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後日談~ふたりのはじめての×××のお話~
episode-4
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日曜日。
百合はいろいろ荷物を持って三嶌の住むマンション前で仁王立ちしている。
(つ、ついに……先生のご自宅に!)
百合は未だに信じられないのである。三嶌がどうしてもリアリティのある三次元の人間とは思えないのだ。出会った時から医師だった。”先生”と呼ぶ人はどうしてか特別な人に感じる。子供の時からずっと……学校でも先生と呼ぶ人は普通の大人とは違って見えた。世の中に先生と呼ばれる職種の人間はたくさんいるが中でも医師はまた特別である。痛みや不安、ストレスを取り払ってくれる魔法の手を持っている。なんせ命まで救うのだから!
そんな相手とまさか思いが通じ合って心通わせることになれた。自分の隠したかったほどの気持ちを受け止めてもらえたのだ。それこそが夢の様なのだ。だからより思う。
これは自分が見ている夢や妄想ではないのか?
通院が終わったら、歯の治療が終わったら、痛みがなくなれば……その痛みと同時に消えてなくならないか。このまま夢から覚めるのでは……そんな不安が漠然とあった。
痛みが苦手だった。痛いことは嫌だ、そう思っていたのに。
百合は三嶌を想うほど、自分の中に刻み付けられるような痛みをどこか欲するようになっていた。
「いらっしゃい」
「おお、お邪魔します」
「道、迷わなかった?」
「はい。とても綺麗な住宅街で感動してます」
脱いだ靴を丁寧にそろえて百合がそんな言葉を言うので三嶌はフッと微笑んでいる。
「病院とも近いんですね」
つまり駅までも近い。それでも少し路地を抜けたら閑静な住宅街である。駅から見えていた連なるマンションを遠目に見ていた頃は、こんなマンションに誰が住むんだろう~などと他人事のように思っていたものだ。やはりこういう高級住宅街にはそれ相応のスペックを持つ富裕層が住むらしい。百合は一気に疑問が解決した。
そして訪れた三嶌の部屋もとても整い綺麗なマンションだった。見た目が整った人間の周りも当然整っているのかと、またそこにも納得する。ただ病院とは明らかに違いがあった。
(……なんか、なんか……いい匂いがそこはかとなくするぅぅー!)
消毒液の匂いなど一切しない。香り立つこの匂いはなんだろう。清潔感溢れるシトラスベースの香りがして三嶌が放つ大人の色気によくマッチしている。匂いだけでトキメク、なのに目の前にいる三嶌はいつも着ているスクラブではない。薄手のニットをゆるっと羽織りナチュラルなグレートーンに全身を包んでいた。
現実を確かめたくて来た百合だったが余計に妄想が暴走している気がしてならないのであった。
百合はいろいろ荷物を持って三嶌の住むマンション前で仁王立ちしている。
(つ、ついに……先生のご自宅に!)
百合は未だに信じられないのである。三嶌がどうしてもリアリティのある三次元の人間とは思えないのだ。出会った時から医師だった。”先生”と呼ぶ人はどうしてか特別な人に感じる。子供の時からずっと……学校でも先生と呼ぶ人は普通の大人とは違って見えた。世の中に先生と呼ばれる職種の人間はたくさんいるが中でも医師はまた特別である。痛みや不安、ストレスを取り払ってくれる魔法の手を持っている。なんせ命まで救うのだから!
そんな相手とまさか思いが通じ合って心通わせることになれた。自分の隠したかったほどの気持ちを受け止めてもらえたのだ。それこそが夢の様なのだ。だからより思う。
これは自分が見ている夢や妄想ではないのか?
通院が終わったら、歯の治療が終わったら、痛みがなくなれば……その痛みと同時に消えてなくならないか。このまま夢から覚めるのでは……そんな不安が漠然とあった。
痛みが苦手だった。痛いことは嫌だ、そう思っていたのに。
百合は三嶌を想うほど、自分の中に刻み付けられるような痛みをどこか欲するようになっていた。
「いらっしゃい」
「おお、お邪魔します」
「道、迷わなかった?」
「はい。とても綺麗な住宅街で感動してます」
脱いだ靴を丁寧にそろえて百合がそんな言葉を言うので三嶌はフッと微笑んでいる。
「病院とも近いんですね」
つまり駅までも近い。それでも少し路地を抜けたら閑静な住宅街である。駅から見えていた連なるマンションを遠目に見ていた頃は、こんなマンションに誰が住むんだろう~などと他人事のように思っていたものだ。やはりこういう高級住宅街にはそれ相応のスペックを持つ富裕層が住むらしい。百合は一気に疑問が解決した。
そして訪れた三嶌の部屋もとても整い綺麗なマンションだった。見た目が整った人間の周りも当然整っているのかと、またそこにも納得する。ただ病院とは明らかに違いがあった。
(……なんか、なんか……いい匂いがそこはかとなくするぅぅー!)
消毒液の匂いなど一切しない。香り立つこの匂いはなんだろう。清潔感溢れるシトラスベースの香りがして三嶌が放つ大人の色気によくマッチしている。匂いだけでトキメク、なのに目の前にいる三嶌はいつも着ているスクラブではない。薄手のニットをゆるっと羽織りナチュラルなグレートーンに全身を包んでいた。
現実を確かめたくて来た百合だったが余計に妄想が暴走している気がしてならないのであった。
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