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:メイド、翻弄される:
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「そうだろう?」
楽しそうな辰之進だが、ふいに立ち上がった。さらにしまった、と小声でつぶやく。
同時に手早く彩葉の服も直される。呆れたことに、この男は乱すのも早ければ直すのも手早いのだ。元来、手先が器用なのだろう。
「あ……の?」
「おいおい、そう残念そうな顔をするな。やむを得ない状況だ」
「へ……」
残念? と、彩葉は首を傾げる。
「煽るなよ。続きはちゃんとベッドでしてやるから……」
きょとんとする彩葉を辰之進が抱き上げて小走りで階段を駆け上がり、社長の私室へと飛びこむ。と、ほぼ入れ替わるように、複数の足音と女性の声がした。
「あ、ここにありました! シーツ一枚」
「もうっ……こんなところに落として……誰かしらね」
どうやら彩葉の同僚ーーつまり、メイドたちだ。足らないシーツを探しているのだろう。
「はぁ……わからないですねぇ……」
「ここはわたしたちメイドは普段は立ち入らない場所なのに……どうしてこんなところに……」
「ついでに掃除機をかけるよう命じる九条さんも、鬼ですよねっ!」
「……この広い廊下をたった二人で……これは大変だわ」
息をつめて二人の会話を聞いていた彩葉は、ふぃに、ひゅ、と大きく息を吸って止めた。
辰之進が、背後から再びスカートを捲りあげて刺激を再開させている。濡れた秘所に長い指が宛がわれ、ぐちゅぐちゅとかき回される。その刺激に、彩葉の隘路はきゅんきゅんと震える。
「おーおー……物欲しそうに強請って……淫らなメイド……いや、とんでもなくエロい社長令嬢だ」
ねっとりと耳を舐められながら囁かれる。
彩葉は、いわないで、と、吐息まじりに身を捩るが、止めるような男ではない。
「あんまり大きな声を出すなよ? 仕事放り出して社長に啼かされてました、なんて報告書を九条が見たらお前は別の部署に配属になってしまう」
「あ、はぁ……んっ……」
彩葉が声を殺すことに必死な間に、片手でメイド服の上もさっさと脱がせてしまう男は心底楽しそうで。
黒いブラに包まれて重そうに飛び出してくる乳房を揉みしだき、尖り切っている乳首を強めに摘まむ。
「いい顔だ」
「そんな、わけっ……」
くっ、と住良木辰之進が小さく笑う。必死で快感に耐えているのが丸わかりの表情だ。甘い声が出ていることに、彩葉は気付いていないのだろう。
「ぐちゅぐちゅと……恥ずかしい音が外の同僚に聞こえるんじゃないか? いっそ聞かせるか? なんなら――この扉を開けて、お前の快感に蕩け切った表情と俺のものを咥えこんだ箇所を見せつけるか?」
彩葉の背筋が、羞恥と快感に波打つ。
「あたしっ……もっと……! ああ、奥にっ……」
「うん、そうだろう? 素直なお前は本当に可愛い」
「あ、たし、かわ……いい?」
「ああ、可愛い可愛い……ドMなメイドだよ」
彩葉の思考回路が正常であったなら、住良木辰之進の体は宙を舞っているはずだ。だが、快感に支配されてしまった彩葉はとろんとして辰之進の言葉を喜ぶ。
そして、辰之進は、彩葉の白い首筋に舌を這わせながら、蜜を滴らせる壺に、シリコン製の太い玩具をぐぐっと押し込んだ。
彩葉のそこは、抵抗なくそれを飲み込む。
「ひゃあ、う……」
「おっとすまない、向きを間違えたようだ」
わざと、挿入したままぐりぐりと回転させる。
彩葉は慌てたように体を捩るが、逃がすような辰之進ではない。ぐっと彩葉を抑え込み玩具をぴったり密着させる。振動のスイッチを入れようかどうしようか迷い、結局自分で彩葉を攻め立てることにした。
