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第4章 アイシャの章
第5話 儀式
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わたくしとジルの初夜の儀式は呆気ないものだった。
ジルは本気で嫌がっていた。その時、わたくしはやはり止めようというべきだった。
でも、ジルは義務と思っていたみたいで、無言で、痛みがないようオイルをわたくしの性器と自分の性器にかけ一気にわたくしの股を拡げ、勢いよく貫通した。
余りの衝撃と鈍痛に呆然となっているわたくしは木偶人形のようにジルの律動に揺さぶられるままになった。
早く終わらせたいと苦痛の顔でわたくしを犯しているのはまるでこっちが加害者の様だった。
ずるいわ。そんな顔をするなんで。わたくしはどうすればいいの。
この結婚は間違いだったわ。どうすればいいの。
わたくしは将来の事を考えながらこの儀式が終わるのを待った。
やっとジルが白濁の液体をわたくしの子宮に流し込んだ。ジルはずるりとわたくしの胎内から異物を引き出した。
わたくしの破瓜の血が混じっていて、ジルはわずかに忌々しそうにわたくしを睨んだ。
わたくしは虚ろな目でジルを見た。
虚ろな目のわたくし。性交ではなく暴行をうけたようなわたくしの体を見て、彼は正気に戻ったようだった。
ジルは本当におかしな方だった。
わたくしが嫌いなくせに、すまなかったとわたくしに謝った。
痛みはあった。ああ・・お父様の忠告を聞けばよかった。わたくしは思った。早く家へ帰りたい。
わたくしはあまりの衝撃に気絶した。
目が覚めると、ジルの寝室へ横たわっていた。
わたくしはどうなってしまったの。股の鈍痛がわたくしになにかあったのか知らせた。
嗚呼・・制止すればよかった。わたくしは子どもであった事を痛感した。惨めであった。
わたくしは、彼と会いたくなかったが、しぶしぶと身だしなみを整え、無表情で彼と会った。
目をあわせないで語った。
「この結婚はまちがいではなかったでしょうか?貴方は本当に嫌そうにわたくしと交わいました。
わたくしももうあれは嫌です。」
彼に懇願すると、彼は俯いた。だが彼はわたくしを睨みつけていった。
「駄目だ。お前はもう俺の妻になった。オーデイン家の正妻として厚遇する。」
わたくしは眩暈がした。
「貴方はわたくしが嫌いでしょう。もしかしたら他に思い人がいるのではないのですか?でしたら何故わたくしを?」
わたくしは問わずにはいられなかった。
「アレフ・ノーラン家の力が必要だ。お前は俺の正妻としてアレフ家との結束を結びつけるものになった。
必要なのだ。お前が。わかっているだろう。貴族の婚姻とはそのようなものであると。」
わたくしは衝撃を受けた。忘れていた。お父様とお母様の婚姻は稀なケースであることを。そしてお姉様も稀な方であった事を。なんだ。わたくしは普通の貴族としての婚姻をしてしまったのか。
わたくしは安定を求めるあまり、普通の残酷な婚姻を結んでしまった。
これが本来の女の扱いなのだ。人形のように乱暴に扱われても文句は言えない。わたくしは厳しい現実を思い知らされた。嗚呼・・お父様。ありがとう。わたくしをこんな現実を見せなくて・・。
わたくしは声を震わせて言った。
「わたくしはあまり貴方と関わりたくありません。必要な時会いましょう。思い人が居るのならその方を愛人にして下さい。わたくしを憎まないで。」
「砂糖菓子のお姫様。脆い女だと思ったが、なかなか敏いな。婚姻してしまったからにはお前はオーデイン家の一族になった。俺に仕えろ。二度とあのような乱暴な真似はせぬ。」
「そうあってほしいです。」
わたくしは淡々と夢を打ち砕かれたこどものような心境で無表情に言った。
わたくしは必死でカーテシーをして、夫の前から逃げるように去った。
背後に夫の目がわたくしを見ていることを気づいていた。
わたくしは彼と子どもをつくるまでまぐわうのだろうか?
