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14 SEXよりSMが好き

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 側近のバトラーであるルイスが、たまには普通のセックスなんてしませんか?とサラッと誘って来た為に、余り考えず承諾した 

 私の野外プレイが気に入らなかったのか、黒狗の姿がないことに、少しだけ残念に思うけど、SMプレイについていけない!とか言われて立ち去る、人は多いから今回も、そうだろうと思っている

 SMは興味から入るものであって、ずっと好きな人は極めて希だろうからね

 休みの日の夕方から、ごく普通にルイスと共にラブホテルへと入った
 18時から入った為に明日の10時頃には出るだろうけど、其でも楽しめる範囲の時間帯
 
 ヤることが前提のために、先に御風呂に入った私はドライヤーで髪を乾かして待ってる間に、ルイスも風呂を終え、ドライヤーを貸せば彼も乾かし

 早々にベッドに座り、御互いにバスローブ一枚のまま向き合う

『 どういうプレイ?縄はあるから縛ってもいいよ 』

「 今日はソフトセックスをしよう。プレイは無し 」

『 それは、詰まらなすぎて…… 』

「 ……分かったよ。恵里には目隠しと手錠ね 」

 SMがないセックスなんて、もうルイスとヤらなくても別にいいじゃんって思う範囲だからこそ
 少しは欲しいから、ソフトSM程度の物だが無いよりはましだと承諾する

 彼は持ってきていた鞄から、黒い目隠しとごく普通の手錠を取り出せば先に手錠を付けてから、目隠しをする

『 ん……私が受けなんて…… 』

「 いいじゃん、たまには受けを体験するのもいいよ? 」

『 まぁ、たまには…… 』

 人の悲鳴や苦痛を浮かべる顔で、興奮する私にとって目隠しされてもそれがないと意味がない
 唸るように考えていれば、真っ暗な中でバスローブへと触れる手の感触に気付き、シーツの擦り動く音すら耳に届く

「 "音"が好きな恵里には……丁度いいと思うんだ 」

 敢えて聞こえてくるシーツの音、それに合わせて耳元で囁かれた声に、鳥肌が立つ
 あぁ、私は耳が好きなんだって気付きながら触れる程度の口付けを交わし、ルイスは頬やら首筋へとリップ音を立て、キスをしていく

 痕を付けること無く音だけ聞こえる事に、じんわりと腰に来る痺れに気付く

『 確かに……いいかも知れない…… 』

「 そうでしょ?恵里は、耳が好き…… 」

『 ン……っ…… 』

 耳へと感じる生温い感覚に、舐められたと分ければ肩は動き、それを止めるように腕で抱かれ
 耳の中に入る生温い舌先と、鼓膜に響く水音に息は漏れる

『( これは……いいかも…… )』

 受け身に見える男の姿が見えるわけもなく、只ひたすら自分だけが与えられてる感覚は心地いい
 素直に受けへと回れる為に、腹下へと感じる物欲しげな疼きに口角は上がる

「 ふっ…… 」

 ルイスも密かに笑い、バスローブの紐が外された感覚と共に、胸へと触れた手は乳首へと触れることなく周りを指先でなぞり、そのまま軽く揉む

『 胸は感じないんだけど…… 』

「 知ってる、贅肉の固まりだもんね…… 」

 女性の胸は大きいほど、感覚が鈍くなる
 それならいっそのこと乳首を弄られた方がましだと思っていれば、指先が乳首を跳ね、軽く詰まんでは弄り始めたのが分かる

 やっぱり胸はそんな感じないと思っていれば、耳元に聞こえる声に身体は震えた

「 はっ、恵里の……胸が気持ちよくて……触り心地いいよね…… 」

『 っ、狡い…… 』

「 ふふっ……なんのこと 」

 甘さを含んだ声と、敢えて吐息混じりに告げた言葉に反応してしまう
 やっぱり声フェチだと自覚があるから、耳元に聞こえるルイスの吐息の方がいい

 胸を触れていた手はヘソから脚の付け根に触れ、そのまま割れ目へと指でなぞる

「 パイパン好きだよね……いいけど、綺麗だし 」

『 無くても困らないからね……ほら、舐めて…… 』

「 ふっ、いいよ 」

 身体をベッドへと倒され、仰向きになったのだと分かり、前にあった両手を手錠の揺れる音と共に頭の上に置き、クッションを掴み股を開けば、髪が内股に触れる感触に気付けば、舌先は周りをなぞり、厚みのある周りに口付けを落とし、軽く吸っては、先に指でクリの皮を捲る

