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あれからの、あんなこと、こんなこと
3.有川の、あんなこと、こんなこと ①
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※有川視点※
──────────────────
夏休みの初日。あの、すべての始まりの日。
俺の腕の中で井田と宇山に次々とちんこを突っ込まれながら、目を潤ませてすがりついてくる七瀬に、俺はすっかりハマってしまった。
最初は二人の悪ノリにちょっと付き合うだけのつもりだったのに、気が付いたら七瀬を抱きしめて、思わずキスをして、ぐずぐずになるまで甘やかして、生のちんこでその中を貪っていた。
あの時まで一度もそんなことは思いもしなかったのに、とにかく七瀬がかわいく見えて仕方なかった。
◇
──ああ、それは七瀬のアナルプラグだな。
俺のベッドの上で井田が嬉々として宇山の尻をいじってるのを横目に見ながら、半分あきれ気味に思い出した。なんだかんだ言いながらも今しっかり宇山の尻に収められたのは、たしか七瀬のおもちゃ遍歴の中でも古い方に入るやつだ。
先週の頭に七瀬が家から持ってきたおもちゃ一式を、井田はいつの間にか見つけてしまってたらしい。七瀬はこいつらには内緒にしてほしいとか言ってたけど、鍵のかからない引き出しに置いとけば時間の問題だとは思ってた。そもそも、再利用できるものを目の前にぶら下げられて、あの井田がわざわざ新品を買うわけがない。
俺以外の三人は実家住まいで、必然的に、大学近くで一人暮らしをしている俺の部屋がヤリ部屋になった。好き勝手されてるなとは思うけど俺にもメリットはあるし、まあ、準備と後片付けだけ自分らでちゃんとやるなら問題はない。
いつだったか宇山が勝手に持ち込んだサイドワゴンには、後になって必要だと知ったローションや浣腸、ゴムなんかの消耗品やタオルが詰め込まれている。四段ある各引き出しは個人用にして、それぞれの備品に名前まで書く念の入れようだ。俺もLサイズのゴムを買ってきて、意味はないけどノリで名前を書いた。
それにしても、使ってるとこを七瀬にそのうち見せてもらおうと思ってたのに、まさかそのおもちゃを先に使われてしまうとは。
◇
先週、お盆に合わせた一週間の帰省前に、俺は井田と宇山には黙って七瀬を呼び出した。
三人でこっそり結んだ『七瀬とやるのは一日に二人まで』という紳士協定は、七瀬の身体に負担をかけないようにするためのルールだ。つまり、二人きりで会うのが駄目だなんてことは別に誰も言ってない。まあ結局、俺一人が相手でも負担をかけることにはなってしまったけど。
普通の友達だった時から俺の部屋に入り浸っている七瀬は、その日も勝手知ったる様子ですっかりくつろいでいた。いや、実際にはくつろいでるふりをしてるだけなのが丸分かりで、その姿にちょっとしたいたずら心が湧いてしまったのも仕方がないと思う。
「なあ、お前って前から自分で尻の穴とかいじってたろ」
何の前触れもなく切り出してやると、ローテーブルのはす向かいでペットボトルの茶を飲んでいた七瀬は、むせ返りそうになった口元を慌てて押さえた。
「はっ? な、なんで?」
否定しないとこがもう肯定になってるって、気付いてなさそうでうける。
「いや、だっておかしいだろ。準備もなしであんなにやられて平気とか。普通切れたりすんじゃねーの? つかそれ以前にあの状況あっさり受け入れすぎだって」
「……あー」
七瀬が、天井の隅に視線を泳がせた。「ご明察すぎて言い訳が思いつかねえ」とかなんとか思ってそうな顔だ。他の二人も多分こいつのこういう分かりやすいとこが好きなんだろうけど、とにかく七瀬は見ていて飽きない。
「まあ、やるまで確信はなかったけど。でも、井田もなんとなくそう思ってたから仕掛けたんじゃねーの?」
「え、ちょ、待て待て待て。そう思ってた、って、井田も、って……え?」
お、びっくりしてるびっくりしてる。だよな。まあ普通はアナニーが友達にバレてるとか思わないだろ。かわいそうだけど、口の端が上がりそうになるのを止められそうもない。