わたくしは彼のあつらえたわたくしの新しい部屋で溜息をついた。
わたくしは急激に大人にならざるを得なくなった。
ジルは本気で嫌がっていた。その時、わたくしはやはり止めようというべきだった。
でも、ジルは義務と思っていたみたいで、無言で、痛みがないようオイルをわたくしの性器と自分の性器にかけ一気にわたくしの股を拡げ、勢いよく貫通した。
余りの衝撃と鈍痛に呆然となっているわたくしは木偶人形のようにジルの律動に揺さぶられるままになった。
早く終わらせたいと苦痛の顔でわたくしを犯しているのはまるでこっちが加害者の様だった。
ずるいわ。そんな顔をするなんで。わたくしはどうすればいいの。
この結婚は間違いだったわ。どうすればいいの。
わたくしは将来の事を考えながらこの儀式が終わるのを待った。
やっとジルが白濁の液体をわたくしの子宮に流し込んだ。ジルはずるりとわたくしの胎内から異物を引き出した。
わたくしの破瓜の血が混じっていて、ジルはわずかに忌々しそうにわたくしを睨んだ。
わたくしは虚ろな目でジルを見た。
虚ろな目のわたくし。性交ではなく暴行をうけたようなわたくしの体を見て、彼は正気に戻ったようだった。
ジルは本当におかしな方だった。
わたくしが嫌いなくせに、すまなかったとわたくしに謝った。
痛みはあった。ああ・・お父様の忠告を聞けばよかった。わたくしは思った。早く家へ帰りたい。
わたくしはあまりの衝撃に気絶した。
目が覚めると、ジルの寝室へ横たわっていた。
わたくしはどうなってしまったの。股の鈍痛がわたくしになにかあったのか知らせた。
嗚呼・・制止すればよかった。わたくしは子どもであった事を痛感した。惨めであった。
わたくしは、彼と会いたくなかったが、しぶしぶと身だしなみを整え、無表情で彼と会った。
目をあわせないで語った。
「この結婚はまちがいではなかったでしょうか?貴方は本当に嫌そうにわたくしと交わいました。
わたくしももうあれは嫌です。」
彼に懇願すると、彼は俯いた。だが彼はわたくしを睨みつけていった。
「駄目だ。お前はもう俺の妻になった。オーデイン家の正妻として厚遇する。」
わたくしは眩暈がした。
「貴方はわたくしが嫌いでしょう。もしかしたら他に思い人がいるのではないのですか?でしたら何故わたくしを?」
わたくしは問わずにはいられなかった。
「アレフ・ノーラン家の力が必要だ。お前は俺の正妻としてアレフ家との結束を結びつけるものになった。
必要なのだ。お前が。わかっているだろう。貴族の婚姻とはそのようなものであると。」
わたくしは衝撃を受けた。忘れていた。お父様とお母様の婚姻は稀なケースであることを。そしてお姉様も稀な方であった事を。なんだ。わたくしは普通の貴族としての婚姻をしてしまったのか。
わたくしは安定を求めるあまり、普通の残酷な婚姻を結んでしまった。
これが本来の女の扱いなのだ。人形のように乱暴に扱われても文句は言えない。わたくしは厳しい現実を思い知らされた。嗚呼・・お父様。ありがとう。わたくしをこんな現実を見せなくて・・。
わたくしは声を震わせて言った。
「わたくしはあまり貴方と関わりたくありません。必要な時会いましょう。思い人が居るのならその方を愛人にして下さい。わたくしを憎まないで。」
「砂糖菓子のお姫様。脆い女だと思ったが、なかなか敏いな。婚姻してしまったからにはお前はオーデイン家の一族になった。俺に仕えろ。二度とあのような乱暴な真似はせぬ。」
「そうあってほしいです。」
わたくしは淡々と夢を打ち砕かれたこどものような心境で無表情に言った。
わたくしは必死でカーテシーをして、夫の前から逃げるように去った。
背後に夫の目がわたくしを見ていることを気づいていた。
わたくしは彼と子どもをつくるまでまぐわうのだろうか?
わたくしは彼のあつらえたわたくしの新しい部屋で溜息をついた。
わたくしは急激に大人にならざるを得なくなった。
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