上 下
32 / 55
3章:学園都市編

2度目の学生、始業日に学園長に呼ばれた

しおりを挟む
学園長であるアンガスに呼ばれた俺とリンは、学園長室のソファーに座っている。
対面には、アンガスが座ってる。

「今日お呼びしたのは、お2人の今後ですね。 特にグラント君、高得点を取得しないようにしていたのは、テストの採点で知ってますよ。 まぁグリントさんも似た感じですね。 ギルバート氏からも、実際数多くの高ランク依頼を去年こなしておりSランク以上の実力があるという事も。 という事で、今週末に卒業資格のテストを受けませんか? 
 合格した場合、事実上の卒業で、あとの期間は、授業に出るもよしお2人の自由です。 名目上在籍扱いですが自由にしてください。 始業と終業、卒業のみ顔だして頂ければ結構です。
試験は、学科のみです。 実技において、教師でさえお2人にかなうものは正直おりません。 魔法も、あの結界をみせられれば、魔法師である私ですら格の違いがわかります。 いかがでしょう?」

ふむ、なかなかいい提案だな。 って、俺は、タバコの火を付けて一服する。
テストは満点とらないようにしたんだが、なんでわかるんだ?と思いつつ、面倒な授業や実技に参加しなくていいのは、まじ感謝である。 去年もなんだかんだでサボってたが。

「問題ない。 試験範囲は?」

するとアンガスが数十冊の教科書を積み上げる。 俺は、積み上げられた数十冊の教科書をパラパラみながら内容を確認した。 20分ぐらい経過したかな。 リンも教科書を確認している。

「リンは、復習する部分があるな。 土曜でちょうどいい。 んじゃ、土曜にここにくればいいか?」
「はい。 朝、9時に来てください。 全科目60点以上で合格です。 点数は公表しませんので手を抜かなくてもいいですよ。」とニッコリいうアンガスだった。 

「りょーかい。」といった。俺はタバコの火を消して、リンと共に教科書を次元ボックスに入れて退室した。

◇◇◇
土曜に受けた試験は、その日の午後に採点が終わり全科目シュンは満点、数学・魔法関連は加点がついて満点以上。 リンは満点でなくとも平均90点台だった。 

シュンの成績は歴代最高を叩き出したが未公表となった。 このような配慮を学園長がしたのは、あまり学園の行事に縛るのは良くないというのと2年間目以降は実技・実践が多く目立ち出すため、他とのトラブルを避けるためだった。

 『0番隊隊長 白銀の黒帝は、この世界の傍観者で調停者である。 人間の味方でも敵にもなりうるが、黒帝の怒りかう時は、己の罪を認め裁かれよ。 なお、黒帝には、不干渉かつ命令してはならぬ。 それは、黒帝の縁者も同じである』という、古の盟約をアンガスは知っていた。

 実はフロージア家は、代々黒帝ファンなのだ。 表に出してないが、アンガスもファンでありシュンとリンの解答用紙をこっそり自宅に持ちり代々の黒帝コレクションへ保管したのであった。 職権乱用である。。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

高レベルパーティの奴隷にされた僕

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:127

腐りかけの果実

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:11

楽しい幼ちん園

BL / 連載中 24h.ポイント:362pt お気に入り:133

孤独なまま異世界転生したら過保護な兄ができた話

BL / 連載中 24h.ポイント:60,649pt お気に入り:3,759

僕の番が怖すぎる。〜旦那様は神様です!〜

msg
BL / 連載中 24h.ポイント:454pt お気に入り:385

罰ゲームで告白した子を本気で好きになってしまった。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:276pt お気に入り:104

こころ・ぽかぽか 〜お金以外の僕の価値〜

BL / 連載中 24h.ポイント:944pt お気に入り:783

処理中です...