『 ん……流石、手慣れてる…… 』

「 そりゃ、S男もしてたから……。小さめの隠れたクリ、出すのが楽しみ…… 」

『 ン……S男だったのは知ってる……その時も、良かったのに…… 』

 S男だった時は、入ってバイト期間中に知ったこと
 素顔でもイケメンの人がいるんだなって印象であり、其処から食事やら誘われて行くことがあった
 
 そして、彼が仕事に支障が出ないように男の経験ぐらいしてた方がいいといって、処女を無くしてくれた人でもある
 
 凄く優しく時間をかけて抱かれた後に、日付空かずに、何度も抱かれて開き直った位には、身体を重ねていた
 男の好きな場所を教えてくれた彼は、いつしかバトラーへとなって、女王様の元にいた

『 はぁ……側近になってから……、受け身ばかりだけど、やっぱり上手いや…… 』

「 攻める恵里が好きだからね……受けも可愛いけど……蜜、漏れてる……ん…… 」

『 ぁ、ん…… 』

 耳に届く水音に、濡れ始めたんだと知り
 露になるクリの刺激に腰は揺れ、彼は指で弄りながら舌先を秘部へと押し当てれば、気持ちよくて息は漏れる
 
 『 ルイス、もう……いれて…… 』

「 だめ、そうやってすぐ入れるから感じないんだよ……ちゃんと、舌でイカしてあげるから、そこからね…… 」

『 っ……! 』

 ねっとりとして長い行為になりそうな雰囲気に、目隠しの中で眉は寄る
 ちょっと鬱陶しい位にクンニをするのを知ってるから、すぐには終わらないんだって思いながら、ゆっくりと舐めては抜くのを繰り返す、舌先に物欲しげなる

『 はぁ……ん…… 』

「 じゃ、指なら…… 」

『 っ……はぅ、ンゥ……くっ、ん…… 』

 腰を震わすのに気付き、仕方無いとばかりに中指を埋めた彼は中の体液を外に出すように動かし、直ぐに人指し指も入れれば、舌をクリへと当て、舐めたり吸ったりを繰り返す

『 ぁ、あっ、はっ……っ、ぁ!それ、きもちいいっ……! 』

「 ん……素直で、いい子…… 」

 溢れる愛蜜の音が響き、音と共に感じる快感は久々に得るもので、素直に受け入れ、膣内に触れる指を強弱付け締め付ければ下半身に痺れが走り、無意識に脚へと力が入る

『 ん、っ……はぁ、くっ…… 』

 指と舌に翻弄されるまま、迫る絶頂感に腰をくねらせれば、ルイスに固定されるまま欲を放つ

『 はっ、っ~!! 』

 久々にイッたと思い、脱力感と痙攣する腹下に身体が熱くなり、呼吸を整えていれば彼は指を抜き、優しく抜き言葉を投げ掛けてきた

「 落ち着いてていいよ。準備するから( そろそろ、呼ぼう )」

『 はぁー…… 』

 倦怠感に目隠しをされて、僅かでも光が見えない為に何処と無く眠気が迫る
 このまま眠ったらルイスは全然、感じてないからS嬢としてのプライドが……
 そう考えてる内に、聞こえてきた扉の開く音に疑問になる

『 えっ? 』

「 恵里さん、次の方と交代しますので。どうぞ楽しんでください……ごゆっくり 」

『 は?いや……待って、連れてきたのは誰? 』

 3Pなら分からなくも無いけど、誰が来たのか想像が出来ない
 手首についた手錠を動かし、外そうと思えば外せるような目隠しを取ろうかと考える
 けれど、もし目隠しを外してブスで気持ち悪い小太りの中年が立ってたら嫌だし、一気にS嬢になると思う
 身体を曲げて、手元に触れた布団で股を隠し背中にあるクッションに凭れ問う

『 誰?……言わないと怒るよ 』

 荷物を持つ音と共に、もう一度扉が閉まる
 ルイスが外に出たのだろうかと考えて、一言も喋りをしない相手に、寧ろ居るのかも気になるが、服を脱ぐような音に息が詰まる

『 ……誰?知り合い?お客さん? 』

 誰にしても、このドッキリは良くない
 驚かせて襲うなんてAVの動画ぐらい  
 そんな、ハメ撮りでもされそうな雰囲気は好きじゃないと思っていれば、ベッドのスプリング音が耳に届き、シーツは揺れる

『 っ………… 』 

 頬に触れた感覚すら大きく反応して、煙草を吸う人なら直ぐに分かる筈の、独特な匂いはしない
 香水すら着けてないような男性だと推測をつければ、後頭部に触れる手と共に目隠しは外された

