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3章:3歳になったらしい
18話:魔法試験
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扉の中に入った時景色は一変してとても綺麗な場所だった。
扉の外は眩しかったけれど、扉の中は夜空が広がり星がキラキラと綺麗に輝きオーロラがカーテンのようにひらひらと広がっていた。
向こうの方は小川が流れている。
誰もいない心が落ち着くような場所。
結恵様は私の手を離し私と視線が合うようにしゃがむ。
「璃杏ちゃん。はじめまして!私は天界を支える女神結恵というの。よろしくね!」
ニコッと微笑む結恵様。
「はい!よろしくおねがいします!ゆえさま!!」
私もニコッと微笑み返す。
何故かとても自然に言葉を発せた。
結恵様は 頷いた後少し考える素振りをして悪戯っ子のような顔をした。
「璃杏ちゃん!私のことは結恵って呼んでくれないかしら?」
美人ってどんな表情しても似合うから羨ましいなーと思いながら結恵様の言葉に耳を傾けているとまさかの呼び捨て!!
ううー。とても憧れるけど年上の人を呼び捨てにするのはなー。
うーんと私が考え込んでいると結恵さんはそれじゃあと提案をしてきた。
「それじゃあ、さん付けでもいいから様はやめてくれるかしら?あんまり呼ばれ慣れてなくて。」
さん付けか!!それなら!
「はい!結恵さん!」
あれ?でも、呼ばれ慣れていないって・・・天門さん様付してたよね?
私の疑問を察したらしく結恵様じゃなくて結恵さんは答えてくれた。
「天界の門番だけよ?私の事を様付けするの。はあ、天界の門番は悪い人じゃないんだけど仕事を真面目にしてれば完璧なんだけどね。」
あはは、天門さん流石。
「じゃあ、ほかのひとはさんづけをするんですか?」
「ええ。まあ、そんな感じかな?・・・・それで、本題に入りたいんだけど。」
真剣な顔をして言う結恵さん。
「ど、どうぞ。」
私は緊張して結恵さんに先を促す。
「ありがとう。それで、璃杏ちゃん。貴女には今から魔法を使ってほしいの。天界に私の誘い無しに来れたということは私より魔力が強い可能性があるの。でも、しっかりこの目で確かめたいから使ってもらってもいいかな?つまり、試験をするってこと。」
し、試験!!でも、私は・・・・・
「あ、あの!ゆえさん!まほうってどうやってつかえばいいんですか?つかったことなくて・・・。」
そう、私は魔法の使い方を知らない。
また、調べればいいかとのんびりしていたことを今後悔するとは。
そんな私に結恵さんは微笑んで答える。
「大丈夫よ!私が使い方を教える。それで言う通りに使ってくれれば大丈夫!璃杏ちゃんなら出来るわ!」
そう言って励ましてくれる結恵さん。
優しいよ!!結恵さん!!
「ありがとうございます!!がんばります!!」
私はガッツポーズをして結恵さんに笑いかける。
「はい、じゃあ。今から使い方を教えるね。魔法を使うには2つやる事があるの。まず①使う魔法をどういう風に使うか。②呪文を唱えること。詳しく言うと①は例えば敵を倒したい場合。水魔法で蛇を作り敵を締め上げる。という絵図を想像するの。この時どうやって相手に向かって蛇を突撃させるかっていう道順を考えるのも大切なんだけど、使いこなせば自然に出来ちゃうの!②ははっきり言っちゃうと璃杏ちゃんには必要ないかな。魔力が強ければ強いほど想像するだけで使えるようになるの。でも、強くても失敗できない時は呪文を唱えたりするし弱くても呪文を唱えずに使えたりする人も希にいるわ。まあ、これを分かっていればなんとかなると思うわ。・・・・・じゃあ、やってみる?」
結恵さんは首を傾げて聞く。
私の返事は勿論。
「はい!やってみたいです!」
私は元気よく答える。
魔法って一回は使ってみたかったんだ!
私の大好きな乙女ゲームには魔法を使う国だったからすごい憧れた。
それが現実に!!!
気合が入る!!
「ふふっ、じゃあまずはどんな魔法を使いたい?試験と言ってもどれくらい魔力があるか見るだけだから緊張しないで。」
「は、はいい!!え、えっと・・・水魔法使いたいです!!」
実は私は水が好きだ。
変だと思われるんだけど、雨の粒とか噴水の噴き出す水とか幻想的で魅力的だし、天然水と普通の水では味も少し違うし!!
