15 / 17
14話
しおりを挟む
エドモンドラシール前侯爵
日記より抜粋
帝国歴705年9月3日
とうとう僕の可愛いリーシャが、学院へ入学した。
3歳で侯爵家に迎え。
舌っ足らずな可愛い声で、”エドパ~パ” と私を呼んでいた姿を、今でもハッキリと思い出すことが出来る。
入学の祝いに何が欲しいか、と聞くと。
リーシャは母親の事が聞きたい。と言って来た。
以前アシンが、リーシャの母親の素性を漏らした事を覚えていたらしい。
高価な宝石や煌びやかなドレスではなく、母の話しをせがむところが、リーシャらしいと思う。
しかし、せがまれた処で大した話をしてあげることは出来なかった。
リーシャの母リリーの事を調べると、東方の国の高貴な生まれの方だった、というところまでは分かった。
しかしどうやって兄のヨゼフと出逢い。
どう口説き落として、二人でこの国に逃げて来たのかは、さっぱり分からなかった。
そしてリリーの家族は、リリーを病で死んだと公表し、葬儀も執り行ったと聞いている。今更可愛い娘を拐かした、男との間に女児をもうけていたと、連絡したとしても、先方もどうすれば良いのか、対応に困る事だろう。
もし先方と連絡を取り合ったとしても、リーシャを返せと言われたりしたら、目も当てられない。
臆病な私達は、黙して語らず。
知らない振りをするより他ないのだ。
リーシャも私達の心情を察したのか、それ以降、母の話しをすることは無かった。
そして今日、学院の制服で身を包み。
新入生代表挨拶をする、リーシャの晴れ姿をこの目にしっかりと焼き付けたいのに、涙で前が曇ってよく見えない。
兄上。
立派に育った、リーシャの姿が見えていますか?私は、兄上の願いを叶えることが出来ましたか?
「父上。気持ちは分かりますが、恥ずかしいのでもう少し、嗚咽を堪える事は出来ませんか?」
「うぐぐぅ・・・無理ぃ」
まったく、息子なんて薄情で生意気で、ちっとも可愛くない。それに比べてリーシャの可愛らしい事と言ったら。
嫁に出すのが嫌で、アシンとの結婚を後押ししたが、それも早計だったのではなかろうか。こんな小憎たらしい息子の嫁にやるくらいなら、一生独身のまま、私と二人で仲良く暮らしていた方が、良かったのではないだろうか。
それにしても、其処ら中護衛の騎士だらけじゃないか。
入学式だというのに、無骨すぎるだろう。
しかしこうなったのは、私にも責任がある、昨年実験中の事故で大けがを負った私を、癒してくれたのは他ならぬリーシャだ。
あの一件が無くとも、何時かリーシャは能力を発現させていただろう。
だが、能力の発現がもっと後であったなら、子供時代の最後に、こんな窮屈な思いをさせる事も無かったのだと思うと、身の置き所が無い気分だ。
我が国初の癒し手。
リーシャは能力の発現と共に、国の宝となった。
陛下は、癒し手を手に入れようと暗躍する者達からリーシャを守るべく、騎士団まで立ち上げて下さった。
それは武に関し、からっきしの我が家門にとっては、大変ありがたい事だった。
そして、リーシャを聖女と祭り上げ、神殿に取り込もうとする神官達を退け、侯爵家の令嬢としての暮らしを守って下さって居る事にも、感謝の念が絶えない。
しかし、この騎士団の団長として、リーシャの警護を総括している男は、どうにもいただけない。
いくら調べても出自ははっきりしないし、何よりも愛想と言うものが一切ない。
此方が話しかけても、”ああ” とか ”了解した” と短い返事を返すだけで、まともな会話が成り立ったことが無いのだ。
しかも団の名の由来は、団長の姓から来ているらしいが、オブシディアンと厳めしく。
その名の通り、騎士服が黒一色というのも、どうかと思う。
リーシャの様に若く可愛らしい娘の周りを、黒衣の集団が固めているというのは如何なものだろうか。
それにリーシャは癒し手なのだから、騎士服も白や青などの爽やかな色の方が良いのではないか?