「あ、ああっ、や、あああん……」
「これは的確にGスポットを刺激するよう設計されているらしい――って、聞いてないな」
彩葉は、挿入された刺激とひっきりなしの快感にぐったりとしている。軽く達してしまったのだろう。
住良木辰之進の眉間に皺が寄った。
「……俺のもの以外でイくとか……悪いメイドだ」
「は、え……な、に……」
辰之進は、明らかにむっとした表情で彩葉を見つめる。突き刺さるような視線に、彩葉の熱っぽい視線が絡む。
「……気が変わった。ご褒美後回し。お仕置きだよ」
ぐったりしたままの彩葉を抱えた辰之進は、乱暴に彩華を革張りのソファーに下ろした。
「ひゃん」
辰之進は彩華の顎を掬いあげて、キスをする。
舌を捻じ込んで口腔内を一方的に攻め立てながら、ジャケットの内側からアイマスクを取り出し、己のネクタイをするすると解いた。
彩葉が、そっと離れて不思議そうな顔をする。
「なんで、キス?」
「さぁ?」
彩葉が眉根を寄せて己の唇をなぞっている。キスがよほど不思議だったのだろう。
「さて、メイド……わかってるな? 命令される前に、やってみろ」
ゆっくり瞬きをしたあと、はぁい、と、彩葉が両手をそろえて前に出した。思わず辰之進の頬が緩む。
「よし、いい子だ」
ここ数週間かけて調教した結果がコレである。
「なんて言うんだっけ?」
「ごしゅじんさま……しばって、ください」
「彩葉、いい子だ。ほら、ご褒美だよ」
品の良い柄の――たしか海外の有名ブランドの新作だ――ネクタイで差し出された細い両手を縛り、すばやくアイマスクもつける。
「あ、や、やだ、これ……!」
「我慢しろ」
「お仕置き、です、か?」
「当然だろ……」
「な、なぜ」
「いいか……俺のもの以外でイった罰だ……」
辰之進の低い声に、びく、と白い体が硬直した。
楽しそうな辰之進だが、ふいに立ち上がった。さらにしまった、と小声でつぶやく。
同時に手早く彩葉の服も直される。呆れたことに、この男は乱すのも早ければ直すのも手早いのだ。元来、手先が器用なのだろう。
「あ……の?」
「おいおい、そう残念そうな顔をするな。やむを得ない状況だ」
「へ……」
残念? と、彩葉は首を傾げる。
「煽るなよ。続きはちゃんとベッドでしてやるから……」
きょとんとする彩葉を辰之進が抱き上げて小走りで階段を駆け上がり、社長の私室へと飛びこむ。と、ほぼ入れ替わるように、複数の足音と女性の声がした。
「あ、ここにありました! シーツ一枚」
「もうっ……こんなところに落として……誰かしらね」
どうやら彩葉の同僚ーーつまり、メイドたちだ。足らないシーツを探しているのだろう。
「はぁ……わからないですねぇ……」
「ここはわたしたちメイドは普段は立ち入らない場所なのに……どうしてこんなところに……」
「ついでに掃除機をかけるよう命じる九条さんも、鬼ですよねっ!」
「……この広い廊下をたった二人で……これは大変だわ」
息をつめて二人の会話を聞いていた彩葉は、ふぃに、ひゅ、と大きく息を吸って止めた。
辰之進が、背後から再びスカートを捲りあげて刺激を再開させている。濡れた秘所に長い指が宛がわれ、ぐちゅぐちゅとかき回される。その刺激に、彩葉の隘路はきゅんきゅんと震える。
「おーおー……物欲しそうに強請って……淫らなメイド……いや、とんでもなくエロい社長令嬢だ」
ねっとりと耳を舐められながら囁かれる。
彩葉は、いわないで、と、吐息まじりに身を捩るが、止めるような男ではない。
「あんまり大きな声を出すなよ? 仕事放り出して社長に啼かされてました、なんて報告書を九条が見たらお前は別の部署に配属になってしまう」
