文字の大きさ
大
中
小
122 / 1,396
第十六章 聖女様出迎え編
三百十八話 聖女様歓式典の開始
結局予定時間を三十分オーバーして、聖女様の歓迎式典が始まった。
会場にいる殆どの貴族は、遅れた原因がムノー男爵である事に気がついている。
当のムノー男爵は周囲の視線など全く気にせずに、貴族主義の貴族と談笑していた。
うん、大物なのかただのアホなのか。
誰が見ても、恐らく後者だろうな。
「ごほん、時間ギリギリになって駆け込んできた貴族のせいで開始が遅れてしまった様だ。聖女様を待たせてしまい、大変に遺憾である」
おお、陛下がストレートに始まりが遅くなった理由を話しているぞ。
それで、ムノー男爵はというと、うん、周りの人とのおしゃべりに夢中で陛下の話すら聞いていない。
ムノー男爵以外の貴族主義の貴族は流石に陛下の口調で気がついたので、ムノー男爵との話を中断したぞ。
周りの様子にようやく気がついて、ムノー男爵はおしゃべりをやめた。
おお、陛下だけでなく王妃様とアリア様の殺気も膨れ上がってるぞ。
「ごほん、では聖女様よりご挨拶を頂く」
あえて咳払いをした陛下から、カレン様へバトンタッチされた。
この時ばかりは、全ての視線がカレン様に向いている。
「教皇国聖女カレンでございます。この度は皆様へのご挨拶が遅れ申し訳ございません。王国の方々に命を救って頂き、心より感謝申し上げます。その様な素晴らしい王国の方々に益々の繁栄がある事を、神と共にお祈り申します」
会場からはおおって声が上がっていた。
カレン様の堂々とした口上に、皆が感動しているのだ。
カレン様の話よりも食事と飲み物に気が向いているムノー男爵は本当にダメだな。
まだ二歳のミカエルでさえも、ちゃんとカレン様の話を聞いているのだから。
あ、今度はティナおばあさまの殺気が膨れ上がっているよ。
もうこの時点で、ムノー男爵は新事業から外される事間違いなしだな。
「それでは聖女様の体調の回復を祝い乾杯とする。乾杯!」
「「「乾杯!」」」
そして陛下の乾杯の音頭で式典が始まった。
問題のムノー男爵は参加者の中で一番爵位が下なので、カレン様への挨拶も一番最後になる。
そこまでは、平和な時間になる予定だ。
公爵と辺境伯家の挨拶の次は、ベストール侯爵家の挨拶です。
ノエルさんの兄が当主なのだが、ミカエルもリズ達も全く警戒していないので良い人なのだろう。
ノエルさんと同じ緑色の髪を短く切りそろえたイケメンが、今のベストール侯爵家の当主の様だ。
「聖女様、そして皆様方。ベストール侯爵家当主のグリンでございます。アレク殿下並びにリズ殿下には、父と兄が大変なご迷惑をおかけしました。私からも謝罪致します」
うん、とっても良い人だ。
父親と兄の事で相当苦労したらしいので、この人が当主ならベストール侯爵家も安泰だ。
「ノエ、ノエのにーに?」
「そうですよ。私の兄上ですよ」
「おお!」
ミカエルは、グリン様と一緒にいるノエルさんに確認をしていた。
そういえばさっきノエルさんが兄が挨拶に来ると話していたのを、ミカエルは覚えていたのか。
「こんちゃ、ミカでしゅ」
「小さいのにいい挨拶ですね。ノエルの事をよろしくね」
「うん!」
ミカエルも張り切ってグリン様に挨拶をしていた。
ミカエルの対応をしてくれているグリン様も良い人だな。
後がつかえてるので、挨拶はここまでにした。
「ノエルさん、優しそうなお兄様ですね」
「ええ、私にも良くしてくれています」
挨拶の帰りがけにカレン様とノエルさんが話していたけど、兄弟仲もとても良さそうだ。
その他の貴族からもカレン様は挨拶を受けていたけど、貴族側も多くは語らずにカレン様の体調を気遣う様な挨拶だった。
ムノー男爵以外の貴族主義の貴族も場の空気を読んでいるのか、無難な挨拶に終始していた。
「あ、ミリアちゃんだ!」
「リズちゃんだ!」
次の挨拶はクロール男爵とベストール男爵が一緒にご挨拶。
リズもミリアと久々の再会を抱き合って喜んでいます。
そうか、ミリアも幼いけどベストール男爵家の当主なのか。
「クロール男爵、シェーンさん。お久しぶりです」
「お久しぶりで御座います、アレク殿下。この度は新しい事業を始められるという事で、私めも皆様のお力になればと思っております」
