独り剣客 山辺久弥 おやこ見習い帖
第8回歴史·時代小説大賞、大賞受賞作品。本所松坂町の三味線師匠である岡安久弥は、三味線名手として名を馳せる一方で、一刀流の使い手でもある謎めいた浪人だった。
文政の己丑火事の最中、とある大名家の内紛の助太刀を頼まれた久弥は、神田で焼け出された少年を拾う。
出自に秘密を抱え、孤独に生きてきた久弥は、青馬と名付けた少年を育てはじめ、やがて彼に天賦の三味線の才能があることに気付く。
青馬に三味線を教え、密かに思いを寄せる柳橋芸者の真澄や、友人の医師橋倉らと青馬の成長を見守りながら、久弥は幸福な日々を過ごすのだが……
ある日その平穏な生活は暗転する。生家に政変が生じ、久弥は青馬や真澄から引き離され、後嗣争いの渦へと巻き込まれていく。彼は愛する人々の元へ戻れるのだろうか?(性描写はありませんが、暴力場面あり)
連載は番外編になります。本編の試し読みは下記にてどうぞ!
https://www.alphapolis.co.jp/book/detail/1116953/10280
登場人物の心情をここまで、繊細に表現しているのに、爽やかに、熱い思いで読めてしまうことが、毎度毎度、すごいなぁと思ってしまいます。
あと、女性の登場人物が出てくるとき、明瞭に台詞が声となって耳に響いてくる気がするのが、不思議です。
それにしても、遅くなってしまった!
やっと読めました。
遅くなりましたが、「雷風」と「君が音ぞする」を拝読しました。多くの方が書かれているように、一語一語が丁寧で美しく、繊細かつ心温まる内面描写も胸に刺さります。お世辞抜きで、笹目さんが日本の時代小説を背負って立つお一人となるに違いないと、改めて思いました。
個人的には、この二編中に馬がたくさん出てくるのが楽しかったです。馬のキャラまで立っているなあと。雷風は隆慶一郎の『一夢庵風流記』(「花の慶次」のほうが有名ですね)の松風を彷彿とさせる名馬の風格がありますね。
拙宅から徒歩数分のところに馬の博物館があって、併設のポニーセンターでは引退した競走馬やヨーロッパ産の馬車馬のほか、日本在来種の道産子や野間馬、与那国馬など約10頭が飼われていました。散歩がてら、ちょこちょこ見物に行っていたのですが、残念ながら昨年建て替えのために閉館してしまいました。2作を拝読し、そこで出合った馬たちを思い出しました。
最後になりましたが、『深川あやかし座敷奇譚』の出版おめでとうございます。買います!
堪能いたしました。ほんとに文章がいい。読み進めるのが惜しくて、ゆっくりと、一つ一つの言葉を噛み締めながら拝読しました。馥郁たる香りが行間に満ちていて、読む楽しさを心ゆくまで味わわせていただきました。これから始まる物語の端緒でしょうか。続きが楽しみです。
ひっしに武家の倅となろうと努める青馬のかわいらしさと利発さが増していて、惹きこまれました。
宗靖の礼子姫を想う心もせつなくて。大名ゆえに叶わぬ想いと、遠ざかる蹄の音と。舞い散る桜花が美しく目に浮かびました。
いつの日にか、宗靖の想いが叶えばよいな、と。きっと久弥がなにかしら兄上のために尽力してくれることを願うばかりです。
「家紋で相手を知る」というのも趣深く、笹目様の博識にまた打たれました。
笹目さん、こちら読ませて頂きました!
美しくやわらかな筆致と繊細な心理描写が相まって、まるで一緒に馬で散策しているようでした。
また、小金井の辺りは実際に住んでいたことも、甲州街道の辺りを散策したこともあったので、とても懐かしくなりました。
そして大国魂神社!
あとで青馬くん達も寄ったのだろうか、と考えてちょっと嬉しいです。
すてきなお年玉、最後まで楽しませて頂こうと思います。
「雷風」読ませていただきました、昨日朗読も拝聴しました。
「侍などというものはくだらぬ」と言った宗靖の無念さが胸にグッと来ました。
朗読はこの物語の世界観を十分に感じる事が出来てちょっと涙が出そうになりました。
Xにほんの少しの感想を書かせていただきました。
「雷風」拝読しました。本編の中でも好きだった宗靖のことを、さらに知ることができて感激です。
本編と前日譚、二つの時点から見ることで、宗靖の変わらぬ部分や変わった所がより立体的に浮かび上がり、もっと好きになりました。彼の愛の大きさには、本当に引き込まれます。
スピンオフも考えている、というのはどこかでお見かけして、楽しみにしていたのですが、まさかこんなに早く読めるとは。しかも近況ボードによれば、他のキャラクターについても計画中であるとのこと。まだまだ終わらない「おやこ見習い帖」の世界、これからも楽しみにしています!
