冒険旅行者の悲しい末路 ~恋人の『姿』に攫われ犯され孕む雌穴~

 旅の水は、何よりも貴重だ。

 人は水がなければ生きていけず、水があるからこそ生きていける。何日もの旅となると必要分しか持って行けず、身の清めには使えない。故に旅人の間でソコは伝わり、数日に一組は必ず誰か訪れる。

 森に少し入った先の、大樹の根と土が作る綺麗な泉。

 服を脱いで裸体を晒し、汚れを落として清らかに。それは一体誰の為か? 自分自身の満足か? 傍らの想い人に見損なわれないためか、はたまた雌が雄を誘うのか?

 ――――誘われる雄は、一人と思うか?

 今日も潜む性の犯者は、手頃な女体に狙いを定めた。連れの男は一人だけで、排する手間は然程かからず。すぐに彼女も捕らえて沈めて、意識を奪ったら棲み処に連れ去り奥まで押し入る。

 あぁ、でも、可哀そうだから一つだけ。

 一人目を産むまでは、彼の代わりをしてあげるよ。


※本作は『背徳混沌世界 淫堕落短編集』としてノクターンノベルズにも投稿しています。
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