文字の大きさ
大
中
小
565 / 1,396
第二十五章 新たな脅威?
七百六十一話 聴取にまともに応じない人
翌日からブランデー子爵関連で捕まった者への取り調べが本格化したけど、取り調べにあたったものはみんな疲弊していました。
昼食過ぎに、関係者が会議室に集まりました。
「尊大な態度で、こちらの話を全く聞きません。『何故、歴史ある貴族の私が取り調べを受けないといけないのか』と言って黙り込んでいます」
「法律に関する知識も全くなく、『王国創立依頼の貴族である我が家が法律だ』という事を繰り返し言っております」
「「「……」」」
取り調べにあたった兵からの報告を聞いた全員が、思わず絶句していました。
昨日もアリア様とティナおばあさまがかなり苦労をしながら聴取をしていたし、基本的にブランデー子爵は話が通じない人なのかもしれない。
「押収した資料、並びにムーアからの証言により、大体の証拠は抑えている。奴から証言を取るのは難しいという前提で、引き続き聴取を行うように」
「「「はっ」」」
陛下も頭が痛い素振りを見せながら、兵に指示を出していた。
もう状況証拠だけでも十分な証拠が集まっているし、何よりもムーアさんからもたらされた情報が大きい。
押収した証拠の分析を進めるのが、今後の課題ですね。
「ブランデー子爵以外の家族の状況はどうだ?」
「はっ、ブランデー子爵夫人は素直に聴取に応じております。違法な税金で宝石を買ったのも認めていて、虚栄心からだと言っております。嫡男と三男は、ブランデー子爵程ではありませんが、尊大な態度で聴取を受けております」
「夫人はともかくとして、息子も父親の影響を受けているな。まあ、三人は大した罪にはならないだろうし、これも状況証拠から罪に問えるな」
ブランデー子爵夫人は体験入園の場で王妃様からガツンと言われているから、だいぶ改心しているのかもしれない。
王都にいた嫡男とルーシーお姉様に婚約を迫った三男は、これまた聴取が難しいのかもしれない。
中々うまくいかないものです。
「今回の件は、事件性はともかくとして尊大な態度を取る貴族への聴取や家宅捜索の良い例となる。引き続き対応するように」
「「「はっ、畏まりました」」」
陛下の言葉に、兵だけでなく軍務卿も陛下に頭を下げていました。
面倒くさい貴族への対応は今後もありそうだし、良いモデルケースになりそうです。
このタイミングで、会議室に入ってきた兵が。
「ほ、報告します。ブランデー子爵への聴取がある程度進みました。ルカリオ殿下とエドガー殿下が、ブランデー子爵と格子越しに話しております」
兵の報告を聞いた全員が、はって顔をしていたけど、ジンさんだけは冷静に対応していました。
「ははは、なるほど。どんなに面倒くさい相手でも、子どもがいれば愚痴や相槌をするもんだ。というか、子どもの相手をせざるを得ないだろうな」
「ふむ、そういう事か。そして、子どもの相手をしているうちに、独り言の様に色々な事を呟く訳か。否定するだけでなく、少し肯定しながら話すのも良さそうだな」
ジンさんの言葉に、陛下も反応していました。
そして、子持ちの出席者もうんうんと頷いています。
北風と太陽作戦なら、面倒くさい相手にも通用しそうです。
「では、うまく相手の心理を読む様に聴取を行うように」
こうして、会議は何とか終わりました。
今回は、ルカちゃんとエドちゃんのお手柄ですね。
詳しくは、おやつタイムの時に聞いてみましょう。
「あのね、うんうんたいへんだねっていったら、あっちもたいへんなんだよっていっていたんだよ」
「そうしたら、きゅうにいろんなことをはなしだしたんだよ。おれはこうやったっていっていたよ。しつじがどうたらこうたらとか」
ルカちゃんとエドちゃんを執務室に招待して、どんな話をしていたのか聞きました。
どうもルカちゃんとエドちゃんは適当に相槌を打っていたらしく、そうしたらブランデー子爵がいろんな事を話し出したそうだ。
「一緒に捕まえた老執事が、自己の利益の為に歴代の当主を操っていた可能性があるな。執事への聴取を強化しよう」
