DNAの改修者

kujibiki

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第322話 マイヤの休暇4

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「おはよう、みんな」
「サマンサ様、おはようございます」

「「おはようございます。シャルル様…」」

「シャルル様、おはようございます。メンテールさんもキルシッカさんも艶々でお綺麗ですよ」

「「ありがとうございます。サマンサ様」」

「……」
本当にサマンサ様のおっしゃる通りです。
お二人は元からお綺麗ですが、一晩で昨日とは明らかに違うと感じるほど艶やかで若々しく見えます。
やはりシャルル様が…。
ハッと、トリスさんの方を見ると黙って頷かれていました。



XX XY



「トリス、あなたシャルル様に豆を舐めてもらっていたのね…」

「えっ!? メンテール先輩も舐めていただいたのですか…」
「ということは、身体を洗っていただいて気を失わなかったのですね」
「新たな感覚だったでしょう?」

「……、確かにね」

でも、私もキルシッカも一瞬で気を失いましたし、思い返しても凄かったとしか…。
女性器の観察で自分で弄ることは出来ても舐めることはできません。
こればかりはシャルル様にしていただかないとこの感覚を知っていくことは…。

「もしかして、キルシッカもですか?」

「はい…」

「二人ともこんなに早く舐めてもらえるとは思ってもいませんでしたよ」
「先日、私がシャルル様にしてもらった後に、シェリー様やユナさん、オーリエさんとエリシアさんもシャルル様とお風呂に入られていますがその時は舐めておられないようです」
「これからもお風呂で身体を洗ってもらった時に気を失っていないことが前提条件になるのではないでしょうか…」

「そう言えば、シャルル様も“気を失わなかったから…”とおっしゃっていました」

「ですからこれについてはシャルル様にお任せして、私達も皆さんには前もって報告しないことにしたのです」

「なるほど、トリスがそう言うのも分かる気がするわ」

「そうですね。その方が良いかもしれませんね…」



XX XY



朝食の時間中、お姉ちゃん達は何かについて一生懸命に話をしているようでした。

「シャルル様、今日はどうされる予定ですか?」

「はい、マイヤお姉さんを連れて王都に行こうかな…と」

「そうでしたか…」

「お、王都ですか…、まさかそちらにも“転移の祠”で…?」

「そうだよ、本当に“転移の祠”は便利だよ」

良く考えたらルージュ領都からケープノット領都までも直接転移が出来るよね。

「今日はマイヤお姉さんをシェリー女王様に紹介して、属性石の仕入れの件と設備の相談かな…」
「バルトリア王国の王領はケープノット領と同じで魔道具製作に長けている領なんだよ」

「そ、そうなんですか…」
さらっと女王様に紹介と言われましたが…。



XX XY



「は…初めまして、マイヤと申します…」

「あなたがマイヤさんですか。私はバルトリア王国女王シェリー・バルトリアです」

(ひぇ~~~っ!)

こんなに簡単に女王様と対面するだなんて…。
シェリー様がシャルル様を抱き寄せながら長椅子に座ってこちらを見ておられます。
シャルル様、どうしてこちら側じゃないのですか…。
視線が痛いです…。

(シェリー様はユナさんのお母様ですよね…?)

ユナさんの年齢を聞いていませんが、あんなに体型の立派なお嬢様がいらっしゃるのになんて若々しくてお綺麗なんでしょう。
私より髪も艶々で肌も張りがあります。
やっぱり私が老けているのかなぁ…。

「シャルル様、こんなにもすぐにお会いできて嬉しいですよ。ウフフ…」

「実はあれからエルスタイン領都へ戻ったら、ちょうどマイヤお姉さんが訪ねて来てくれたんだよ。だからルージュ領都の魔道具製作所のこともあるし、シェリー様に紹介しておこうと思ってね」

「そうでしたか…」

「それにマイヤお姉さんが来てくれたので、この機会に属性石の仕入れの事と設備について相談に来たんだよ」

「お安いご用です」
「マイヤさん、必要な物と量を書き出してくだされば用意させます」
「シャルル様、属性石も必要なだけお送りしますよ」

「ちゃんと費用は払うからね」

「……」
シャルル様がそうおっしゃらないと全てが無料になりそうでしたが、属性石はローマン帝国と同じ仕入れ値にしていただきました。

設備についても現在私達が目指している月産5000個を目標とした設備をお願いしましたが、私が欲しいぐらいに格安にしていただいたようです。
シャルル様って本当に凄いわ…。



