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第1章 婚礼の儀
第5話 無垢な花嫁は、青焔の騎士の手で女になる(後編)2※
しおりを挟むだけど、彼の動きが止まった今が良い機会かも知れないと思い、フィオーレは思いきって、もう一つの願いも口にしてみる。
「あ、あと――良かったら、はじめては――後ろからじゃなくて、前からが良いです……あなたの顔を、ちゃんと見たいから……」
だが、やはりデュランダルからの返答はない――。
(やっぱり、聞いてはもらえないのかも……)
しゅんとしながら、フィオーレが待っていると――。
「お前に、俺の顔は見せねぇ……」
ずきんとフィオーレの胸が痛んだ。
(旦那様になった人の顔を見ながら、初めての夜を迎えたかったのに――)
どんな政略結婚だったとしても、ずっとフィオーレが抱いていたささやかな夢――。
(それすらも叶わないのね――)
フィオーレの黄金色の瞳が潤んだ。
――そんな彼女に向かって、デュランダルがついに口を開いた。
「お前、今、絶対にこっちを振り向くなよ――間違いなく人に見せられねぇぐらい、俺はひどい顔してる――」
彼の言葉は、少しだけ苦しそうで、少しだけ――。
(ひどい顔――?)
見るなと言われたのに、身体をひねったフィオーレはデュランダルの顔を見る。
彼は、大きな手で自身の顔を隠していた。
日に焼けた彼の肌が、心なしか赤く見える。
(恥ずかしそう――? 気のせい――? 一体、どうしたの――?)
フィオーレの胸がドキドキしはじめる。
すると――。
「ふぇっ――」
ちょっとだけ彼女の中に入ってきていた彼の分身が、大きくなったのが分かった。
「くそっ……ちょっと挿れられただけで震えてるガキが、無理してんじゃねぇよ」
にゅるりと彼女の蜜口から、彼の先端が外れる。
そうかと思うと、怒張した彼が彼女の脚の間に当たる。
「ひゃあっ――!」
そうしてデュランダルは、フィオーレの腰を持ったまま、彼の分身を彼女の花溝の間をぬるりぬるりと滑らせ始めた。
「お前からの注文が多くて、萎えたじゃねぇか」
「ふぇ……っあ、あ、そんな――っやぁっ――」
(萎えるって、縮むことだと思ってた――)
充血して大きすぎるほど大きくなった彼の猛りが、フィオーレの秘部の上をぐちゅぐちゅと音を立てながら前後する。
肌と肌が擦れる度に、全身に快感の波が押し寄せては引いていく。
「お前みたいなガキには、このぐらいがちょうど良いだろ」
「ぁ、あ、ふ、ぁ、あたま、変にな――んぅっ――」
儀式の時のように挿入されていない。粘膜同士が触れ合う気持ちの良さだけが、彼女の身体を支配していく――。
際限なく、彼女の蜜口はとろとろと蜜を溢れさせ続ける。
時折、彼の先端からもじわじわと液が溢れて、互いの体液がぐちゃんぐちゃんと音を立てながら混じり合う。
(あ、私、また、頭がぼんやりして――)
白濁しかけてきた意識の中――。
フィオーレを愛撫し続けるデュランダルが口を開いた。
「フィオーレ」
彼女の体がぴくんと跳ねる。
「フィオ」
「っあ、んっ、あ、私の――」
(お願いを聞いてくれた――)
ただでさえ速くなっていたフィオーレの心臓が、ますます速くなっていく。
「フィオ」
「っあ、あ、あ、嬉し――」
「フィオーレ――お前も……俺の名前を――」
色香のある悩ましげな声で、デュランダルはフィオーレに懇願する。
彼女の子宮がきゅうっと締まった。
互いの秘部同士は擦れ合い続ける。
「あっ、あ、デュラン……ダル、さ――」
「――ああ、やべぇ――ぞくぞくすんな」
部屋に映る二人の影は重なりあい、まるで交合しあっているかのように揺れ動く。
「デュラン……さまぁっ――」
「はあ、たまんねぇな、フィオ」
熱い吐息と共に、デュランダルがフィオーレの名を呼ぶ。
彼の猛りに刺激を与えられ続けた彼女の花弁は真っ赤に拡がり、充血した芽が限界まで膨らむ。
「フィオ、受け止めろ――」
「デュランダルさまっ、もうっ、ダメぇ――変になっちゃう――ひゃああんっ――」
フィオーレの背が大きく反れると同時に、彼の淫茎が離れる。
ぴくんぴくんと何度か痙攣した後、彼女は白いシーツにへなへなと倒れ込んだ。
デュランダルがしごいた欲望から飛び出た熱い滴りが、ぐったりとした彼女のお尻と脚を汚していった。
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