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41.第一騎士団団長ジョーデン②
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これほど上手くいくとは思わなかった。
第一騎士団団長ジョーデンは、ことの成り行きを静かに見ていた。
影からの報告は、怖いほどに望んだ結果を出していった。
侯爵家の狼は、あれからますます力を付けていた。
ルイ魔法師団長は、ジュリアンは真面目に魔法操作の鍛練に取り組み、人に対してはスキルを発動しないという約束は守れると思うと言った。
ただ、侯爵家に対する忠誠心がかなり強く、侯爵やその家族、取り分け聖人ユリアナに対しては、執着とも取れる保護欲が強く、そこを刺激した場合は手に負えないかもしれないということだった。
そして、その通りの出来事が起こった。
偶然居合わせた狼が、聖人ユリアナに暴力を奮った第二騎士団の男の腕をあっさりと切り落とした。
痛いと喚く男の足に剣を突き刺し、更に喚く男の胸に躊躇なく剣を突き立てようとしたと。
聖人ユリアナが止めなければ、即絶命しており、その周りで同じく聖人に暴言を吐いていた奴らも、皆同じ目に合っていただろうという報告をだった。
この機を逃す手はない。
この時を待っていたのだ。
あんな奴を野放しにしていられない。
アイツの存在が知られる程に、俺の立場が揺らいでいくのだ。あんな気持ちの悪い汗をかくのは二度とごめんだ。
最強の俺が、この第一騎士団のトップである俺が、恐怖を感じることなどあってはならない。
幼馴染みの宰相デイビッドには悪いが、あの狼が如何に危険であるか、のちに陛下の憂いになると洗脳に近いくらい囁き続けた。
この一件でデイビッドには、狼とかねてから厄介者の第二を合わせて処分すると伝えた。
その采配通り、お互い自滅していってくれた。こんなに上手くいくとは予想以上だった。
この時のために、早くから第三騎士団を育ててきた。侯爵家で狼を見たあの日から、更に力を入れて育ててきた。
第二の騎士の数は、予想通り聖人ユリアナがトリガーとなり、狼の爆発的な怒りで瞬く間に減った。
元はならず者の集まりだ。
問題ばかり起こし、尻拭いも限界だった。
いつか第二は解体する予定ではあったが、なにせ魔物の討伐には欠かせない存在だった。
そしてまた、ならず者の中に狼を放り込んだのは正解だった。ならず者たちは、想像以上の働きをして見せた。
あの狼を弱らせ、魔力抑制の拘束具を装着した。
拘束具を外すために、自分で自分の手を切り落としたのには驚いた。
やはりあのまま侯爵家に置いておかなくて良かったと心底思った。
目的のためには、自分の腕すら躊躇なく斬り落とすのだ。恐ろしいと簡単に言えないアイツの覚悟が見えた。
今は平民の重罪人が入る地下牢に鎖で繋がれている。
フォンベルト侯爵からは、頻回に狼の所在と無事を確認されるが、第二の管轄なのでこちらではわからないと答えるだけだ。
狼のいない侯爵家は恐怖の対象ですらない。
今は第三王子がきな臭い動きをしている事がもっぱらの心配事だ。
しかし、何をさせても平均以下の無能な坊っちゃんが、何かをしたところでたかが知れている。
俺の憂いは無くなった。これで夜もぐっすり眠れる。
第一騎士団団長ジョーデンは、ことの成り行きを静かに見ていた。
影からの報告は、怖いほどに望んだ結果を出していった。
侯爵家の狼は、あれからますます力を付けていた。
ルイ魔法師団長は、ジュリアンは真面目に魔法操作の鍛練に取り組み、人に対してはスキルを発動しないという約束は守れると思うと言った。
ただ、侯爵家に対する忠誠心がかなり強く、侯爵やその家族、取り分け聖人ユリアナに対しては、執着とも取れる保護欲が強く、そこを刺激した場合は手に負えないかもしれないということだった。
そして、その通りの出来事が起こった。
偶然居合わせた狼が、聖人ユリアナに暴力を奮った第二騎士団の男の腕をあっさりと切り落とした。
痛いと喚く男の足に剣を突き刺し、更に喚く男の胸に躊躇なく剣を突き立てようとしたと。
聖人ユリアナが止めなければ、即絶命しており、その周りで同じく聖人に暴言を吐いていた奴らも、皆同じ目に合っていただろうという報告をだった。
この機を逃す手はない。
この時を待っていたのだ。
あんな奴を野放しにしていられない。
アイツの存在が知られる程に、俺の立場が揺らいでいくのだ。あんな気持ちの悪い汗をかくのは二度とごめんだ。
最強の俺が、この第一騎士団のトップである俺が、恐怖を感じることなどあってはならない。
幼馴染みの宰相デイビッドには悪いが、あの狼が如何に危険であるか、のちに陛下の憂いになると洗脳に近いくらい囁き続けた。
この一件でデイビッドには、狼とかねてから厄介者の第二を合わせて処分すると伝えた。
その采配通り、お互い自滅していってくれた。こんなに上手くいくとは予想以上だった。
この時のために、早くから第三騎士団を育ててきた。侯爵家で狼を見たあの日から、更に力を入れて育ててきた。
第二の騎士の数は、予想通り聖人ユリアナがトリガーとなり、狼の爆発的な怒りで瞬く間に減った。
元はならず者の集まりだ。
問題ばかり起こし、尻拭いも限界だった。
いつか第二は解体する予定ではあったが、なにせ魔物の討伐には欠かせない存在だった。
そしてまた、ならず者の中に狼を放り込んだのは正解だった。ならず者たちは、想像以上の働きをして見せた。
あの狼を弱らせ、魔力抑制の拘束具を装着した。
拘束具を外すために、自分で自分の手を切り落としたのには驚いた。
やはりあのまま侯爵家に置いておかなくて良かったと心底思った。
目的のためには、自分の腕すら躊躇なく斬り落とすのだ。恐ろしいと簡単に言えないアイツの覚悟が見えた。
今は平民の重罪人が入る地下牢に鎖で繋がれている。
フォンベルト侯爵からは、頻回に狼の所在と無事を確認されるが、第二の管轄なのでこちらではわからないと答えるだけだ。
狼のいない侯爵家は恐怖の対象ですらない。
今は第三王子がきな臭い動きをしている事がもっぱらの心配事だ。
しかし、何をさせても平均以下の無能な坊っちゃんが、何かをしたところでたかが知れている。
俺の憂いは無くなった。これで夜もぐっすり眠れる。
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