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第二十章 マロード男爵領とジンさんの結婚式
四百四十四話 事件の後始末
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ストール男爵は王族襲撃の実行犯なので、マロード男爵領ではなく王城に運びます。
一緒に捕まった執事っぽい人も、王城に連れて行きます。
さてさて、改めて店内を見回すと本当に滅茶苦茶になっています。
店主とおかみさんも怪我をしていたので、リズとエレノアが治療をしつつ事情を聞きます。
「今日は元々貸し切りにしたのですが、俺は貴族だと言って無理矢理押しかけてきたんです。そして、米酒をだして飲み始めたら突然大暴れしたんです」
「徳利やお猪口を投げるだけでなく、椅子なども投げはじめました。私も主人も止めに入ったのですが、突き飛ばされてしまいまして」
「そうですか、それは本当に大変でしたわね」
セシルさんがおかみさんの手を取りながら話を聞いているけど、ストール男爵は酒乱だったのか。
ストール男爵は巨漢だから、椅子ぐらいは平気で投げそうだよ。
そして、主人は椅子が突き刺さっている魔道具の冷蔵庫を開けた。
「幸いにして、二次会に出す分のお肉や野菜は問題ありませんでした。しかし、陛下にお出しするしゃぶしゃぶ用の肉が駄目になっております」
「うわあ、お鍋に椅子の脚が突き刺さっているね」
魔道具の冷蔵庫は壊れたばっかりだったので、中に入っていたお肉や野菜は殆ど大丈夫だった。
陛下のお土産のしゃぶしゃぶセットの土鍋にストール男爵が投げた椅子の脚が突き刺さって、土鍋は無残な姿になっていた。
流石にスラちゃんとプリンも、しゃぶしゃぶセットのお肉を吸収しようとはしなかったよ。
「ちょうどバカの馬車が残っているから、お店の改装費に充てるとしよう」
「そうですな。あの豪華な馬車にも良い使い道があって良かったですな」
そして宰相と財務卿が、店の修理にストール男爵の乗ってきた馬車を売り払って充てると言ってきた。
確かに豪華な馬車だし、お店の備品も含めて補填は出来そうです。
という事で、この馬車も王城の軍の施設に送りました。
「皆様にお出しするすき焼き分の土鍋は大丈夫でした」
「なら、屋敷で二次会を行いましょう。お手数おかけしますが、良いでしょうか?」
「はい、他の肉も提供します。どうせ冷蔵庫も壊れてしまって、腐ってしまいますから」
「追加の肉はキチンと支払いますよ。そのくらいはさせてください」
「「「やったー!」」」
店主とセシルさんの話も纏まり、すき焼きができるとあって女性陣とリズ達は大喜びです。
現場検証も兼ねて店内の後片付けは兵がやってくれるというので、僕達は一旦皆をマロード男爵様の屋敷に送ってそれから王城に向かいます。
「余のしゃぶしゃぶセットが……」
マロード男爵領であった事を陛下に話すと、陛下はストール男爵の犯行でしゃぶしゃぶセットが駄目になった事を聞いてかなりのショックを受けていた。
陛下は机に突っ伏して、ずーんとショックを受けていた。
「元々ストール男爵は、今回の件とは関係なく王国の忍耐を超える借金を作った事で取り潰しを検討していた。自らトドメを刺しただけだな」
「となると、ストール男爵はどうなりますか?」
「王妃に怪我はないが、直接攻撃してきたのは間違いない。ストール男爵家は取り潰しで、ストール男爵本人は辛うじて死罪は免れるが無期強制労働の刑だ。家族は夫人の実家に送って、貴族の権利を剥奪だ」
気を取り直した陛下が淀みなく答えたと言うことは、元々ストール男爵家は取り潰し寸前だったと言うことだろう。
これから屋敷の捜索を行って、金目になる物全て競売にかけられるそうです。
「しかし、余のしゃぶしゃぶセットが……」
そして報告が終わると、陛下は再びずーんと落ち込んでいた。
そんな陛下を尻目に、僕達はマロード男爵領へ戻ります。
「「おいちー!」」
「うふふ、とっても美味しいわね」
「ええ、王妃様が絶賛しただけの事はありますわ」
「こうして、皆で一つの料理を食べるのも悪くないですわね」
マロード男爵様の屋敷に戻るとちょうどすき焼きができたようで、女性陣のテーブルに混じってミカエルとブリッドも小鉢に盛られたすき焼きを美味しそうに食べていた。
女性陣もすき焼きを美味しそうに食べているけど、すき焼きに夢中で男性陣の事は無視している様です。
うーん、これじゃいつまでたってもお嫁に行けないですよ。
因みに、すき焼きの余りがあったので改めて陛下へのお土産にする事になりました。