宗靖のお話を堪能させていただきました。
嫡子として迎えられながらも、梯子を外された宗靖の口惜しさに胸が詰まりました。
大名とは、はた目とは違い、己の運命すらも己ではどうすることもできず、付き従ってくれる家臣たちの想いと責まで引き受けなければいけない。
名君であればあるほど、やるせない運命ですね。
細やかな筆致で、宗靖の心情をありありと浮かび上がらせ、胸に迫りました。
礼子との縁は叶うのですよね。
感動がいま、波のように打ち寄せています。
笹目様
読了いたしました。もう、滂沱が止まりません。久弥と青馬と真澄のそれぞれに孤独だった魂が幸せになれて良かったです。途中も、何度も流した涙が最後に天泣となって晴れやかな余韻に浸っております。
大名家に生まれることが強いる理不尽さ。ちょうど王家に生まれる理不尽さを『月獅』で書いているところでしたので、幾度も叩頭しながら拝読させていただきました。
大名家のお家騒動、父子とは、血の繋がりとは。幾層ものテーマが見事な音曲となって、胸に深く鳴り響いています。
笹目様
まるで映画を観ているようです。特に、久弥が刺客と対峙する場面が、秋の風景のなか緊迫した太刀捌きと薄く吐く息とぎりぎりの気魄、そして母に対する慟哭が痛く深く突き刺さりました。
描写の一つひとつに無駄がなく、笹目様の筆致に驚くばかりです。すでに作家として活躍されていて当然だと思えてなりません。
昨晩、読了いたしました。見事なラストに、もう言葉がなく、「良かった。皆、本当に良かったね」と拍手を送るばかりで、暫く余韻に浸っておりました。一人一人の登場人物がキラキラと光っていて、情景や心情がありありと目に浮かび、音も耳に届いてくるようで、もう溜め息しか出ません。沢山泣かせていただきました。書籍化は勿論のこと、是非、実写化をと願っております。
どの人物も大好きですが、宗晴様が特に気に入ってしまいました。
また次回作も楽しみにしております。
素晴らしい作品をありがとうございました。心より感謝申し上げます。
凄いです。隙がないです。全てが丁寧で、どういう時代か、読んでて絵が浮かびます。一人一人のメインサブと言うんですかね、が、活き活きしてて気持ちも分かります。父子の別離では、電車の中でホロリときました(汗拭くふりで誤魔化す)
古地図っていうんですかね?も、把握してないといけないし、名詞も、食べ物、職業、階級、文化も、、、大変すぎる上で、三味線・唄、芸能、まで、、、踏まえての作話、、、。勉強されてるというか、いや〜、、凄いです。タダで読ませていただき申し訳ないです。
昔ほどテレビドラマを見ず、携帯小説を読む事が多いですが、何かこう、12〜24話物の時代劇を見た感じです。師匠レベルで三味線を演奏出来るカッコいい俳優が全く思い浮かばないので、ナシで。
『三味線弾きぶぜいがっ』の言葉に何度もカッチーンとしつつ『じゃ、弾いてもらおうじゃないの、侍ふぜいがっ』と抜刀してました(脳内で)。
青馬も良かったですが、私は義理兄の宗靖(?)が気に入ってます。(歴史ハッキリと覚えてませんが、上杉鷹山てこんな感じ?)いつか、お時間があったらメインになってくれたらな〜と思ってます。宜しくお願い致しますm(_ _)m
楽しく、素敵な人間模様の時代物を読ませていただき、ありがとうございました。
ありきたりな言葉ではありますが、とても感動しました。時代物を読み出して日が浅いのですが、情景や登場人物の心情がスッと入ってきて、読後とても爽快でした。ささやかな一票を投じました。次作を期待しています。
時代小説が好きで、時代小説を書いている。それが文章の端々、特に序盤の数ページから感じました。
それは時代小説家としても、時代小説ファンとしても嬉しい限りです。
読んでいて、心地よい。そんな安心感があります。