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第5章 家族のかたち

第40話 竜の血と聖女9※

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「あ、あの――デュランダル様――」


 言いながら、彼女の頬が火照っていく――。


「わ、わたしに、デュランダル様がいない間に、自分を慰める方法を――お、教えてください――」

 彼女の声はどんどん小さくなっていった。

 背後で彼女を抱きしめたままの彼から、返答はない。
 
 今は閉じている脚の間に、フィオーレは小さな手をゆっくりと伸ばす。

「え、えと……いつもデュラン様は――」

 先ほどまでデュランダルに触れられていた彼女の花弁は、しっとりと濡れていた。
 自身の零した蜜に触れたフィオーレは、ますます顔を真っ赤にする。
 中にある襞に手を伸ばし、彼女は自身の指を動かした。

「ん……うまくいかない……デュラン様みたいに、気持ちよくできない……です」

 何も返事をしてくれない夫に対して、フィオーレの不安は募っていく。
 それまで答えてくれなかったデュランダルが顔をあげる。
 鏡に映った彼の紫色の瞳と、フィオーレの黄金の瞳が出会った。

「フィオ――まずは脚を開け――」

 彼に言われたフィオーレは、椅子の上で両脚を開いた。
 先ほどと同じように、彼女の赤くて艶めいた秘部が鏡に映る。

「大きいのと小さい花びらの両方を自分で広げろ――」

 夫に命じられ、彼女は左手で花弁を開く。
 隠れていた蜜口が、鏡越しに顕わになった。

「ほら、上に小さな突起があるだろう? 俺が触ったからもう硬くなってるそれに、中指と薬指で触れてみな――そして、刺激してみろ――」

 夫の言われるがままの動作をフィオーレはとる。

「ふあっ……あっ……んっ……」

 デュランダルの言われたとおりに指で突起に触れていると、彼女は彼に触れられている時と同じようなぞくぞくとした快感を感じた。


「どうだ――俺に触れられてるみたいだろう――?」


 耳元に彼の声を感じたフィオーレはぴくんと跳ねた。

「は……い……デュラン様に、触れられてる時みたい……あっ……ふ……」

 彼に習った通りに、彼女は指を動かし続ける。

(確かに気持ち良いけれど――デュラン様にしてもらってるみたいに、意識が遠のくような感覚がやってこないわ――)

「ん……デュラン様……わたし――ひあんっ――」

 彼が後ろから、彼女の乳房を上方向にゆっくりと揉み上げ始める。
 彼の小指が、彼女の下乳により強い刺激を与えた。

「ふあっ――はふっ――あっ――あ――」


「フィオ――指の動きは休めるな――」

 
 彼女は突起への刺激を再度開始する。愛液が溢れ出して、彼女の指を濡らしていく。

(あ、指がびちゃびちゃに濡れちゃって……恥ずかしい……いつもデュランダル様の指を、こんなに大量の蜜が濡らしてるの……?)

 そんな想像をしていると、ますます蜜が溢れかえってしまう。

 乳房と敏感な突起への二つの刺激で、いつものようにフィオーレの頭の中が真っ白になってきた――。
 彼の手によってぐにゅぐにゅと二つの膨らみの形を変えられ、彼女の頭はおかしくなりそうになる。
 恍惚とした表情を浮かべ始めた妻に、背後に立つデュランダルが命じた。


「ほら――もうイッちまえよ――」


「ふあっ――あっ、あっ――デュラン様っ――あっ、あ、あ――ひぁああんっ――!」


 びくびくと彼女は全身を震わせ、絶頂へと到達する――。

 はあはあと息をするフィオーレに、デュランダルが声をかける。


「初めてなのに、うまく出来たな――本当に俺の妻は、可愛くて仕方がねぇ――」


 背後からデュランダルに抱きしめられたフィオーレの身体は、そのまま上へと持ち上げられる。なんとか腰にとどまっていたドレスが、ずるりと床に落ちていった。
 そうして、彼女は生まれたままの姿になってしまう。

(デュランダル様はお洋服を着てるのに……私だけいつも裸にされてしまって恥ずかしい……)

 そのまま対面するように向きなおらされた彼女は、デュランダルにまじまじと身体を見つめられてしまい、ますます全身が火照っていった。
 フィオーレは、デュランダルの首にぎゅっと抱きつく。
 ちょうど彼の硬くなった下半身が、彼女の脚に当たった。


「お前が自分でやってるの見ただけで、こんなになっちまった――いつも言ってるが、俺は本当にフィオの前では格好がつかねぇ――血がたぎって仕方がなくなっちまう――」

 
 照れた表情をフィオーレには見せないようにして、デュランダルがそう言った。


(血がたぎるのは、私だから……? デュランダル様……可愛い……あ――そうだ――)


 フィオーレは思いついたことを、デュランダルに提案してみることにした――。


「デュランダル様がご自身を慰めているところを、今度は私が見ますね――」



「ああ――?」


 純粋な笑顔を妻から向けられて、夫であるデュランダルはたじろいだのだった――。



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