転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々

六百六十二話 皆で書類整理をする事に

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 という事で、早速翌朝会議が王城で開かれました。
 勿論、僕もジンさんも会議に参加します。
 他には、陛下とルーカスお兄様に閣僚と軍の関係者も会議に参加します。
 そして執務官という事で、スラちゃんも会議に参加しています。

「闇ギルド関連の報告が少ない、というか殆どないのが教皇国と共和国になります。既に、共和国へも情報を渡しております」
「我が国は、逆に闇ギルドとの戦いの最中であった。余も、他国の状況を失念しておった」

 ケーヒル伯爵の報告を聞いた陛下も、しまったという表情をしていました。
 つい最近もレイクランド辺境伯領を舞台にしてのいざこざがあったし、目先を変えられてしまった可能性がとても高いです。

「王国内も各領主から逐一状況の報告を受けておりますが、報告の分析も今一度行ないます」
「うむ、報告内容に偏りがないかも確認せねばならない。レオにも報告書の確認をさせよう」

 あっ、会議が始まって僅か数分で僕のお仕事が決定しちゃいました。
 ま、まあ、報告書の確認だから、そこまで難しい作業じゃないよね。

「ジンは、スラちゃんと一緒に現地に行って調査活動だ。レイナやカミラ達も同行させるが、羽目を外すなよ」
「何の羽目を外すんですか……」

 陛下がニヤリとしながらジンさんに話しかけていたけど、ジンさんは思わずがっくりとしてしまいました。
 とはいえ、スラちゃんとジンさん達は僕の報告書の確認待ちですね。

「各部局においても、怪しいデータとかがないか常日頃から確認する様に」
「「「はっ」」」

 うん、これで会議が終わっちゃったよ。
 ほぼ僕とジンさんが頑張るって流れになっちゃった。
 とはいえ、他の部局も予算の確認とかでとっても忙しいんだよね。
 僕とジンさんは、スラちゃんと一緒に勉強部屋に向かいました。

「お兄ちゃん、お帰り」
「その分だと、面倒くさい事に巻き込まれたみたいね」

 勉強部屋に入ると、リズとレイナさんが僕達を出迎えてくれました。
 僕とジンさんは、簡単に会議内容を皆に教えました。

「おお、ならリズがおかしな書類を見つけるよ!」
「エレノアも、アレクお兄ちゃんを手伝うの」
「私もアレク様を手伝います」

 うん、こうなったよね。
 僕が報告書のチェックをすると言ったら、リズとエレノアとサンディが手伝うと言ってきた。
 イヨはというと、ミカエルとブリットと共に礼儀作法の勉強をする事になっているので、泣く泣く不参加です。
 礼儀作法の勉強をしたくないので、僕との書類確認の方がしたいみたいです。
 残念ながら礼儀作法の勉強はティナおばあさまがするので、それは叶わぬ願いなんですよね。

「でだ、私達は怪しいと思われた所に向かって現地調査なのね」
「まあ、聞き込みなら冒険者の時もしているし、逆に調査官って感じでやらない方が良いね」

 レイナさんとカミラさんは、早速行動プランを考えていました。
 この辺りは、流石一流の冒険者ですね。

「こういうのは、ササッと始めてササッと終わりにするのが良いのよ。人の記憶なんて、簡単に忘れちゃうんだからね」

 ティナおばあさまも、僕達に話をしてきました。
 こっそりと陛下に確認を取って、リズ達とレイナさん達も書類整理に加わる事になりました。

「ミカエルとブリットとイヨは、今日は予定通りに礼儀作法の勉強よ」
「「「えー」」」

 あらら、イヨだけじゃなくてミカエルとブリットも僕の手伝いをしたかったみたいだね。
 でも、勉強もとっても大切だから、ここは頑張って貰わないと。

「なら、私達も手伝いますよ。午前中は、特にやる事もないわ」

 アイビー様とルーシーお姉様も、書類整理を手伝ってくれる事になりました。
 因みに、ルーカスお兄様は来賓との面会があって不参加です。
 という事で、皆で宰相の執務室に向かいました。
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