それにそれに、柔らかい水とか鋭い水とかあったりして飲みごたえが違うの!
っと、打線してしまった。
そして、そんな私は1度でいいから水魔法で花畑を作ってみたかった。
それが、叶う!!
「水魔法ね。分かった、じゃあ自分が水魔法でどんなこともしくはどんなものを作りたいが決めて。」
「きめました!!」
私は自信満々に即答する。
改めて考えたらなんであんなに自信満々に答えたのか不明だった。
きっと、何かに自信満々だったんだよ。
「ふふっ、即答ですか。はい、では、頭の中で想像しながら初めてですので私に続けて唱えてください。」
結恵さんって敬語だったりタメ語だったり話し方変わるなー!
敬語使ってると陽夏凛さんと声似てるから陽夏凛さんといる気分になる。
「では、いきますよ。水よ、今、我の思うものに変化せよ。」
「みずよ、いま、われのおもうものにへんかせよ。」
私は結恵さんの言葉に続いて間違えないよう慎重に唱えながら頭の中で水の花畑を作り上げる。
身体が熱くなる。
力が湧いてくる。
と、下の草原から水の色んな花々が咲き誇る。
しかも、私が色とりどりの水の花畑を想像したため目の前に広がる景色は色とりどりの水花が咲いている。
「わあ!!すっごおおい!!きれい!!」
結恵さんも目を見開いて驚いている。
「(まさか、この草原一面に水の花を咲かせるなんて。しかも、同じ花じゃなく違う種類の花。すごい。ここの草原はたとえ魔力が強くても花を咲かせられるのは4分の2程でも、璃杏ちゃんは4分の4咲かせられている。璃杏ちゃんの魔力は想像以上に強い。)」
なにか、結恵さんが呟いていたけれど私は自分で作り上げた水花畑に感激していたためその呟きは聞こえなかった。
「じ、じゃあ、璃杏ちゃんの魔力もわかった事だし!両親とか心配しちゃう可能性があるから、そろそろ帰ろうか。」
そう言って微笑んで私の手を握る結恵さん。
だけど、私はその笑顔にどこか違和感を覚えた。
結恵さんと会った時から違和感ばかりな気がする。
扉から出た時天門さんはこちらを見て敬礼し「ありがとうございましたああああ!!!」と元気に叫んで見送ってくれた。
その後私は光に呑まれ意識が薄れていった。
扉の外は眩しかったけれど、扉の中は夜空が広がり星がキラキラと綺麗に輝きオーロラがカーテンのようにひらひらと広がっていた。
向こうの方は小川が流れている。
誰もいない心が落ち着くような場所。
結恵様は私の手を離し私と視線が合うようにしゃがむ。
「璃杏ちゃん。はじめまして!私は天界を支える女神結恵というの。よろしくね!」
ニコッと微笑む結恵様。
「はい!よろしくおねがいします!ゆえさま!!」
私もニコッと微笑み返す。
何故かとても自然に言葉を発せた。
結恵様は 頷いた後少し考える素振りをして悪戯っ子のような顔をした。
「璃杏ちゃん!私のことは結恵って呼んでくれないかしら?」
美人ってどんな表情しても似合うから羨ましいなーと思いながら結恵様の言葉に耳を傾けているとまさかの呼び捨て!!
ううー。とても憧れるけど年上の人を呼び捨てにするのはなー。
うーんと私が考え込んでいると結恵さんはそれじゃあと提案をしてきた。
「それじゃあ、さん付けでもいいから様はやめてくれるかしら?あんまり呼ばれ慣れてなくて。」
さん付けか!!それなら!
「はい!結恵さん!」
あれ?でも、呼ばれ慣れていないって・・・天門さん様付してたよね?
私の疑問を察したらしく結恵様じゃなくて結恵さんは答えてくれた。
「天界の門番だけよ?私の事を様付けするの。はあ、天界の門番は悪い人じゃないんだけど仕事を真面目にしてれば完璧なんだけどね。」
あはは、天門さん流石。
「じゃあ、ほかのひとはさんづけをするんですか?」
「ええ。まあ、そんな感じかな?・・・・それで、本題に入りたいんだけど。」
真剣な顔をして言う結恵さん。
「ど、どうぞ。」
私は緊張して結恵さんに先を促す。
「ありがとう。それで、璃杏ちゃん。貴女には今から魔法を使ってほしいの。天界に私の誘い無しに来れたということは私より魔力が強い可能性があるの。でも、しっかりこの目で確かめたいから使ってもらってもいいかな?つまり、試験をするってこと。」
し、試験!!でも、私は・・・・・
「あ、あの!ゆえさん!まほうってどうやってつかえばいいんですか?つかったことなくて・・・。」
そう、私は魔法の使い方を知らない。
また、調べればいいかとのんびりしていたことを今後悔するとは。
そんな私に結恵さんは微笑んで答える。
「大丈夫よ!私が使い方を教える。それで言う通りに使ってくれれば大丈夫!璃杏ちゃんなら出来るわ!」
そう言って励ましてくれる結恵さん。
優しいよ!!結恵さん!!