重要な証言が取れたので、宰相もお菓子を食べながら色んな事を検討していました。
問題となっている老執事が、事件の根本原因の可能性がある。
そこは取り調べ担当に任せるしかないですね。
「ルカちゃん、エドちゃん、お菓子美味しい?」
「「おいしー!」」
ルカちゃんとエドちゃんは、ご褒美のお菓子を堪能していてとってもご機嫌です。
ともかく、これで事件の背景は色々と調べられそうです。
昼食過ぎに、関係者が会議室に集まりました。
「尊大な態度で、こちらの話を全く聞きません。『何故、歴史ある貴族の私が取り調べを受けないといけないのか』と言って黙り込んでいます」
「法律に関する知識も全くなく、『王国創立依頼の貴族である我が家が法律だ』という事を繰り返し言っております」
「「「……」」」
取り調べにあたった兵からの報告を聞いた全員が、思わず絶句していました。
昨日もアリア様とティナおばあさまがかなり苦労をしながら聴取をしていたし、基本的にブランデー子爵は話が通じない人なのかもしれない。
「押収した資料、並びにムーアからの証言により、大体の証拠は抑えている。奴から証言を取るのは難しいという前提で、引き続き聴取を行うように」
「「「はっ」」」
陛下も頭が痛い素振りを見せながら、兵に指示を出していた。
もう状況証拠だけでも十分な証拠が集まっているし、何よりもムーアさんからもたらされた情報が大きい。
押収した証拠の分析を進めるのが、今後の課題ですね。
「ブランデー子爵以外の家族の状況はどうだ?」
「はっ、ブランデー子爵夫人は素直に聴取に応じております。違法な税金で宝石を買ったのも認めていて、虚栄心からだと言っております。嫡男と三男は、ブランデー子爵程ではありませんが、尊大な態度で聴取を受けております」
「夫人はともかくとして、息子も父親の影響を受けているな。まあ、三人は大した罪にはならないだろうし、これも状況証拠から罪に問えるな」
ブランデー子爵夫人は体験入園の場で王妃様からガツンと言われているから、だいぶ改心しているのかもしれない。
王都にいた嫡男とルーシーお姉様に婚約を迫った三男は、これまた聴取が難しいのかもしれない。
中々うまくいかないものです。
「今回の件は、事件性はともかくとして尊大な態度を取る貴族への聴取や家宅捜索の良い例となる。引き続き対応するように」
「「「はっ、畏まりました」」」
陛下の言葉に、兵だけでなく軍務卿も陛下に頭を下げていました。
面倒くさい貴族への対応は今後もありそうだし、良いモデルケースになりそうです。
このタイミングで、会議室に入ってきた兵が。
「ほ、報告します。ブランデー子爵への聴取がある程度進みました。ルカリオ殿下とエドガー殿下が、ブランデー子爵と格子越しに話しております」
兵の報告を聞いた全員が、はって顔をしていたけど、ジンさんだけは冷静に対応していました。
「ははは、なるほど。どんなに面倒くさい相手でも、子どもがいれば愚痴や相槌をするもんだ。というか、子どもの相手をせざるを得ないだろうな」
「ふむ、そういう事か。そして、子どもの相手をしているうちに、独り言の様に色々な事を呟く訳か。否定するだけでなく、少し肯定しながら話すのも良さそうだな」
ジンさんの言葉に、陛下も反応していました。
そして、子持ちの出席者もうんうんと頷いています。
北風と太陽作戦なら、面倒くさい相手にも通用しそうです。
「では、うまく相手の心理を読む様に聴取を行うように」
こうして、会議は何とか終わりました。
今回は、ルカちゃんとエドちゃんのお手柄ですね。
詳しくは、おやつタイムの時に聞いてみましょう。
「あのね、うんうんたいへんだねっていったら、あっちもたいへんなんだよっていっていたんだよ」
「そうしたら、きゅうにいろんなことをはなしだしたんだよ。おれはこうやったっていっていたよ。しつじがどうたらこうたらとか」
ルカちゃんとエドちゃんを執務室に招待して、どんな話をしていたのか聞きました。