言いたいことは他にも色々あるが、陛下の鳴り物入りという事だけあって、この団長と騎士達の腕だけは確かだ。
陛下が退けて下さってはいるが、神殿の神官達は、リーシャを取り込むのを諦めた訳ではなく、月に一度の祝祭の日に、神殿で祈りを捧げる事をリーシャに懇願してきた。
これには陛下を始め、私達も反対だったし。リーシャも面倒そうに顔を曇らせていた。
そして、オブシディアン卿も学院の登下校だけでなく、決められた日に神殿へ通う事は、リーシャの身を危険に晒す事だ、と反対していたのだ。
この時は、この男もこんなに長く話せたのかと、驚いたものだ。
だが神殿側もそんな事では諦めなかった。
癒し手の祈りは国の豊穣の為に必要な事であり。これまで他国で発現した癒し手達も、行って来た祭事である。と主張されれば、陛下も神殿の主張を認めざるを得ず、渋々だが月に一度、祈祷の為にリーシャは神殿へ通う事になってしまった。
そして案の定と言うか、懸念通り。リーシャを乗せた馬車は、襲撃に合ってしまった。
それも2度もだ。
騎士達の活躍により事なき得たが、生き残った犯人は、全て自決してしまい、黒幕が誰なのかは今も闇の中だ。
リーシャに同行していた侍女のジャネットは、騎士達の活躍。特に団長のオブシディアンの強さに興奮する事しきりだった。
リーシャもオブシディアンと騎士達に礼をしたいと言って居たのだが、オブシディアンは「仕事だ」と言ったきり、ふいっと何処かに行ってしまったという。
徹底した不愛想さに、逆に感心してしまいそうだ。
この二度の襲撃と、リーシャが学院に入学する事で、神殿での祈祷は学業優先の不定期。という事になった。
神官達も我を張り続け、大事な癒し手が他国に奪われるような事にでもなれば、元も子もない。諾として我等の主張を飲むしかないのだ。
そして秋の気配が感じられる今日。
リーシャの晴れ姿に感動し涙する事が出来た、という訳だ。
それも此れも、オブシディアン卿率いる騎士団のお陰なのだが。
舞台に立つリーシャの後ろで、威嚇する様に会場中を睥睨するオブシディアン卿に、私とアシン以外の保護者と生徒は、顔を引き攣らせているのだ。
「仕事なのは分かるけど、もう少し愛想よく出来ない物かね」
「護衛騎士なんですよ?舐められたらお終いです」
「そうだけど。あんな強面の騎士が四六時中一緒じゃ、リーシャは友達も作れないのじゃないか?」
「参列者が多いので、今日は特別です。今後学院内での護衛は、数名の女性騎士が受け持つ事になるそうです」
「女の騎士なんていたんだ」
「珍しいですが皆無ではありません。それに、他にも年頃の御令嬢が大勢いる場所ですから、男の騎士がうろつくのは、色々と問題でしょう?」
「まあそうだよね。婚約者がいる身でありながら、騎士との恋に身を焦がす・・・。なんていうのは恋愛小説の定番だ。初心な御令嬢達は、簡単にのぼせてしまうだろうね」
「そうですね」
「アシンは心配じゃないの?」
「心配ですよ?でも僕がリーシャを逃がすと思いますか?」
む・・・息子よ。
艶然と微笑んでいるが、その顔はかなり怖いぞ?