そして、結婚式の最中に領内の事件に駆けつけたマイク様とセシルさんの評価が、領民の間でうなぎのぼりになりました。
色々とあったけど、無事にマイク様とセシルさんの結婚式は終了です。
一緒に捕まった執事っぽい人も、王城に連れて行きます。
さてさて、改めて店内を見回すと本当に滅茶苦茶になっています。
店主とおかみさんも怪我をしていたので、リズとエレノアが治療をしつつ事情を聞きます。
「今日は元々貸し切りにしたのですが、俺は貴族だと言って無理矢理押しかけてきたんです。そして、米酒をだして飲み始めたら突然大暴れしたんです」
「徳利やお猪口を投げるだけでなく、椅子なども投げはじめました。私も主人も止めに入ったのですが、突き飛ばされてしまいまして」
「そうですか、それは本当に大変でしたわね」
セシルさんがおかみさんの手を取りながら話を聞いているけど、ストール男爵は酒乱だったのか。
ストール男爵は巨漢だから、椅子ぐらいは平気で投げそうだよ。
そして、主人は椅子が突き刺さっている魔道具の冷蔵庫を開けた。
「幸いにして、二次会に出す分のお肉や野菜は問題ありませんでした。しかし、陛下にお出しするしゃぶしゃぶ用の肉が駄目になっております」
「うわあ、お鍋に椅子の脚が突き刺さっているね」
魔道具の冷蔵庫は壊れたばっかりだったので、中に入っていたお肉や野菜は殆ど大丈夫だった。
陛下のお土産のしゃぶしゃぶセットの土鍋にストール男爵が投げた椅子の脚が突き刺さって、土鍋は無残な姿になっていた。
流石にスラちゃんとプリンも、しゃぶしゃぶセットのお肉を吸収しようとはしなかったよ。
「ちょうどバカの馬車が残っているから、お店の改装費に充てるとしよう」
「そうですな。あの豪華な馬車にも良い使い道があって良かったですな」
そして宰相と財務卿が、店の修理にストール男爵の乗ってきた馬車を売り払って充てると言ってきた。
確かに豪華な馬車だし、お店の備品も含めて補填は出来そうです。
という事で、この馬車も王城の軍の施設に送りました。
「皆様にお出しするすき焼き分の土鍋は大丈夫でした」
「なら、屋敷で二次会を行いましょう。お手数おかけしますが、良いでしょうか?」
「はい、他の肉も提供します。どうせ冷蔵庫も壊れてしまって、腐ってしまいますから」
「追加の肉はキチンと支払いますよ。そのくらいはさせてください」
「「「やったー!」」」
店主とセシルさんの話も纏まり、すき焼きができるとあって女性陣とリズ達は大喜びです。
現場検証も兼ねて店内の後片付けは兵がやってくれるというので、僕達は一旦皆をマロード男爵様の屋敷に送ってそれから王城に向かいます。
「余のしゃぶしゃぶセットが……」
マロード男爵領であった事を陛下に話すと、陛下はストール男爵の犯行でしゃぶしゃぶセットが駄目になった事を聞いてかなりのショックを受けていた。
陛下は机に突っ伏して、ずーんとショックを受けていた。
「元々ストール男爵は、今回の件とは関係なく王国の忍耐を超える借金を作った事で取り潰しを検討していた。自らトドメを刺しただけだな」
「となると、ストール男爵はどうなりますか?」
「王妃に怪我はないが、直接攻撃してきたのは間違いない。ストール男爵家は取り潰しで、ストール男爵本人は辛うじて死罪は免れるが無期強制労働の刑だ。家族は夫人の実家に送って、貴族の権利を剥奪だ」
気を取り直した陛下が淀みなく答えたと言うことは、元々ストール男爵家は取り潰し寸前だったと言うことだろう。
これから屋敷の捜索を行って、金目になる物全て競売にかけられるそうです。
「しかし、余のしゃぶしゃぶセットが……」
そして報告が終わると、陛下は再びずーんと落ち込んでいた。
そんな陛下を尻目に、僕達はマロード男爵領へ戻ります。
「「おいちー!」」
「うふふ、とっても美味しいわね」
「ええ、王妃様が絶賛しただけの事はありますわ」
「こうして、皆で一つの料理を食べるのも悪くないですわね」
マロード男爵様の屋敷に戻るとちょうどすき焼きができたようで、女性陣のテーブルに混じってミカエルとブリッドも小鉢に盛られたすき焼きを美味しそうに食べていた。
女性陣もすき焼きを美味しそうに食べているけど、すき焼きに夢中で男性陣の事は無視している様です。
うーん、これじゃいつまでたってもお嫁に行けないですよ。
因みに、すき焼きの余りがあったので改めて陛下へのお土産にする事になりました。
そして、結婚式の最中に領内の事件に駆けつけたマイク様とセシルさんの評価が、領民の間でうなぎのぼりになりました。
色々とあったけど、無事にマイク様とセシルさんの結婚式は終了です。
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