「お前さあ、まず棒状の物とか見る目がやばいから」
「……は?」
一瞬何を言われたか分からなかったらしい。ここまで自覚がないとか無防備すぎる。
「ペンとかスティックのりとか時々……、ああ、この前なんかカラオケ屋でマイク何度も握り直してじっと見てたろ。なんかうっとりしてるし、これはよからぬ事でも考えてるなと思うじゃん」
「は? はぁっ?」
「無意識かよ、うける。エッロ」
「う、うるさい黙れっ! もうっ、何だよお前っ。くそっ」
もうどうしても笑いを抑えきれない俺の顔を狙って、七瀬が枕でぼすぼすとたたいてくる。そんな七瀬をベッドの脇に押さえ付けて、今は悪態しか出てこない唇を唇でふさいでやると、真っ赤な顔をした七瀬はたいした抵抗もしないであっさりと俺の腕の中に収まった。
手入れを怠らない唇はしっとりやわらかくて、いつまでも食んでいたい衝動に駆られる。優しく撫でてやれば、そこはかわいいあえぎ声しか漏らさなくなることを俺はもう知ってる。
「ん……っ、くそっ」
「口悪すぎ。なあ、すぐにちんこ挿れてやるから少し黙って」
「頼んでねーよ」
「あー、ごめんごめん。ねえ七瀬、お願いだから挿れさせて?」
にらんでくる七瀬に、わざと口調をいつもと変えて、熱い耳元に唇を寄せながら甘く優しくささやく。
十中八九、こいつは俺の声に弱い。ついでに、名前を呼ばれるのも弱い。あの日わざと名前を何度も呼んだせいで、エロい回路と名前が結びついてしまったのかもしれない。
「七瀬、いいって言って。そしたら、ペンとかスティックのりとかマイクとかより気持ちよくしてあげる」
「おま……っ! あれは違うかんな! そんなもん挿れてねーわ!」
「へえ……。じゃあいつもは何挿れて遊んでんの? 教えて七瀬」
抱きしめたまま股間に片手を伸ばすと、七瀬のちんこはもうガチガチに硬くなってて、触れると、素直に俺の手にこすり付けるように腰を震わせた。
七瀬とは新歓の飲み会で出会った。中高一貫の男子校出身で塾に通ったりもしてなかった俺は、若い女が今でもちょっと苦手だ。接点がなさすぎて何を言えば正解なのかもよく分かんねえし。
その時も、話すきっかけに酒をつごうとする女にうまく対処できずに、大学デビューの失敗を確信しつつあって。あきらめの境地でなんとなく周りを見ると、少し離れた位置に座っていた七瀬と目が合った。
すっきり整った顔立ちに、適度に崩した清潔感のある服装。刈り上げたショートマッシュにはこなれ感もこだわりも見えるけど、大切に育てられました、って感じが残る第一印象。見た目だけなら、俺なんかとは接点のなさそうな人種。
だけど、一緒にいたいろいろ緩そうな二人とは不思議となじんでて、ジュース片手に時々遠慮なく小突き合う様子に緊張もすぐ解けた。最初はリア充かと思ってた三人は、話してみたら実は俺と同類で。多少の差こそあれ、いろいろこじらせてるのが分かってあっさり意気投合した俺たちは、まだ夕方で始まったばかりの飲み会を抜け出してファミレスで語り合った。
それからはいつも四人でワンセットみたいになって、短い付き合いの中でもかなり分かり合ったつもりでいたけど。こうしてまだ知らないことがあるんだったら身体に聞いてみてもいいと思う。
「なあ、七瀬のここに最初は何挿れたの?」
「……知らね」
向かい合わせで膝の上に抱きかかえた七瀬の背中側から、緩めたデニムの隙間に手を入れる。唾液を絡めた中指で穴の入り口にそっと触れてやると、そこはその指先を受け入れるようにぱくぱくと口を開いた。中心を避けてくるくると円を描いて撫でながら、真っ赤になった耳たぶや頬にキスをして問い詰める。
「教えてくれないと挿れてあげないけど……どうする? やめとく?」
俺の声に弱い七瀬は耳元でささやくだけでふるりと震えて、口の形だけで何か答えた。
「……ン」
「何? 聞こえなかった。もっかい教えて?」
中心にあてがった指で、中に入ってしまわないようにとんとんと軽くたたいて促す。
「……蛍光ペン」
──は? 待て待て待て。蛍光ペンってあの蛍光ペンか? つか、ペンとかは挿れてませんって話じゃなかったのかよ!