リーシャすまない。
やはり私は選択を誤った気がするよ。
リーシャ。
君がアシンではない誰かに、初めての恋をした時。
私は君とアシン。
どちらの味方をすればいいのだろう。
そして選択を間違えたら、君は兄上の様に、どこかへ消えてしまうのだろうか。
可愛い娘の幸せを願いながら、君を手放せない愚かな父を許しておくれ。
しかしうちの娘は、本当に可愛いな。
今リーシャをボーっと見つめている令息達は要チェックだな。
リーシャに近付けさせない様、護衛騎士達には厳しく言い聞かせなければ。
いや。私が口出しせずとも、アシンが何とかするか。横に座っている息子は、顔は笑っているのに、こめかみに青筋を立てると言う、器用な事をして居るからな。
我が息子ながら、初恋を拗らせた男ほど、恐ろしいものはないな。
日記より抜粋
帝国歴705年9月3日
とうとう僕の可愛いリーシャが、学院へ入学した。
3歳で侯爵家に迎え。
舌っ足らずな可愛い声で、”エドパ~パ” と私を呼んでいた姿を、今でもハッキリと思い出すことが出来る。
入学の祝いに何が欲しいか、と聞くと。
リーシャは母親の事が聞きたい。と言って来た。
以前アシンが、リーシャの母親の素性を漏らした事を覚えていたらしい。
高価な宝石や煌びやかなドレスではなく、母の話しをせがむところが、リーシャらしいと思う。
しかし、せがまれた処で大した話をしてあげることは出来なかった。
リーシャの母リリーの事を調べると、東方の国の高貴な生まれの方だった、というところまでは分かった。
しかしどうやって兄のヨゼフと出逢い。
どう口説き落として、二人でこの国に逃げて来たのかは、さっぱり分からなかった。
そしてリリーの家族は、リリーを病で死んだと公表し、葬儀も執り行ったと聞いている。今更可愛い娘を拐かした、男との間に女児をもうけていたと、連絡したとしても、先方もどうすれば良いのか、対応に困る事だろう。
もし先方と連絡を取り合ったとしても、リーシャを返せと言われたりしたら、目も当てられない。
臆病な私達は、黙して語らず。
知らない振りをするより他ないのだ。
リーシャも私達の心情を察したのか、それ以降、母の話しをすることは無かった。
そして今日、学院の制服で身を包み。
新入生代表挨拶をする、リーシャの晴れ姿をこの目にしっかりと焼き付けたいのに、涙で前が曇ってよく見えない。
兄上。
立派に育った、リーシャの姿が見えていますか?私は、兄上の願いを叶えることが出来ましたか?
「父上。気持ちは分かりますが、恥ずかしいのでもう少し、嗚咽を堪える事は出来ませんか?」
「うぐぐぅ・・・無理ぃ」
まったく、息子なんて薄情で生意気で、ちっとも可愛くない。それに比べてリーシャの可愛らしい事と言ったら。
嫁に出すのが嫌で、アシンとの結婚を後押ししたが、それも早計だったのではなかろうか。こんな小憎たらしい息子の嫁にやるくらいなら、一生独身のまま、私と二人で仲良く暮らしていた方が、良かったのではないだろうか。
それにしても、其処ら中護衛の騎士だらけじゃないか。
入学式だというのに、無骨すぎるだろう。
しかしこうなったのは、私にも責任がある、昨年実験中の事故で大けがを負った私を、癒してくれたのは他ならぬリーシャだ。
あの一件が無くとも、何時かリーシャは能力を発現させていただろう。
だが、能力の発現がもっと後であったなら、子供時代の最後に、こんな窮屈な思いをさせる事も無かったのだと思うと、身の置き所が無い気分だ。
我が国初の癒し手。
リーシャは能力の発現と共に、国の宝となった。
陛下は、癒し手を手に入れようと暗躍する者達からリーシャを守るべく、騎士団まで立ち上げて下さった。
それは武に関し、からっきしの我が家門にとっては、大変ありがたい事だった。
そして、リーシャを聖女と祭り上げ、神殿に取り込もうとする神官達を退け、侯爵家の令嬢としての暮らしを守って下さって居る事にも、感謝の念が絶えない。
しかし、この騎士団の団長として、リーシャの警護を総括している男は、どうにもいただけない。
いくら調べても出自ははっきりしないし、何よりも愛想と言うものが一切ない。
此方が話しかけても、”ああ” とか ”了解した” と短い返事を返すだけで、まともな会話が成り立ったことが無いのだ。
しかも団の名の由来は、団長の姓から来ているらしいが、オブシディアンと厳めしく。
その名の通り、騎士服が黒一色というのも、どうかと思う。
リーシャの様に若く可愛らしい娘の周りを、黒衣の集団が固めているというのは如何なものだろうか。
それにリーシャは癒し手なのだから、騎士服も白や青などの爽やかな色の方が良いのではないか?