「ミリアの将来もありますので、現金な話ですが協力できればと思いましてこの度応募致しました」
「クロール男爵家とベストール男爵家は歓迎しますよ。共に頑張りましょう」
「「はい」」
ミリアの将来の為にお金を稼ぐ必要はあるけど、この人達はとても良い人なので僕達としてもとてもありがたい。
きっと新事業の大きな力になるはずだ。
あと、ミリアもだいぶ表情が明るくなっている。
最初会った時はお人形の様な感じだったからなあ。
言葉もたどたどしいのがなくなっているので、シェーンさんが頑張って教育しているのだろうな。
会場にいる殆どの貴族は、遅れた原因がムノー男爵である事に気がついている。
当のムノー男爵は周囲の視線など全く気にせずに、貴族主義の貴族と談笑していた。
うん、大物なのかただのアホなのか。
誰が見ても、恐らく後者だろうな。
「ごほん、時間ギリギリになって駆け込んできた貴族のせいで開始が遅れてしまった様だ。聖女様を待たせてしまい、大変に遺憾である」
おお、陛下がストレートに始まりが遅くなった理由を話しているぞ。
それで、ムノー男爵はというと、うん、周りの人とのおしゃべりに夢中で陛下の話すら聞いていない。
ムノー男爵以外の貴族主義の貴族は流石に陛下の口調で気がついたので、ムノー男爵との話を中断したぞ。
周りの様子にようやく気がついて、ムノー男爵はおしゃべりをやめた。
おお、陛下だけでなく王妃様とアリア様の殺気も膨れ上がってるぞ。
「ごほん、では聖女様よりご挨拶を頂く」
あえて咳払いをした陛下から、カレン様へバトンタッチされた。
この時ばかりは、全ての視線がカレン様に向いている。
「教皇国聖女カレンでございます。この度は皆様へのご挨拶が遅れ申し訳ございません。王国の方々に命を救って頂き、心より感謝申し上げます。その様な素晴らしい王国の方々に益々の繁栄がある事を、神と共にお祈り申します」
会場からはおおって声が上がっていた。
カレン様の堂々とした口上に、皆が感動しているのだ。
カレン様の話よりも食事と飲み物に気が向いているムノー男爵は本当にダメだな。
まだ二歳のミカエルでさえも、ちゃんとカレン様の話を聞いているのだから。
あ、今度はティナおばあさまの殺気が膨れ上がっているよ。
もうこの時点で、ムノー男爵は新事業から外される事間違いなしだな。
「それでは聖女様の体調の回復を祝い乾杯とする。乾杯!」
「「「乾杯!」」」
そして陛下の乾杯の音頭で式典が始まった。
問題のムノー男爵は参加者の中で一番爵位が下なので、カレン様への挨拶も一番最後になる。
そこまでは、平和な時間になる予定だ。
公爵と辺境伯家の挨拶の次は、ベストール侯爵家の挨拶です。
ノエルさんの兄が当主なのだが、ミカエルもリズ達も全く警戒していないので良い人なのだろう。
ノエルさんと同じ緑色の髪を短く切りそろえたイケメンが、今のベストール侯爵家の当主の様だ。
「聖女様、そして皆様方。ベストール侯爵家当主のグリンでございます。アレク殿下並びにリズ殿下には、父と兄が大変なご迷惑をおかけしました。私からも謝罪致します」
うん、とっても良い人だ。
父親と兄の事で相当苦労したらしいので、この人が当主ならベストール侯爵家も安泰だ。
「ノエ、ノエのにーに?」
「そうですよ。私の兄上ですよ」
「おお!」
ミカエルは、グリン様と一緒にいるノエルさんに確認をしていた。
そういえばさっきノエルさんが兄が挨拶に来ると話していたのを、ミカエルは覚えていたのか。
「こんちゃ、ミカでしゅ」
「小さいのにいい挨拶ですね。ノエルの事をよろしくね」
「うん!」
ミカエルも張り切ってグリン様に挨拶をしていた。
ミカエルの対応をしてくれているグリン様も良い人だな。
後がつかえてるので、挨拶はここまでにした。
「ノエルさん、優しそうなお兄様ですね」
「ええ、私にも良くしてくれています」
挨拶の帰りがけにカレン様とノエルさんが話していたけど、兄弟仲もとても良さそうだ。
その他の貴族からもカレン様は挨拶を受けていたけど、貴族側も多くは語らずにカレン様の体調を気遣う様な挨拶だった。
ムノー男爵以外の貴族主義の貴族も場の空気を読んでいるのか、無難な挨拶に終始していた。
「あ、ミリアちゃんだ!」
「リズちゃんだ!」
次の挨拶はクロール男爵とベストール男爵が一緒にご挨拶。
リズもミリアと久々の再会を抱き合って喜んでいます。
