先を越されたファーストキス
息子が生まれて成長を見るたび、鮮明になる記憶がある。薄れる記憶については知っていた。鮮明になったその記憶だって、かつては薄れる記憶の一つだった──母親になったかつての少女は、十四歳の時に出会ったある少年を思い出していた。赤いリップを塗った、かつての少年を。
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まさかあの彼と、こんな関係になるなんて思いもしない。
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後輩のミスで行けたのは本当に最後。
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けれど仕事で負けたくないなんて私のちっぽけなプライドのせいで、その一線は越えられなかった。
でも、あれから変わった私なら……。
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2021/05/29 公開
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表紙 いもこは妹pixivID:11163077
誇りさえ踏みにじるというのなら
――私の誇りさえ踏みにじるというのなら、受けて立ちましょう
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