピッピッと振って尿粒を飛ばし、最後の一滴まで浴びせかける。
 千紘の髪や顔、体からとめどなく黄色の雫が垂れ、足元の尿だまりにポタポタと波紋を落とし、二人の体液が溶け合わさった。

 修一は小便まみれになった千紘の濡れ髪を梳き、よしよしとその頭を優しく撫でる。
 昔はよくこうして頭を撫でてやったものだ。在りし日を思い、変わり果ててしまった関係に幾許かの切なさを覚えた。

「修ちゃん、大好き……」

 それでも千紘は、あの頃と同じ目をして修一を見上げてくる。
 変わらぬ想いをまっすぐ向けられ、忘れていたはずの感情が鮮やかな色を有して蘇る。幼い頃の千紘の姿が、すっかり成長した今の彼自身に重なって見えた。変わってしまったものもあれば、変わらないものもある。

「俺も……大好き、だよ……」

 修一は吸い寄せられるように、千紘の体を抱きしめる。
 幾度も逢瀬を重ね、濃密な時を分かち合い、その至福を知ってしまった今となっては、許されぬとわかっていても、この不義の交わりを絶つことは不可能だった。
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