そうか、ミリアも幼いけどベストール男爵家の当主なのか。
「クロール男爵、シェーンさん。お久しぶりです」
「お久しぶりで御座います、アレク殿下。この度は新しい事業を始められるという事で、私めも皆様のお力になればと思っております」
「ミリアの将来もありますので、現金な話ですが協力できればと思いましてこの度応募致しました」
「クロール男爵家とベストール男爵家は歓迎しますよ。共に頑張りましょう」
「「はい」」
ミリアの将来の為にお金を稼ぐ必要はあるけど、この人達はとても良い人なので僕達としてもとてもありがたい。
きっと新事業の大きな力になるはずだ。
あと、ミリアもだいぶ表情が明るくなっている。
最初会った時はお人形の様な感じだったからなあ。
言葉もたどたどしいのがなくなっているので、シェーンさんが頑張って教育しているのだろうな。
感想 306
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
婚約者が心酔している盲目の聖女は私ですが
オトナシマソラ血を見ると倒れてしまうため、目隠しをして治療をしていたら「盲目の聖女」と呼ばれるようになってしまった聖女セレナ。
幼馴染の婚約者アレンは、セレナ=盲目の聖女だと気づかず、彼女を冷遇し婚約破棄を言い出す。
婚約を解消したセレナは、過保護な神官見習いのルカに溺愛され、新たな道を歩むことに。一方、夜会でついに真実を知った元婚約者はすべてを失い絶望するが、もう手遅れで……。血が苦手な訳あり聖女の逆転ラブストーリー
※本作品はになろうにも掲載しています小説家
捨てられた赤ちゃんを拾ったら、創世神様でした。世界を救うより、お父さんを幸せにしたいそうです
由香山で捨てられていた赤ちゃんを拾い、家族として育てることを決めた青年。
その日から、枯れた大地は実り、病は癒え、伝説のもふもふ神獣たちが次々と家へ集まってくる。
実はその赤ちゃんの正体は、この世界を創った創世神だった。
「いっぱい育ててくれてありがとう。今度は私がお父さんを幸せにする番だよ。」
これは、神様が初めて手に入れた”家族”との、優しくて温かな奇跡の物語。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです
天宮有 子供の頃、男爵令嬢の私アミリア・ファグトは助けた小犬が聖獣と判明して、飼うことが決まる。
数年後――成長した聖獣は家を守ってくれて、私に一番懐いていた。
そんな私を妬んだ姉ラミダは「聖獣は私が拾って一番懐いている」と吹聴していたようで、姉は侯爵令息ケドスの婚約者になる。
どうやらラミダは聖獣が一番懐いていた私が邪魔なようで、追い出そうと目論んでいたようだ。
家族とゲドスはラミダの嘘を信じて、私を蔑み追い出そうとしていた。
水魔法しか使えない私と婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた前世の知識をこれから使います
黒木 楓 伯爵令嬢のリリカは、婚約者である侯爵令息ラルフに「水魔法しか使えないお前との婚約を破棄する」と言われてしまう。
異世界に転生したリリカは前世の知識があり、それにより普通とは違う水魔法が使える。
そのことは婚約前に話していたけど、ラルフは隠すよう命令していた。
「立場が下のお前が、俺よりも優秀であるわけがない。普通の水魔法だけ使っていろ」
そう言われ続けてきたけど、これから命令を聞く必要もない。
「婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた力をこれから使います」
飲んだ人を強くしたり回復する聖水を作ることができるけど、命令により家族以外は誰も知らない。
これは前世の知識がある私だけが出せる特殊な水で、婚約破棄された後は何も気にせず使えそうだ。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【流血】とある冒険者ギルドの会議がカオスだった件【沙汰】
一樹とある冒険者ギルド。
その建物内にある一室、【会議室】にてとある話し合いが行われた。
それは、とある人物を役立たずだからと追放したい者達と、当該人物達との話し合いの場だった。