言いたいことは他にも色々あるが、陛下の鳴り物入りという事だけあって、この団長と騎士達の腕だけは確かだ。
陛下が退けて下さってはいるが、神殿の神官達は、リーシャを取り込むのを諦めた訳ではなく、月に一度の祝祭の日に、神殿で祈りを捧げる事をリーシャに懇願してきた。
これには陛下を始め、私達も反対だったし。リーシャも面倒そうに顔を曇らせていた。
そして、オブシディアン卿も学院の登下校だけでなく、決められた日に神殿へ通う事は、リーシャの身を危険に晒す事だ、と反対していたのだ。
この時は、この男もこんなに長く話せたのかと、驚いたものだ。
だが神殿側もそんな事では諦めなかった。
癒し手の祈りは国の豊穣の為に必要な事であり。これまで他国で発現した癒し手達も、行って来た祭事である。と主張されれば、陛下も神殿の主張を認めざるを得ず、渋々だが月に一度、祈祷の為にリーシャは神殿へ通う事になってしまった。
そして案の定と言うか、懸念通り。リーシャを乗せた馬車は、襲撃に合ってしまった。
それも2度もだ。
騎士達の活躍により事なき得たが、生き残った犯人は、全て自決してしまい、黒幕が誰なのかは今も闇の中だ。
リーシャに同行していた侍女のジャネットは、騎士達の活躍。特に団長のオブシディアンの強さに興奮する事しきりだった。
リーシャもオブシディアンと騎士達に礼をしたいと言って居たのだが、オブシディアンは「仕事だ」と言ったきり、ふいっと何処かに行ってしまったという。
徹底した不愛想さに、逆に感心してしまいそうだ。
この二度の襲撃と、リーシャが学院に入学する事で、神殿での祈祷は学業優先の不定期。という事になった。
神官達も我を張り続け、大事な癒し手が他国に奪われるような事にでもなれば、元も子もない。諾として我等の主張を飲むしかないのだ。
そして秋の気配が感じられる今日。
リーシャの晴れ姿に感動し涙する事が出来た、という訳だ。
それも此れも、オブシディアン卿率いる騎士団のお陰なのだが。
舞台に立つリーシャの後ろで、威嚇する様に会場中を睥睨するオブシディアン卿に、私とアシン以外の保護者と生徒は、顔を引き攣らせているのだ。
「仕事なのは分かるけど、もう少し愛想よく出来ない物かね」
「護衛騎士なんですよ?舐められたらお終いです」
「そうだけど。あんな強面の騎士が四六時中一緒じゃ、リーシャは友達も作れないのじゃないか?」
「参列者が多いので、今日は特別です。今後学院内での護衛は、数名の女性騎士が受け持つ事になるそうです」
「女の騎士なんていたんだ」
「珍しいですが皆無ではありません。それに、他にも年頃の御令嬢が大勢いる場所ですから、男の騎士がうろつくのは、色々と問題でしょう?」
「まあそうだよね。婚約者がいる身でありながら、騎士との恋に身を焦がす・・・。なんていうのは恋愛小説の定番だ。初心な御令嬢達は、簡単にのぼせてしまうだろうね」
「そうですね」
「アシンは心配じゃないの?」
「心配ですよ?でも僕がリーシャを逃がすと思いますか?」
む・・・息子よ。
艶然と微笑んでいるが、その顔はかなり怖いぞ?