「んっ!」
初めて使ったおもちゃの名称が出てくると思って完全に油断してた。思わず第二関節まで押し挿れてしまった俺の中指を、七瀬は嬉しそうにきゅうきゅうと締めつけた。七瀬の穴に引き留められながら、俺は動揺を押し隠してゆっくりと指を抜いていく。
あー……、マジか。確かに今度から蛍光ペン見る目が変わるかもな。
「それって、いくつん時?」
ほとんど抜け切った指先で、入り口を拡げるようにゆっくりとしわを伸ばす。
「んっ、……も、くそっ、なんで」
身体とは裏腹に口では悪態しかつけない七瀬が、俺の肩に額をすり付けながら腰を揺すろうとする。俺はその腰に腕をまわして、はやる気持ちと一緒に七瀬の動きを抑え込んだ。
「七瀬、教えてくれたら挿れてあげるから」
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夏休みの初日。あの、すべての始まりの日。
俺の腕の中で井田と宇山に次々とちんこを突っ込まれながら、目を潤ませてすがりついてくる七瀬に、俺はすっかりハマってしまった。
最初は二人の悪ノリにちょっと付き合うだけのつもりだったのに、気が付いたら七瀬を抱きしめて、思わずキスをして、ぐずぐずになるまで甘やかして、生のちんこでその中を貪っていた。
あの時まで一度もそんなことは思いもしなかったのに、とにかく七瀬がかわいく見えて仕方なかった。
◇
──ああ、それは七瀬のアナルプラグだな。
俺のベッドの上で井田が嬉々として宇山の尻をいじってるのを横目に見ながら、半分あきれ気味に思い出した。なんだかんだ言いながらも今しっかり宇山の尻に収められたのは、たしか七瀬のおもちゃ遍歴の中でも古い方に入るやつだ。
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俺以外の三人は実家住まいで、必然的に、大学近くで一人暮らしをしている俺の部屋がヤリ部屋になった。好き勝手されてるなとは思うけど俺にもメリットはあるし、まあ、準備と後片付けだけ自分らでちゃんとやるなら問題はない。
いつだったか宇山が勝手に持ち込んだサイドワゴンには、後になって必要だと知ったローションや浣腸、ゴムなんかの消耗品やタオルが詰め込まれている。四段ある各引き出しは個人用にして、それぞれの備品に名前まで書く念の入れようだ。俺もLサイズのゴムを買ってきて、意味はないけどノリで名前を書いた。
それにしても、使ってるとこを七瀬にそのうち見せてもらおうと思ってたのに、まさかそのおもちゃを先に使われてしまうとは。
◇
先週、お盆に合わせた一週間の帰省前に、俺は井田と宇山には黙って七瀬を呼び出した。
三人でこっそり結んだ『七瀬とやるのは一日に二人まで』という紳士協定は、七瀬の身体に負担をかけないようにするためのルールだ。つまり、二人きりで会うのが駄目だなんてことは別に誰も言ってない。まあ結局、俺一人が相手でも負担をかけることにはなってしまったけど。
普通の友達だった時から俺の部屋に入り浸っている七瀬は、その日も勝手知ったる様子ですっかりくつろいでいた。いや、実際にはくつろいでるふりをしてるだけなのが丸分かりで、その姿にちょっとしたいたずら心が湧いてしまったのも仕方がないと思う。
「なあ、お前って前から自分で尻の穴とかいじってたろ」
何の前触れもなく切り出してやると、ローテーブルのはす向かいでペットボトルの茶を飲んでいた七瀬は、むせ返りそうになった口元を慌てて押さえた。
「はっ? な、なんで?」
否定しないとこがもう肯定になってるって、気付いてなさそうでうける。
「いや、だっておかしいだろ。準備もなしであんなにやられて平気とか。普通切れたりすんじゃねーの? つかそれ以前にあの状況あっさり受け入れすぎだって」
「……あー」
七瀬が、天井の隅に視線を泳がせた。「ご明察すぎて言い訳が思いつかねえ」とかなんとか思ってそうな顔だ。他の二人も多分こいつのこういう分かりやすいとこが好きなんだろうけど、とにかく七瀬は見ていて飽きない。
「まあ、やるまで確信はなかったけど。でも、井田もなんとなくそう思ってたから仕掛けたんじゃねーの?」
「え、ちょ、待て待て待て。そう思ってた、って、井田も、って……え?」
お、びっくりしてるびっくりしてる。だよな。まあ普通はアナニーが友達にバレてるとか思わないだろ。かわいそうだけど、口の端が上がりそうになるのを止められそうもない。
「お前さあ、まず棒状の物とか見る目がやばいから」
「……は?」
一瞬何を言われたか分からなかったらしい。ここまで自覚がないとか無防備すぎる。
