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第一章
ソル国 7
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ブライアン陛下とカミラ王妃はキャキャッとはしゃぎながら、魔道具を使っていました。
よほどその魔道具が気に入ったのでしょう。
お二人から魔道具であるピアスを回収し、再び耳に取り付けた。
「ルーナ嬢が作る魔道具は噂通り、とても質が良い!」
「それに魔力を込めれば何度でも使えるんでしょう!?さすがだわ!!」
お二人とも興奮するのは結構ですが、もう少し落ち着いた方がよろしいかと....。
鼻息荒く私が作った魔道具を褒めちぎるお二人についつい苦笑してしまう。
褒められるのは嬉しいですが、もう少し落ち着いて....。
「父上、母上。興奮するのは致し方ないことですが、もうそろそろルーナ嬢を休ませてあげてください」
「おっ、そうだな。すっかり忘れておった」
「そうよね。ルーナは疲れているのよね。気が回らなくてごめんなさいね?」
「いえいえ、気にしないでください」
この私達のやり取りに不採用になった子達は再度顔を青くした。私と王族の仲が良いことをひしひし感じ、先程の私に対する無礼な態度を後悔しているのでしょう。
どこの国に行っても、私に無礼を働けば罰は免れませんからね。特にブライアン陛下とカミラ王妃は私を目に入れても痛くないほどに可愛がってくれていますから、バレればそれ相応の報いを受けることでしょう。
まあ、私はブライアン陛下やカミラ王妃に告げ口する気はありませんが、この場に居る衛兵たちはどうするか知りませんよ?衛兵は壁際に立ってこちらの様子を窺っていたので貴女方が私を睨み付けていたことは気付いているでしょう。衛兵たちの誰か一人でもブライアン陛下に告げ口すれば、貴女方の人生は終わったも同然。同情はしますが、庇う気はないのでどうぞよろしく。
程なくして、私とアーサー殿下、そして採用した四人の使用人は玉座の間をあとにした。先程通された客室に戻るのかと思えば、どうやら王宮での私の部屋へ案内してくれるらしい。
「ルーナ嬢、気の回らない父上と母上でごめんね」
「いえいえ!とんでもありません!使用人まで用意していただいて...私からすれば逆に気を使わせてしまって申し訳ないくらいですよ」
「そう言ってもえると助かるよ。あっ、着いた着いた。ここがルーナ嬢の部屋だよ」
ガチャとアーサー殿下が扉を開け、部屋の中が見えやすいように壁側に寄ってくれる。
部屋の中は白と紫を基調としたシンプルな造り。ラベンダーの香りが漂うこの部屋はラベンダーのリラックス効果のせいかフッと肩の力が抜け、表情が緩む。
「部屋は好きに使ってくれて構わないよ。リフォームはさすがに王宮の一室だから無理だけど、家具とかは勝手に変えてくれて全然良いから」
王宮に限らず、人様の家の部屋をリフォームしようと考えるほど私は図々しくないのでご安心下さい。
アーサー殿下は説明を終えると『じゃあ、ルーナ嬢は疲れただろうしここら辺でお暇するかな。ゆっくり休むんだよ』と言い残して、去っていった。
よほどその魔道具が気に入ったのでしょう。
お二人から魔道具であるピアスを回収し、再び耳に取り付けた。
「ルーナ嬢が作る魔道具は噂通り、とても質が良い!」
「それに魔力を込めれば何度でも使えるんでしょう!?さすがだわ!!」
お二人とも興奮するのは結構ですが、もう少し落ち着いた方がよろしいかと....。
鼻息荒く私が作った魔道具を褒めちぎるお二人についつい苦笑してしまう。
褒められるのは嬉しいですが、もう少し落ち着いて....。
「父上、母上。興奮するのは致し方ないことですが、もうそろそろルーナ嬢を休ませてあげてください」
「おっ、そうだな。すっかり忘れておった」
「そうよね。ルーナは疲れているのよね。気が回らなくてごめんなさいね?」
「いえいえ、気にしないでください」
この私達のやり取りに不採用になった子達は再度顔を青くした。私と王族の仲が良いことをひしひし感じ、先程の私に対する無礼な態度を後悔しているのでしょう。
どこの国に行っても、私に無礼を働けば罰は免れませんからね。特にブライアン陛下とカミラ王妃は私を目に入れても痛くないほどに可愛がってくれていますから、バレればそれ相応の報いを受けることでしょう。
まあ、私はブライアン陛下やカミラ王妃に告げ口する気はありませんが、この場に居る衛兵たちはどうするか知りませんよ?衛兵は壁際に立ってこちらの様子を窺っていたので貴女方が私を睨み付けていたことは気付いているでしょう。衛兵たちの誰か一人でもブライアン陛下に告げ口すれば、貴女方の人生は終わったも同然。同情はしますが、庇う気はないのでどうぞよろしく。
程なくして、私とアーサー殿下、そして採用した四人の使用人は玉座の間をあとにした。先程通された客室に戻るのかと思えば、どうやら王宮での私の部屋へ案内してくれるらしい。
「ルーナ嬢、気の回らない父上と母上でごめんね」
「いえいえ!とんでもありません!使用人まで用意していただいて...私からすれば逆に気を使わせてしまって申し訳ないくらいですよ」
「そう言ってもえると助かるよ。あっ、着いた着いた。ここがルーナ嬢の部屋だよ」
ガチャとアーサー殿下が扉を開け、部屋の中が見えやすいように壁側に寄ってくれる。
部屋の中は白と紫を基調としたシンプルな造り。ラベンダーの香りが漂うこの部屋はラベンダーのリラックス効果のせいかフッと肩の力が抜け、表情が緩む。
「部屋は好きに使ってくれて構わないよ。リフォームはさすがに王宮の一室だから無理だけど、家具とかは勝手に変えてくれて全然良いから」
王宮に限らず、人様の家の部屋をリフォームしようと考えるほど私は図々しくないのでご安心下さい。
アーサー殿下は説明を終えると『じゃあ、ルーナ嬢は疲れただろうしここら辺でお暇するかな。ゆっくり休むんだよ』と言い残して、去っていった。
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