どうもルカちゃんとエドちゃんは適当に相槌を打っていたらしく、そうしたらブランデー子爵がいろんな事を話し出したそうだ。
「一緒に捕まえた老執事が、自己の利益の為に歴代の当主を操っていた可能性があるな。執事への聴取を強化しよう」
重要な証言が取れたので、宰相もお菓子を食べながら色んな事を検討していました。
問題となっている老執事が、事件の根本原因の可能性がある。
そこは取り調べ担当に任せるしかないですね。
「ルカちゃん、エドちゃん、お菓子美味しい?」
「「おいしー!」」
ルカちゃんとエドちゃんは、ご褒美のお菓子を堪能していてとってもご機嫌です。
ともかく、これで事件の背景は色々と調べられそうです。
感想 306
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
婚約者が心酔している盲目の聖女は私ですが
オトナシマソラ血を見ると倒れてしまうため、目隠しをして治療をしていたら「盲目の聖女」と呼ばれるようになってしまった聖女セレナ。
幼馴染の婚約者アレンは、セレナ=盲目の聖女だと気づかず、彼女を冷遇し婚約破棄を言い出す。
婚約を解消したセレナは、過保護な神官見習いのルカに溺愛され、新たな道を歩むことに。一方、夜会でついに真実を知った元婚約者はすべてを失い絶望するが、もう手遅れで……。血が苦手な訳あり聖女の逆転ラブストーリー
※本作品はになろうにも掲載しています小説家
捨てられた赤ちゃんを拾ったら、創世神様でした。世界を救うより、お父さんを幸せにしたいそうです
由香山で捨てられていた赤ちゃんを拾い、家族として育てることを決めた青年。
その日から、枯れた大地は実り、病は癒え、伝説のもふもふ神獣たちが次々と家へ集まってくる。
実はその赤ちゃんの正体は、この世界を創った創世神だった。
「いっぱい育ててくれてありがとう。今度は私がお父さんを幸せにする番だよ。」
これは、神様が初めて手に入れた”家族”との、優しくて温かな奇跡の物語。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです
天宮有 子供の頃、男爵令嬢の私アミリア・ファグトは助けた小犬が聖獣と判明して、飼うことが決まる。
数年後――成長した聖獣は家を守ってくれて、私に一番懐いていた。
そんな私を妬んだ姉ラミダは「聖獣は私が拾って一番懐いている」と吹聴していたようで、姉は侯爵令息ケドスの婚約者になる。
どうやらラミダは聖獣が一番懐いていた私が邪魔なようで、追い出そうと目論んでいたようだ。
家族とゲドスはラミダの嘘を信じて、私を蔑み追い出そうとしていた。
水魔法しか使えない私と婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた前世の知識をこれから使います
黒木 楓 伯爵令嬢のリリカは、婚約者である侯爵令息ラルフに「水魔法しか使えないお前との婚約を破棄する」と言われてしまう。
異世界に転生したリリカは前世の知識があり、それにより普通とは違う水魔法が使える。
そのことは婚約前に話していたけど、ラルフは隠すよう命令していた。
「立場が下のお前が、俺よりも優秀であるわけがない。普通の水魔法だけ使っていろ」
そう言われ続けてきたけど、これから命令を聞く必要もない。
「婚約破棄するのなら、貴方が隠すよう命じていた力をこれから使います」
飲んだ人を強くしたり回復する聖水を作ることができるけど、命令により家族以外は誰も知らない。
これは前世の知識がある私だけが出せる特殊な水で、婚約破棄された後は何も気にせず使えそうだ。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【流血】とある冒険者ギルドの会議がカオスだった件【沙汰】
一樹とある冒険者ギルド。
その建物内にある一室、【会議室】にてとある話し合いが行われた。
それは、とある人物を役立たずだからと追放したい者達と、当該人物達との話し合いの場だった。