XX XY



シェリー様にマイヤお姉さんを紹介した後、帰りに“シャルル巻き”のお店に寄ってみることにしました。

広場に向かうといつもとは違って静かなもので、人もほとんどいなかったのでお店の前まで魔動力車で近寄れました。

「やっぱり今日はお店がお休みの日だったかぁ…」
「マイヤお姉さんに食べてもらうのはまた今度かな…」

店の大きなガラス戸の出入口も閉じられており、表から見てもお店の中に人影は見えません。
よく見ると“本日定休日“と張り紙がしてありました。

「シャルル様、ここは?」

「うん、僕が作った“シャルル巻き”のお店なんだよ」

「えぇ~っ! シャルル様のお店~!?」
こ、こんなに大きなお店を他国に作られているだなんて…。

「とりあえず、せっかく来たから久しぶりに3階の住居部分へ行ってみようかな」

建物の端にある階段を上がり3階の出入口扉を開けると、リビングの方から賑やかな声が聞こえてきます。

「シャルル様、誰かが入って来たのに気付かないとは少し不用心ですね」

「本当だね。扉に何か鳴る物を付けておいた方が良さそうだね」

ガチャ…。
「みんな~、今日はお休みだったんだね~」

僕がそう言いながらリビングに入ると賑やかだった雰囲気が一瞬でシーンとしました。

「「「シャ、シャルル様~!?」」」

「「「ひぇ~!」」」
「「わ~っ!」」
「「きゃー」」

「あなた達、どうして全員半裸なの?」

トリスお姉ちゃんがそう聞くのも無理はありません。
エマ達の格好は薄手のシャツと下着、ネンネお姉さん達は下着だけで上半身は裸だったのです。

「ト、トリスさん…。こ、これは仕事が終わった後やお店が休みの日はいつもこのような恰好なのです」

「お店が終わると制服の手入れをするためにすぐに脱ぎますから、ついそのままの恰好でいることが普通になっちゃって…」

エマとネンネお姉さんが説明してくれたので理由は分かりました。

「いいよ、いいよ。エマ達やネンネお姉さん達が楽な恰好で…」
「でも、僕に見られて嫌なら服を着てきてね」

全裸でいられたら確かに驚きますが、胸が見えているぐらいならもう慣れてしまって気にするほどでもありません。

「そ、そんなぁ~、シャルル様なら気にしませんよ~」

「わ、私達もです。貧相な身体で申し訳ないぐらいです…」

「エマ達はまだ13歳じゃない…、これからお姉ちゃん達みたいに成長していくよ」

ネンネお姉さん達の胸は女性らしく主張していますが、エマ達はまだ成長が始まったばかりでプックリし出したところのようです。

「とりあえず、皆いるようだから紹介しておくよ。こちらはマイヤお姉さん。“シャルルの風”を製作してくれている方だよ」

「「「え~、この方が…」」」
「「「「すごいです」」」」
「「「驚きましたよ」」」

「は、初めまして、マイヤと申します。ちょっと老けて見えるかもしれませんが19歳です…」

マイヤお姉さんはなぜか自信なさげに年齢を言っています。

「来年にはルージュ領都でも“シャルルの風”を生産していくことになっていて、マイヤお姉さんにはこれからもルージュ領都に来てもらうことがあると思うからみんなよろしくね」

「「「はい!」」」
「「「「わかりました」」」」
「「「こちらこそ、お願いします」」」

皆がマイヤお姉さんに挨拶をしながら自己紹介をしていました。

「そう言えばシャルル様、おそらくルージュ領都の領主会議に来られていた領主様一行が“シャルル巻き”を食べに来られた時に、“シャルルの風”を発明されたのは“シャルル巻き”を考えられたシャルル様と同一人物かどうか聞いてこられました」
「その時は、私が“シャルルの風”を知っているのもおかしいと思い、知らないという風に答えましたが…」

「そうなんだ…。うん、今はそれで良いよ」

“シャルルの風”の販売を始めれば、いずれ他領の領主様ともお会いすることもあるでしょう。

「そうだ、エマ達も何か気になったことはない?」

「特にありませんが、このお店に就業したいという女性が多いです」

「そうかぁ~、今は良いけれど確かにネンネお姉さん達が王都に戻ったら人手がいるかもしれないね」

「シャ、シャルル様、ま…まだしばらくはここでお手伝いさせてください」
「それに私達にまであんなに給金をいただきまして…」

「それは当然だよ。こんなに一生懸命に働いてもらっているんだから…」
「ネンネお姉さん達に手伝ってもらえて本当に助かっているよ」
「でも王都に戻りたい時は遠慮なく言ってね」

「シャルル様、私達にもたくさんの給金をありがとうございました」

ここに住んでいる費用も無い上に食費までシャルル様にいただいるのにあんなに給金までいただいて…。

「エマ達にも頑張ってもらっているんだから当然だよ。帳簿を見せてもらっても全く問題なかったし…」
「でも、僕もいつも手渡し出来るわけじゃないから、これからはエマ、ニト、ルカがお店の収支もきちんと管理して、毎月の給金をみんなに配って欲しいんだ」

「「分かりました!」」
「シャルル様の利益を増やしていくように頑張りますっ」

「「「「シャルル様、私達も頑張りますから~」」」」

「ジル、ケイ、ヒナ、キオも無理しないようにね。もちろん給金は自由に使えば良いけれど無駄遣いはしちゃダメだよ」

「「「「はいっ!」」」」



夕食前にサマンサ様のお屋敷へ戻るようにお店を出ました。

「シャルル様は皆さんにとても慕われているのですね」
「エマさん達に聞くと、シャルル様が直接雇われているとか…」

「まぁ、色々とあってね」
「エマ達のような女性が魔道具製作にも携わってくれると嬉しいかな…」

「大丈夫ですよ。私がきっちりと面接をしますから…」

エマさん達、それにお手伝いだというネンネさん達もシャルル様の為に頑張っておられるのが良く分かりました。
私もシャルル様の為に…、一層頑張ろうと思うのです。

「うん、マイヤお姉さんお願いね」

シャルル巻きは食べられませんでしたが、久しぶりにゆっくりエマ達と話をすることも出来ました。

ジル達12歳チームもちょっと見ない間にずいぶんふっくらしてきて女性らしく成長してきたようで良かったです。
特にジルとヒナはエマ達よりも胸の成長が早いようでしたので、ネンネお姉さん達のようになるのも早そうです。
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