『 ん………… 』

「 こういうやり方じゃないと……俺は会えないなんて……情けないよな 」

『 えっ……黒狗……? 』

 目の感覚になれる前に、部屋は薄暗くて枕元ライトのみでそこまで慣れる必要は無かった
 其よりも先に、聞き覚えのある声の主に視線をやれば申し訳無さそうに眉を寄せてる、此処最近見なかった黒狗がいた

 犯されると思っていた恐怖やら、会えなかった寂しさより、怒りが込み上げてくる

『 ほんっと情けない。ルイスとグルだなんて 』

「 ごめん……許さなくていい… 」

『 許さないし、手錠が無ければ叩いてた 』

「 叩いていい……外す 」

 ルイスから受け取ったらしい、鍵を手に手錠を外した彼を睨み、手首の感覚を確めてから片手を振り上げる

 目を閉じて受け入れる準備をする様子を見て、鼻息を荒くし、手を下ろした

『 しない……ドMを叩いても喜ばれるだけだし 』

 ふいっとそっぽを向いた私に、彼は叩かない理由に納得してから、言葉を告げる

「 こんな状況で言うのもあれだが……、仕事を体験させて貰った 」

『 えっ、あ……体験者が来るって言った日? 』

 誰が来るってのは知らされて無かったけど、確かにそんな日はあったと思い出す
 あの日に体験してたのか、黒狗ってことは客を止めたかったのだろうか
 
 言葉を待つ私に、彼はバスローブを手に取り胸元を隠すように羽織らせては答えた

「 ……俺は、惚れたらしい 」

『 ……誰に? 』

 好きな人が出来たから、客として来たくなかったのか、そんな推測を立てれば下がっていた目線は上がり
 真っ直ぐに、私を見詰めた

「 名前しか知りませんが……貴女が、好きです…… 」

『 えっ……? 』

「 下僕でもなく、奴隷でもなく……一人の男として、恵里さんが……好きです 」

 時間が止まったのかと思った
 ルイスとグルになってまで会おうとした理由は分からないけど、そんな事より惚れたと真っ直ぐに告げた言葉に、幾つもの疑問符が浮かぶ 

『 えっ、だって……野外プレイが嫌で立ち去ったんじゃ…… 』

「 そんなの気にしてない。寧ろ部屋まで連れて帰ってくれたことに感謝していた。会えなかったのは、全く違うんだ………貴女を恋人として、触りたくて……抱き締めたくて……。でも、仕事に嫉妬して…… 」

 こんなにも可笑しな告白があるだろうか
 さっきまで他の男に抱かれることを受け入れていた女、それも全裸の女相手に
 年上の男が、涙を流して告白してることなんて有るのだろうか

 仕事が辞めれないのを知ってて、嫉妬することを自覚したの?

 なにそれ……馬鹿みたい……

『 ふはっ、ははっ……あははっ 』

「 っ、恵里……? 」

 可笑しくて肩を震わせて笑ってしまった

 そんなの、可愛いすぎる

 顔を上げた彼に手を伸ばし、そのままベッドへと押し倒せば、彼は目を見開いた眉を寄せ目線を逸らした

『 恋人になるのは全然いいよ、いつもフラれる側だし。だから、李津がどのぐらい嫉妬に堪えれるか……が、鍵だと思う 』

 恋人なんて年中欲してるような奴だ
 いつもフラれるからこそ私からは言わない
 でも、相手から告白してきたなら受け入れるものだよ

「 嫉妬しないように努力するから……俺だけ、構ってくれる日も欲しい…… 」

『 だから家においでって言ったじゃん。……私の恋人になって……李津…… 』

「 っ……もちろん、喜んで 」

 本当に順番は可笑しいけど、これが私達なら別にいい
 触れる程度の口付けを交わせば彼は私をベッドに押し返してから、欲を含んだ瞳を向けた

「 抱いていいか…… 」

『 いいよ、沢山……李津を感じさせて…… 』

「 あぁ……好きだ、恵里…… 」

 指を絡め握り締め、口付けを交わしてから彼の行為が始まる

 壊れ物の様に扱う優しさと擽ったさは長く、愛し合うように続いた
 こんなに優しく抱かれるのは、処女を失った日ぐらいだよ

『 ぁあっ、あっ!! 』

「 っ……はぁ、くっ…… 」

 腹の上へと吐き出した欲はいつか、中で果てる日は来るのだろうかとフッと思った
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