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第1章
俺おじさんのこと元々大嫌いだ(元ドルマン侯爵視点)
しおりを挟む「はぁ、、俺おじさんのこと元々大嫌いだったんだよね。実力もないくせに立場に胡坐かいて喚きたてる。そのくせ自分では何もしない。挙句の果てにいつだって悪いのは他人。自分は悪くないの馬鹿の一つ覚え。ほんとうに大嫌いだね。
これ以上は説明もしたくないし、話したくもないけど、これだけは答えてあげるよ。
当主なら返済金全てを背負うべき。そうですよね。当主だったんだからそれくらいすべきです。でも半分も背負ってあげるのだから感謝されるべきですよね?前当主様。
それから親戚だからと言いましたが、今まであなたが私になにかしてくれたことはありましたか?なにもありませんよね。そんな人の面倒を見る筋合いなどありません。でも職場まで斡旋してあげるんです。こちらも本来感謝されるべきだと思いますよ。
それでは出て行ってください。
あっ、身一つで結構ですよ。すでに住まいはありますし、宝石類はこの家のものですので、個人のものではありません。お送りする馬車はご用意しておりますのでそちらをご利用ください。
同じ馬車に夫人もお連れしますのでご心配なく。
それでは!」
ルドルフがそういうと屈強そうな男が現れ、私を肩に担ぎ歩き始めた。
「ま、待て!!ルドルフ!お願いだ!!助けてくれ!!親戚じゃないか!!お願いだ!!」
私が必死に叫ぶのに、ルドルフの姿はドアが閉まると見えなくなってしまった。
そして私は荷物用の馬車に投げ入れられた。
馬車を用意していると言っていたのにこれは荷馬車じゃないか!!
なんて奴だ!!
私は頭に来てもどうにもすることができない。
隣に私を抱えて来た屈強な男がいるからだ。
そしてルドルフが言った通り、妻が馬車に乗せられると馬車が動き始めた。
荷馬車はドルマン領をガタガタと音を立てながら走っていく。
痛い!痛い!!
馬車が進むたびに馬車が揺れ、尻が痛い。
どうしてこんなに道ががたがたなんだ!これじゃあ荷物も安全に運べないじゃないか!!
そんなことを思いながらしばらく行くと、山の麓で馬車が止まった。
山に入るには柵が施されており、鍵までかけられている。
なんだここは………
すると屈強な男が鍵を取り出し、柵を開けた。
そして中に入り、山を上ると小さい小屋が見えてきた。
小さい小屋の前では屈強な男まではないが、作業服を来た強そうな男がいるのが目に入る。
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