「ありがとうございます!!がんばります!!」
私はガッツポーズをして結恵さんに笑いかける。
「はい、じゃあ。今から使い方を教えるね。魔法を使うには2つやる事があるの。まず①使う魔法をどういう風に使うか。②呪文を唱えること。詳しく言うと①は例えば敵を倒したい場合。水魔法で蛇を作り敵を締め上げる。という絵図を想像するの。この時どうやって相手に向かって蛇を突撃させるかっていう道順を考えるのも大切なんだけど、使いこなせば自然に出来ちゃうの!②ははっきり言っちゃうと璃杏ちゃんには必要ないかな。魔力が強ければ強いほど想像するだけで使えるようになるの。でも、強くても失敗できない時は呪文を唱えたりするし弱くても呪文を唱えずに使えたりする人も希にいるわ。まあ、これを分かっていればなんとかなると思うわ。・・・・・じゃあ、やってみる?」
結恵さんは首を傾げて聞く。
私の返事は勿論。
「はい!やってみたいです!」
私は元気よく答える。
魔法って一回は使ってみたかったんだ!
私の大好きな乙女ゲームには魔法を使う国だったからすごい憧れた。
それが現実に!!!
気合が入る!!
「ふふっ、じゃあまずはどんな魔法を使いたい?試験と言ってもどれくらい魔力があるか見るだけだから緊張しないで。」
「は、はいい!!え、えっと・・・水魔法使いたいです!!」
実は私は水が好きだ。
変だと思われるんだけど、雨の粒とか噴水の噴き出す水とか幻想的で魅力的だし、天然水と普通の水では味も少し違うし!!
それにそれに、柔らかい水とか鋭い水とかあったりして飲みごたえが違うの!
っと、打線してしまった。
そして、そんな私は1度でいいから水魔法で花畑を作ってみたかった。
それが、叶う!!
「水魔法ね。分かった、じゃあ自分が水魔法でどんなこともしくはどんなものを作りたいが決めて。」
「きめました!!」
私は自信満々に即答する。
改めて考えたらなんであんなに自信満々に答えたのか不明だった。
きっと、何かに自信満々だったんだよ。
「ふふっ、即答ですか。はい、では、頭の中で想像しながら初めてですので私に続けて唱えてください。」
結恵さんって敬語だったりタメ語だったり話し方変わるなー!
敬語使ってると陽夏凛さんと声似てるから陽夏凛さんといる気分になる。
「では、いきますよ。水よ、今、我の思うものに変化せよ。」
「みずよ、いま、われのおもうものにへんかせよ。」
私は結恵さんの言葉に続いて間違えないよう慎重に唱えながら頭の中で水の花畑を作り上げる。
身体が熱くなる。
力が湧いてくる。
と、下の草原から水の色んな花々が咲き誇る。
しかも、私が色とりどりの水の花畑を想像したため目の前に広がる景色は色とりどりの水花が咲いている。
「わあ!!すっごおおい!!きれい!!」
結恵さんも目を見開いて驚いている。
「(まさか、この草原一面に水の花を咲かせるなんて。しかも、同じ花じゃなく違う種類の花。すごい。ここの草原はたとえ魔力が強くても花を咲かせられるのは4分の2程でも、璃杏ちゃんは4分の4咲かせられている。璃杏ちゃんの魔力は想像以上に強い。)」
なにか、結恵さんが呟いていたけれど私は自分で作り上げた水花畑に感激していたためその呟きは聞こえなかった。
「じ、じゃあ、璃杏ちゃんの魔力もわかった事だし!両親とか心配しちゃう可能性があるから、そろそろ帰ろうか。」
そう言って微笑んで私の手を握る結恵さん。
だけど、私はその笑顔にどこか違和感を覚えた。
結恵さんと会った時から違和感ばかりな気がする。
扉から出た時天門さんはこちらを見て敬礼し「ありがとうございましたああああ!!!」と元気に叫んで見送ってくれた。
その後私は光に呑まれ意識が薄れていった。
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