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第二十章 マロード男爵領とジンさんの結婚式

四百三十四話 マイク様とセシルさんの結婚式の打ち合わせ

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 今日はマイク様とセシルさんの結婚式の打ち合わせを兼ねて、マロード男爵領の温泉に行く事になりました。
 残念ながら今日は日帰りなのですが、いつもの旅館で温泉に入る事ができます。
 せっかくなので、今日はチセさんも一緒に温泉に入ります。
 という事で、話し合いの参加者は辺境伯様とイザベラ様と僕で、他のメンバーは屋敷でお勉強中です。
 因みに、ジンさん達は用事があるので、今日は温泉にも参加しません。
 温泉に入る前に、キチンと結婚式の打ち合わせをやりましょう。

「男爵領にこれだけの人が集まるので、警備は厳重に行わないとなりませんね」
「辺境伯領も兵を出しますが、近衛騎士も警備につくそうです」
「それは大変助かります」

 今日話し合いに付いてきた辺境伯様とマロード男爵様が話をしているけど、今回の結婚式には全ての閣僚に加えて王族も参加する事になった。
 なので、警備体制はかなりのものになるそうです。

「既に結婚式に向けての様々な準備は順調に進んでいます。街の方も協力的で、とても有難いです」
「街の人にマイクが受け入れられている様で、父としても大変有難いです」
「マイクはとっても働き者です。街の人にも大変好評ですよ」

 マイク様は明るいし、とっても頭が良い。
 セシルさんとの仲も良好だし、街の人にも好評だ。
 息子がマロード男爵領の領民に受け入れられていて、辺境伯様もホッとしているみたいです。
 結婚式は一ヶ月後、今日の話し合いはこれで終了です。
 続いて、マロード男爵領での生薬研究所の話です。

「元々マロード男爵領では生薬の研究が行われていましたが、一子相伝で行われていました。今ではキチンと生薬のレシピが整理されてきて、より良い生薬の開発に励む様になりました」
「どの産業でも後継者問題はあるのだが、その点も改善されているようだな。特に昨年末の風邪の流行では、新たな薬師がとても活躍していたそうで何よりですな」
「全くです。若い力が動いてくれて、とても助かります」

 生薬研究所の若い薬師が、年末に流行った風邪の治療薬の作成に大活躍しました
 おかげで、殆ど死者を出さなくて済んだのです。
 今年からは、一部の若い薬師が辺境伯領の治療研究所で働いています。

「王都から薬師の卵もやってきました。これからも優秀な薬師の育成に努めます」

 マロード男爵も生薬研究所の稼働に手応えを感じているようで、辺境伯領だけでなく王都とも連結を始めたそうです。
 これからもっと病気が治せる様になったら良いなあ。
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