リーシャすまない。
やはり私は選択を誤った気がするよ。
リーシャ。
君がアシンではない誰かに、初めての恋をした時。
私は君とアシン。
どちらの味方をすればいいのだろう。
そして選択を間違えたら、君は兄上の様に、どこかへ消えてしまうのだろうか。
可愛い娘の幸せを願いながら、君を手放せない愚かな父を許しておくれ。
しかしうちの娘は、本当に可愛いな。
今リーシャをボーっと見つめている令息達は要チェックだな。
リーシャに近付けさせない様、護衛騎士達には厳しく言い聞かせなければ。
いや。私が口出しせずとも、アシンが何とかするか。横に座っている息子は、顔は笑っているのに、こめかみに青筋を立てると言う、器用な事をして居るからな。
我が息子ながら、初恋を拗らせた男ほど、恐ろしいものはないな。
10
あなたにおすすめの小説
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セレフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セレフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セレフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセレフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセレフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セレフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
行き遅れにされた女騎士団長はやんごとなきお方に愛される
めもぐあい
恋愛
「ババアは、早く辞めたらいいのにな。辞めれる要素がないから無理か? ギャハハ」
ーーおーい。しっかり本人に聞こえてますからねー。今度の遠征の時、覚えてろよ!!
テレーズ・リヴィエ、31歳。騎士団の第4師団長で、テイム担当の魔物の騎士。
『テレーズを陰日向になって守る会』なる組織を、他の師団長達が作っていたらしく、お陰で恋愛経験0。
新人訓練に潜入していた、王弟のマクシムに外堀を埋められ、いつの間にか女性騎士団の団長に祭り上げられ、マクシムとは公認の仲に。
アラサー女騎士が、いつの間にかやんごとなきお方に愛されている話。
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。
女王は若き美貌の夫に離婚を申し出る
小西あまね
恋愛
「喜べ!やっと離婚できそうだぞ!」「……は?」
政略結婚して9年目、32歳の女王陛下は22歳の王配陛下に笑顔で告げた。
9年前の約束を叶えるために……。
豪胆果断だがどこか天然な女王と、彼女を敬愛してやまない美貌の若き王配のすれ違い離婚騒動。
「月と雪と温泉と ~幼馴染みの天然王子と最強魔術師~」の王子の姉の話ですが、独立した話で、作風も違います。
本作は小説家になろうにも投稿しています。
兄みたいな騎士団長の愛が実は重すぎでした
鳥花風星
恋愛
代々騎士団寮の寮母を務める家に生まれたレティシアは、若くして騎士団の一つである「群青の騎士団」の寮母になり、
幼少の頃から仲の良い騎士団長のアスールは、そんなレティシアを陰からずっと見守っていた。レティシアにとってアスールは兄のような存在だが、次第に兄としてだけではない思いを持ちはじめてしまう。
アスールにとってもレティシアは妹のような存在というだけではないようで……。兄としてしか思われていないと思っているアスールはレティシアへの思いを拗らせながらどんどん膨らませていく。
すれ違う恋心、アスールとライバルの心理戦。拗らせ溺愛が激しい、じれじれだけどハッピーエンドです。
☆他投稿サイトにも掲載しています。
☆番外編はアスールの同僚ノアールがメインの話になっています。
二度目の初恋は、穏やかな伯爵と
柴田はつみ
恋愛
交通事故に遭い、気がつけば18歳のアランと出会う前の自分に戻っていた伯爵令嬢リーシャン。
冷酷で傲慢な伯爵アランとの不和な結婚生活を経験した彼女は、今度こそ彼とは関わらないと固く誓う。しかし運命のいたずらか、リーシャンは再びアランと出会ってしまう。
理想の男性(ヒト)は、お祖父さま
たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。
そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室?
王太子はまったく好みじゃない。
彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。
彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。
そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった!
彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。
そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。
恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。
この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?
◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
R-Kingdom_1
他サイトでも掲載しています。
竜人のつがいへの執着は次元の壁を越える
たま
恋愛
次元を超えつがいに恋焦がれるストーカー竜人リュートさんと、うっかりリュートのいる異世界へ落っこちた女子高生結の絆されストーリー
その後、ふとした喧嘩らか、自分達が壮大な計画の歯車の1つだったことを知る。
そして今、最後の歯車はまずは世界の幸せの為に動く!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる