青色のOverture
忘れられない始まり
ある夏の暑い日。図書館の一角で涼んでいると見知らぬ女子生徒に叱られた。それが俺の物語の始まりだった。
まだその時は僕より後ろに沢山の人がいた。でも走り始めた人が何人かいるから、歩いていた僕をまたひとりまたひとりと追い抜いていく。特にそれに恐怖はなかった。特にそれに不安はなかった。
そのくらいでは、まったく走ろうという気にはならなかった。変な話だ。
たぶん、そう思っていられたのは何も知らなかったからかも知れない。追い抜いて行ったのが誰だったのか。気に留めなかったからかも知れない。
このままずっと歩いていたら置いてけぼりにされるだろう。僕は別にそれでも構わなかった。
寂しいって言葉がある。この思いは不思議なことに一人でいるときにはあまり感じないんだ。周りに人がいるときにこそ感じる。賑やかさを目の当たりにして、反対に自分は一人だと気づいて初めてそう思うんだ。
たとえば、誰もいない世界に生まれた人間は寂しいと思わないだろう。僕はそんな世界にいる人間より賑やかな状況を知っているから、その人間を寂しいと思ってしまうだけだ。でもその人間にとっては逆に自分の周りこそが賑やかでそれ以外は寂しい場所。
そんな状況だから、その人間は世界で一番の幸せ者と言えるんだ。
ある夏の暑い日。図書館の一角で涼んでいると見知らぬ女子生徒に叱られた。それが俺の物語の始まりだった。
まだその時は僕より後ろに沢山の人がいた。でも走り始めた人が何人かいるから、歩いていた僕をまたひとりまたひとりと追い抜いていく。特にそれに恐怖はなかった。特にそれに不安はなかった。
そのくらいでは、まったく走ろうという気にはならなかった。変な話だ。
たぶん、そう思っていられたのは何も知らなかったからかも知れない。追い抜いて行ったのが誰だったのか。気に留めなかったからかも知れない。
このままずっと歩いていたら置いてけぼりにされるだろう。僕は別にそれでも構わなかった。
寂しいって言葉がある。この思いは不思議なことに一人でいるときにはあまり感じないんだ。周りに人がいるときにこそ感じる。賑やかさを目の当たりにして、反対に自分は一人だと気づいて初めてそう思うんだ。
たとえば、誰もいない世界に生まれた人間は寂しいと思わないだろう。僕はそんな世界にいる人間より賑やかな状況を知っているから、その人間を寂しいと思ってしまうだけだ。でもその人間にとっては逆に自分の周りこそが賑やかでそれ以外は寂しい場所。
そんな状況だから、その人間は世界で一番の幸せ者と言えるんだ。
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