転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

第十八章 少し平和な日々

三百八十二話 年末の大掃除

　色々あった一年も終わり、年末になりました。
　今年は教皇国関連と出産ラッシュがあったなあ。
　僕の屋敷では、ちょっとした部屋のお片付けをしています。

「こんどはこっちー！」

　年明けにブリットが教皇国から屋敷に来るので、部屋の片付けを行っています。
　ミカエルが張り切って、ハタキを使ってホコリを叩いていきます。
　既に侍従のお姉さんが部屋を綺麗にしてあるけど、ミカエルがやる気満々なので皆で暖かく見守っています。
　勿論僕達も手伝って、部屋の準備は完了。
　これで、ブリットを出迎える準備は完了です。
　とはいっても、ミカエルとブリットは一緒に寝るので部屋を使わない可能性が高い気がするぞ。

　年越しは辺境伯家でお鍋を食べるので、夕方になったら皆で辺境伯様の屋敷に移動します。
　勿論、ジンさん達もリリーさんもクラヴィーアさんもノエルさんも、お鍋に参加します。

「いやあ、今年は子どもが増えたから、一気に賑やかになったな」
「本当よね。赤ちゃんが沢山で可愛いわよね」
「「「「「「あうー」」」」」」

　辺境伯様とイザベラ様が沢山の赤ちゃんを眺めているけど、本当に賑やかになったよね。
　来年の年末には、赤ちゃんが屋敷を歩き回って更に賑やかになりそうだ。

「ブリットちゃんがやってきたら、改めてお祝いしましょうね」
「そうですね。今日はミカエルも張り切って掃除をしていましたし、暖かく迎えてあげたいですね」

　ソフィアさんの提案に、僕も大賛成です。
　ブリットは何回も僕の屋敷に泊まりに来ているけど、年明けからは一緒に暮らす事になる。
　ブリットが孤児院の子どもと別れて寂しくならない様に、多くの人を招いてお祝いしてあげよう。
　とまあ、こんな感じです。

「来年は、何もなければマイクお兄ちゃんの結婚式があるよね」
「多くの人が参加したいと言っているから、ジェイドお兄ちゃんとソフィアさんと同じ規模になりそうだね」
「王妃様とアリア様は、結婚式に参加すると言っているからな。閣僚も参加すると言っているし、大規模になるのは間違いないな」

　年末なので王都の学園から屋敷に戻っているエマさんとオリビアさんの言う通り、来年はマイク様とセシルさんの結婚式が予定されています。
　マロード男爵領で結婚式を行う予定だが、参加者が下級貴族の結婚式の参列者ではない。
　まあ、辺境伯家が絡んでいるし、治療の研究所の件もある。
　という建前で、皆の本音はマロード男爵領で出てくる美味しい料理を食べたいんだよね。

「結婚式はジェイドと同じタイミングで、来年の春を予定しているわ」
「マロード男爵夫人も、気合を入れて結婚式の準備をしていたぞ。もしかしたら、リズやサンディにも何かを頼むかもしれないな」
「おお、マイクお兄ちゃんの為にリズは頑張るよ！」
「私もお手伝いを頑張ります」

　結婚式は子どもの出番も沢山あるし、ジェイド様とソフィアさんの結婚式の様に何かを頼まれるかもしれない。
　リズとサンディは、スラちゃんとプリンと共に既にやる気を出していた。
　そして、イザベラ様が辺境伯様にある事の釘をさしていた。

「あなたは直前でダイエットをするような醜態を晒さない様にして下さいね」
「はい……」

　辺境伯様は、ことある毎に服が入らないとイザベラ様に怒られているからな。
　辺境伯様の来年の目標が、あっという間に決まった瞬間であった。
　ともあれ、今年も無事に終了です。
　来年はどんな年になるのかな？