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『付いてる娘』②
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『付いてる娘』②
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僕以外にこれほど入れ込んだことがないって、お前それもはやホモなんじゃ無いか?
いや、自覚なんてないのだろうな。
だって、僕自分の性別の説明なんてしてないし。
きっと本能的な部分での話だ。
女装した男の娘が好きなのだろうか?
しかも、一応本人としては女好きだと思っていると。
僕のことも女として見て興味ある様な言い振りだ。
本人としても、若干戸惑っているのではなかろうか。
先輩は雌としては相当レベルの高い存在だ。
そんなメスを抱いたばかりなのに、ツルペタな僕に惹かれているんだから。
相手を女と認識した上で、強い男の娘に反応するのか。
相当捻くれた性癖だな。
しかも、一回自覚しちゃったら初めての感覚は味わえないだろう。
目移りしないってんならいいか。
その価値もある。
僕も興味が全く無いって訳でもないし。
身体を好きにさせるぐらい……
「確認しておきたい事がある」
「なんだ?」
「野心があって地球に来たのか? それとも、刑罰でたまたま地球に来たのか?」
「一応、前者だな」
「一応?」
「ここに俺が来る手段は限られている。手っ取り早いのは犯罪犯して送られることだ」
「なるほど、」
「それ以前から犯罪者だったからな。再起を図って来たが、ただ軽い刑罰で逃げただけだと言われても言い訳はできない」
「あぁ、そういう」
犯罪者が再起を図って、ね……
本当にゴールドラッシュみたいじゃないか。
そして、ヴィランの見立てでは地球の資源をうまいこと手に入れられれば、たとえ犯罪者でも再起を掛けられるって訳だ。
犯罪者でそれなら、辺境のマイナー部族でしかない地球人もそれなりの暮らしを手に入れられるとみて良いだろう。
「合格か?」
「……、前やった犯罪は?」
「金欲しさに少々。ま、テロみたいなもんだな」
「そりゃまぁ大胆な」
「母国に入った瞬間死刑だな」
「いいね、気に入った。その野心とやらに僕も一枚噛ませろ」
「それだけでいいのか?」
「地球人としては結構良さげな立ち位置だと思うが? なんだ、野望を叶えてビックになろうってのに地球人の僕のことを嫁にでもしてくれるのか?」
「……なってくれるのか?」
「安請け合いして、後悔しても知らないぞ」
「お前のほうこそ、こっちにはメリットしかない」
「なら、契約成立だ。ほら好きにするといい」
手を広げる。
それだけ。
と言うか、未経験な僕にそれ以上を求めるな。
ヴィランに強く抱きしめられる。
随分と分厚い胸板だ。
昔から可愛いだなんだと揶揄われてきた僕とは偉い違いだ。
あと、結局シャワーに入ってくれてないし……
男女の性臭が混ざってひどい匂いだ。
だが、今はこの頭がクラクラして思考がまともに出来ないぐらいの強烈な香りに包まれたままの方が都合がいい。
僕としても慣れないことをしている自覚はあるのだ。
まともじゃ居られない。
むしろその匂いのせいで余計に興奮してきた。
僕の性癖もだいぶ歪んでしまったらしい。
女装してたらか歪んだのか、
お互いの命を賭けた殺し会いなんて非日常で歪んだのか、
このヴィランに歪められたのか、
まぁ、別にいいや。
そんな事、今更考えても仕方ない。
目の前の男にただ……
硬いモノが僕の腹に押し付けられる。
裸を見た時点で分かり切っていた事だが、こうして密着するとより大きさを感じる。
先輩がああなってしまうのも仕方がないな。
雄として優秀だ。
倒錯した感覚を覚える。
ヤバいな、これは。
僕も、もう何も知らなかった以前の自分には戻れそうにないな。
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僕以外にこれほど入れ込んだことがないって、お前それもはやホモなんじゃ無いか?
いや、自覚なんてないのだろうな。
だって、僕自分の性別の説明なんてしてないし。
きっと本能的な部分での話だ。
女装した男の娘が好きなのだろうか?
しかも、一応本人としては女好きだと思っていると。
僕のことも女として見て興味ある様な言い振りだ。
本人としても、若干戸惑っているのではなかろうか。
先輩は雌としては相当レベルの高い存在だ。
そんなメスを抱いたばかりなのに、ツルペタな僕に惹かれているんだから。
相手を女と認識した上で、強い男の娘に反応するのか。
相当捻くれた性癖だな。
しかも、一回自覚しちゃったら初めての感覚は味わえないだろう。
目移りしないってんならいいか。
その価値もある。
僕も興味が全く無いって訳でもないし。
身体を好きにさせるぐらい……
「確認しておきたい事がある」
「なんだ?」
「野心があって地球に来たのか? それとも、刑罰でたまたま地球に来たのか?」
「一応、前者だな」
「一応?」
「ここに俺が来る手段は限られている。手っ取り早いのは犯罪犯して送られることだ」
「なるほど、」
「それ以前から犯罪者だったからな。再起を図って来たが、ただ軽い刑罰で逃げただけだと言われても言い訳はできない」
「あぁ、そういう」
犯罪者が再起を図って、ね……
本当にゴールドラッシュみたいじゃないか。
そして、ヴィランの見立てでは地球の資源をうまいこと手に入れられれば、たとえ犯罪者でも再起を掛けられるって訳だ。
犯罪者でそれなら、辺境のマイナー部族でしかない地球人もそれなりの暮らしを手に入れられるとみて良いだろう。
「合格か?」
「……、前やった犯罪は?」
「金欲しさに少々。ま、テロみたいなもんだな」
「そりゃまぁ大胆な」
「母国に入った瞬間死刑だな」
「いいね、気に入った。その野心とやらに僕も一枚噛ませろ」
「それだけでいいのか?」
「地球人としては結構良さげな立ち位置だと思うが? なんだ、野望を叶えてビックになろうってのに地球人の僕のことを嫁にでもしてくれるのか?」
「……なってくれるのか?」
「安請け合いして、後悔しても知らないぞ」
「お前のほうこそ、こっちにはメリットしかない」
「なら、契約成立だ。ほら好きにするといい」
手を広げる。
それだけ。
と言うか、未経験な僕にそれ以上を求めるな。
ヴィランに強く抱きしめられる。
随分と分厚い胸板だ。
昔から可愛いだなんだと揶揄われてきた僕とは偉い違いだ。
あと、結局シャワーに入ってくれてないし……
男女の性臭が混ざってひどい匂いだ。
だが、今はこの頭がクラクラして思考がまともに出来ないぐらいの強烈な香りに包まれたままの方が都合がいい。
僕としても慣れないことをしている自覚はあるのだ。
まともじゃ居られない。
むしろその匂いのせいで余計に興奮してきた。
僕の性癖もだいぶ歪んでしまったらしい。
女装してたらか歪んだのか、
お互いの命を賭けた殺し会いなんて非日常で歪んだのか、
このヴィランに歪められたのか、
まぁ、別にいいや。
そんな事、今更考えても仕方ない。
目の前の男にただ……
硬いモノが僕の腹に押し付けられる。
裸を見た時点で分かり切っていた事だが、こうして密着するとより大きさを感じる。
先輩がああなってしまうのも仕方がないな。
雄として優秀だ。
倒錯した感覚を覚える。
ヤバいな、これは。
僕も、もう何も知らなかった以前の自分には戻れそうにないな。
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