私の事を誰かに話したら命はないって言ったよね?

イセヤ レキ

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5、気付けば雇われ妻、旦那の仕事が早すぎる!!

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……え?何?綺麗って地雷だった?
「……シェーラさんから見ても、私は魅力的ですか?」
「まぁ、はい」
正直羨ましいとは思う。ただ、なりたいかと言われればNOだ。可愛いね!と市場のおじちゃんにオマケして貰える位の今の容姿が私には合ってるんじゃないだろうか。こんな目立つ顔してたら、暗殺業に差し障りが出そう……って、もう『シャドウ』じゃないんだっけ……
私が遠い目をしても、会話は続く。

「シェーラさんにそう感じて頂けるなら、まぁ良かったと思う事にします」
「はぁ」
「私が死んだら財産は全てシェーラさんに差し上げますから、私と結婚して下さい」
「えーと、結婚しなきゃだめ?」
恋人のふりとかさぁ。
「残念ながら、恋人というだけでは無理ですね。セフレでも良いから、という女性が後を絶たないので……」
「成る程ねぇ。でも何で私なんですか?イシュトさんと同じ位美人な人の方が適任なんじゃないですか?」
相手が格上だと思えば、諦めるだろうし。ハッキリ言おう、私よりイシュトさんのが断然美人だ。
「それでも諦めない者がどうするかと言いますと、相手の女性をレイプさせたり麻薬漬けで廃人にしたり殺したり……」
「はい、わかりました!私が適任そうですね!!」
男女の恋愛って怖ー!!恋は盲目っ!!

「じゃあさ、お互いに本当に好きな相手が出来たらどうします?」
一応聞いてみる。私にだって盲目の時期が来るとも限らないしっ!!
「その時は……話し合いですかね」
イシュトさんは笑って言ったけど。その時、たまーに上司から発される冷気を感じて、思わずキョロキョロしてしまった。
……ん?この冷気はイシュトさんから?……何でお怒りに??



***



そんな訳で、孤児で暗殺者だった私は気付けばどっかの子爵と養子縁組されて、そのままイシュトさんの婚約者になっていた。
イシュトさん、仕事早いっす。
そしてイシュトさんに連れられ参加したパーティーでは知らない人から刺されそうになり、狩猟大会では矢が向かってきて、結婚式の食事には毒が混入されていた。
それぞれ捕まった犯人が別なんだから、もう笑うしかない。

イシュトさんの心配を冗談半分で聞いていた私は、流石にこれはヤバいと思い直し、いつかイシュトさんの本物の想い人が来た時には万全な警護警備体制で安心安全をお届けしようと、その辺徹底的に口出しさせて貰った。
従業員も徹底的にチェック……した結果、イシュトさんに邪な想いを募らせていたメイド3名、従業員1名を発見、執事に報告だけして後は任せた。


イシュトさんの物は全て個数まで管理されているらしいけど、流石に落ちた髪の毛やゴミ箱の中身までは管理出来ないもんね。それらをかき集めて大切に保管してくれたんで、証拠もあって良かったです。
良くないのは、気持ちを胸に秘めたままの人だ。やたら好意的な人とやたら敵意剥き出しの人はマークしやすいけど普通に接されると本当にわからない。

「まぁ、外見で判断する人間であれば、私が年老いたら見向きもしなくなりますよ」
キラキラと眩しい笑顔をさせながら、私の旦那様になったイシュトは笑う。
「さぁシェーラ、今夜も沢山乱れて下さいね」

結婚してから、さん付けはやめましょうと言われてお互いに名前を呼び合う仲になっていた。ふとフォルトナを思い出して「何だか仕事仲間って感じがして良いな!」と喜んだらイシュトは頭を抱えていた。
商売をしているイシュトからすれば仕事仲間は呼び捨てにはしないか!と気付いて、謝っといた。
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