「ペンとかスティックのりとか時々……、ああ、この前なんかカラオケ屋でマイク何度も握り直してじっと見てたろ。なんかうっとりしてるし、これはよからぬ事でも考えてるなと思うじゃん」
「は? はぁっ?」
「無意識かよ、うける。エッロ」
「う、うるさい黙れっ! もうっ、何だよお前っ。くそっ」
もうどうしても笑いを抑えきれない俺の顔を狙って、七瀬が枕でぼすぼすとたたいてくる。そんな七瀬をベッドの脇に押さえ付けて、今は悪態しか出てこない唇を唇でふさいでやると、真っ赤な顔をした七瀬はたいした抵抗もしないであっさりと俺の腕の中に収まった。
手入れを怠らない唇はしっとりやわらかくて、いつまでも食んでいたい衝動に駆られる。優しく撫でてやれば、そこはかわいいあえぎ声しか漏らさなくなることを俺はもう知ってる。
「ん……っ、くそっ」
「口悪すぎ。なあ、すぐにちんこ挿れてやるから少し黙って」
「頼んでねーよ」
「あー、ごめんごめん。ねえ七瀬、お願いだから挿れさせて?」
にらんでくる七瀬に、わざと口調をいつもと変えて、熱い耳元に唇を寄せながら甘く優しくささやく。
十中八九、こいつは俺の声に弱い。ついでに、名前を呼ばれるのも弱い。あの日わざと名前を何度も呼んだせいで、エロい回路と名前が結びついてしまったのかもしれない。
「七瀬、いいって言って。そしたら、ペンとかスティックのりとかマイクとかより気持ちよくしてあげる」
「おま……っ! あれは違うかんな! そんなもん挿れてねーわ!」
「へえ……。じゃあいつもは何挿れて遊んでんの? 教えて七瀬」
抱きしめたまま股間に片手を伸ばすと、七瀬のちんこはもうガチガチに硬くなってて、触れると、素直に俺の手にこすり付けるように腰を震わせた。
七瀬とは新歓の飲み会で出会った。中高一貫の男子校出身で塾に通ったりもしてなかった俺は、若い女が今でもちょっと苦手だ。接点がなさすぎて何を言えば正解なのかもよく分かんねえし。
その時も、話すきっかけに酒をつごうとする女にうまく対処できずに、大学デビューの失敗を確信しつつあって。あきらめの境地でなんとなく周りを見ると、少し離れた位置に座っていた七瀬と目が合った。
すっきり整った顔立ちに、適度に崩した清潔感のある服装。刈り上げたショートマッシュにはこなれ感もこだわりも見えるけど、大切に育てられました、って感じが残る第一印象。見た目だけなら、俺なんかとは接点のなさそうな人種。
だけど、一緒にいたいろいろ緩そうな二人とは不思議となじんでて、ジュース片手に時々遠慮なく小突き合う様子に緊張もすぐ解けた。最初はリア充かと思ってた三人は、話してみたら実は俺と同類で。多少の差こそあれ、いろいろこじらせてるのが分かってあっさり意気投合した俺たちは、まだ夕方で始まったばかりの飲み会を抜け出してファミレスで語り合った。
それからはいつも四人でワンセットみたいになって、短い付き合いの中でもかなり分かり合ったつもりでいたけど。こうしてまだ知らないことがあるんだったら身体に聞いてみてもいいと思う。
「なあ、七瀬のここに最初は何挿れたの?」
「……知らね」
向かい合わせで膝の上に抱きかかえた七瀬の背中側から、緩めたデニムの隙間に手を入れる。唾液を絡めた中指で穴の入り口にそっと触れてやると、そこはその指先を受け入れるようにぱくぱくと口を開いた。中心を避けてくるくると円を描いて撫でながら、真っ赤になった耳たぶや頬にキスをして問い詰める。
「教えてくれないと挿れてあげないけど……どうする? やめとく?」
俺の声に弱い七瀬は耳元でささやくだけでふるりと震えて、口の形だけで何か答えた。
「……ン」
「何? 聞こえなかった。もっかい教えて?」
中心にあてがった指で、中に入ってしまわないようにとんとんと軽くたたいて促す。
「……蛍光ペン」
──は? 待て待て待て。蛍光ペンってあの蛍光ペンか? つか、ペンとかは挿れてませんって話じゃなかったのかよ!
「んっ!」
初めて使ったおもちゃの名称が出てくると思って完全に油断してた。思わず第二関節まで押し挿れてしまった俺の中指を、七瀬は嬉しそうにきゅうきゅうと締めつけた。七瀬の穴に引き留められながら、俺は動揺を押し隠してゆっくりと指を抜いていく。
あー……、マジか。確かに今度から蛍光ペン見る目が変わるかもな。
「それって、いくつん時?」
ほとんど抜け切った指先で、入り口を拡げるようにゆっくりとしわを伸ばす。
「んっ、……も、くそっ、なんで」
身体とは裏腹に口では悪態しかつけない七瀬が、俺の肩に額をすり付けながら腰を揺すろうとする。俺はその腰に腕をまわして、はやる気持ちと一緒に七瀬の動きを抑え込んだ。
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