痛くしないで!‐先生と始める甘い治療は胸がドキドキしかしません!‐

sae

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番外編

treatment10~もう、離さない

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 妄想女子は逞しかった。鍛えられた妄想と想像は今のところ三嶌の執着心にそこまでの抵抗もなく受け入れる姿勢を見せれている。慣れとは怖いものだ。

「せん、せ……」
「百合、足開いて」
 優しい声なのにその言い方は一切の言い分は聞かないといった強い口調だった。

「ねぇ、もうこんなに濡らして……百合はエッチだよね。何を思ってこんなにここを可愛く潤わせているのかな」
 三嶌の指が泥濘に押し込まれていく。

「あ、はぁ、んん……せんせ……ゃあ……」
「やじゃないよね?もっとちょうだいって言ってごらん」
「はず、はずかしぃ……んん」
「んー、じゃあ百合が自分で言える言葉でいいよ?なんておねだりする?」
 指を執拗に動かし続けて耳の中に舌を這わしながら三嶌は百合を優しく責め立てる。百合の身体は思考だけを置いてけぼりにしてどんどん震えて感じ始める。

「百合ぃ、早く言わないと指だけでイッちゃうんじゃない?本当はこれだけじゃ足りないよね?」
「あ、う、ぁ、はぁ、あ……」
「可愛い声……俺、それだけでイキそうになる」
 二人きりの時だけ三嶌は自分を俺と呼ぶ、それを聞いたときに百合は自分が三嶌のテリトリーに入れたのだと嬉しくなった。自分が特別になれた、三嶌にとって自分がただの患者ではなくなったのだと実感できる、それが無性に胸を締め付けていくのだ。

「ぁ、ん、ああっ……もう、ほし……熱いところがもう切ないぃ……」
「可愛いなぁ、その溶けたような顔……熱いところってどこ?」
 わかっていてもわざと聞いてくるのが本当に意地悪だと百合は思う。はやくイキたい、昇り詰める快感に身を任せたい、このままあの長い指に導かれてもそれはそれで幸せだが、自分だけでは足りない、三嶌と一緒に果てたいだけだ。

「意地悪……しないでっ、せんせいと……一緒に、感じてイキたいよぉ」
「我慢できなくなるようなこと言うんだね……耐えてる俺に意地悪なのは百合の方だと思うな」
「耐えないでぇ……我慢しちゃ、やだぁ」
 溶けてドロドロになった百合はもう気持ちを勝手に言葉に落としてしまう、それがもう三嶌にはたまらなくていつもこうして百合を追い詰めるのを楽しんでしまうのだ。


「百合ー、歯磨きしてあげる」
 三嶌に歯磨きされるのが日課になった。三嶌のブラッシングはとてもやさしくて気持ちいい。三嶌の膝の上に頭を乗せて口を開ける。

「あーー」
「ん、いい子」
 三嶌に甘やかされている、百合はそう思う。でも三嶌が百合を甘やかせたいというので結局言われるがまま三嶌に甘えているが、三嶌の飼い慣らしたいだけの野心などまだまだ気づけてはいない。

 歯磨きをされながら百合は目を閉じて思う。

(だめだぁー、もう自分で歯磨きできないー、しあわせぇー)

「虫歯出来たら困るからね?」
 嫉妬深い三嶌は百合の口の中で繁殖する菌にさえ妬いてしまう。口の中から懐柔された百合はそれから一切虫歯や痛みに悩まされることはなくなった。


 ~~END~~

番外編は完結になります!
ここまでお付き合いくださった読者様、ありがとうございました!!

最後に後日談~ふたりのはじめての×××~編
こちらは、治療が完了してお付き合いが始まったばかりのふたりの後日談になります!
良かったら覗いてもらえて楽しんでいただけたら嬉しいです^^
(基本ギャグです!!)

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