「あ、はぁ……んっ……」
彩葉が声を殺すことに必死な間に、片手でメイド服の上もさっさと脱がせてしまう男は心底楽しそうで。
黒いブラに包まれて重そうに飛び出してくる乳房を揉みしだき、尖り切っている乳首を強めに摘まむ。
「いい顔だ」
「そんな、わけっ……」
くっ、と住良木辰之進が小さく笑う。必死で快感に耐えているのが丸わかりの表情だ。甘い声が出ていることに、彩葉は気付いていないのだろう。
「ぐちゅぐちゅと……恥ずかしい音が外の同僚に聞こえるんじゃないか? いっそ聞かせるか? なんなら――この扉を開けて、お前の快感に蕩け切った表情と俺のものを咥えこんだ箇所を見せつけるか?」
彩葉の背筋が、羞恥と快感に波打つ。
「あたしっ……もっと……! ああ、奥にっ……」
「うん、そうだろう? 素直なお前は本当に可愛い」
「あ、たし、かわ……いい?」
「ああ、可愛い可愛い……ドMなメイドだよ」
彩葉の思考回路が正常であったなら、住良木辰之進の体は宙を舞っているはずだ。だが、快感に支配されてしまった彩葉はとろんとして辰之進の言葉を喜ぶ。
そして、辰之進は、彩葉の白い首筋に舌を這わせながら、蜜を滴らせる壺に、シリコン製の太い玩具をぐぐっと押し込んだ。
彩葉のそこは、抵抗なくそれを飲み込む。
「ひゃあ、う……」
「おっとすまない、向きを間違えたようだ」
わざと、挿入したままぐりぐりと回転させる。
彩葉は慌てたように体を捩るが、逃がすような辰之進ではない。ぐっと彩葉を抑え込み玩具をぴったり密着させる。振動のスイッチを入れようかどうしようか迷い、結局自分で彩葉を攻め立てることにした。
「あ、ああっ、や、あああん……」
「これは的確にGスポットを刺激するよう設計されているらしい――って、聞いてないな」
彩葉は、挿入された刺激とひっきりなしの快感にぐったりとしている。軽く達してしまったのだろう。
住良木辰之進の眉間に皺が寄った。
「……俺のもの以外でイくとか……悪いメイドだ」
「は、え……な、に……」
辰之進は、明らかにむっとした表情で彩葉を見つめる。突き刺さるような視線に、彩葉の熱っぽい視線が絡む。
「……気が変わった。ご褒美後回し。お仕置きだよ」
ぐったりしたままの彩葉を抱えた辰之進は、乱暴に彩華を革張りのソファーに下ろした。
「ひゃん」
辰之進は彩華の顎を掬いあげて、キスをする。
舌を捻じ込んで口腔内を一方的に攻め立てながら、ジャケットの内側からアイマスクを取り出し、己のネクタイをするすると解いた。
彩葉が、そっと離れて不思議そうな顔をする。
「なんで、キス?」
「さぁ?」
彩葉が眉根を寄せて己の唇をなぞっている。キスがよほど不思議だったのだろう。
「さて、メイド……わかってるな? 命令される前に、やってみろ」
ゆっくり瞬きをしたあと、はぁい、と、彩葉が両手をそろえて前に出した。思わず辰之進の頬が緩む。
「よし、いい子だ」
ここ数週間かけて調教した結果がコレである。
「なんて言うんだっけ?」
「ごしゅじんさま……しばって、ください」
「彩葉、いい子だ。ほら、ご褒美だよ」
品の良い柄の――たしか海外の有名ブランドの新作だ――ネクタイで差し出された細い両手を縛り、すばやくアイマスクもつける。
「あ、や、やだ、これ……!」
「我慢しろ」
「お仕置き、です、か?」
「当然だろ……」
「な、なぜ」
「いいか……俺のもの以外でイった罰だ……」
辰之進の低い声に、びく、と白い体が硬直した。
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