転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

文字の大きさ
910 / 1,191
第三十二章 新入生

千百六話 順調に一年代表が決定です

しおりを挟む
 そして一年生の代表四人決定戦は、あっという間に終わってしまった。
 もちろん、うちのクラスの四人がそのまま一年生代表になった。
 あれだけクラス代表を決めるのに難儀していたのに、学年代表は本当にアッサリと終わってしまった。
 個人的には補習クラスで中々の腕前の男子学生がいたから、来年以降が結構楽しみです。
 他の学年も代表が出揃い、いよいよ剣術大会も来週に迫ってきました。

 カンカンカン!

「えい、やあ!」
「どんどん打ち込んできてね!」

 今日は安息日なので、クラスのみんなが僕の屋敷に集まってきて剣の訓練をしています。
 今はレシステンシアさんとリズが手合わせをしているけど、スラちゃんとプリンも僕と一緒に他の人の手合わせをしていました。
 大会本番が近いので、みんなレベルアップに余念がありません。
 ルーシーお姉様も一緒にやってきてみんなと手合わせしているけど、こう見るとやっぱりルーシーお姉様がレシステンシアさんたちよりも一枚上だった。
 それでも、ルーシーお姉様は慢心などしていません。

「正直、組み合わせ次第で全然わからないんだよね。特に強い人と連戦になると、決勝まで体力が持たないのよ」

 ルーシーお姉様がタオルを手にして汗を拭いているけど、これが僕やリズみたいに体力に自信があったら話が変わるそうです。
 ちなみに、ルーカスお兄様も体力お化けだったそうです。
 そのルーカスお兄様は、来年春に行う結婚式の準備を始めて大忙しだそうです。
 王国の王太子殿下の結婚式だから、僕も入って準備のお手伝いをしています。
 そんな中、実は本戦出場者十六人にあることを依頼することになりました。

「その、私なんかがルーカス殿下の結婚式の警備をしても良いのでしょうか……」

 レシステンシアさんが休憩をしながらちょっと信じられないって表情をしているけど、ルーカスお兄様たちの側にいるだけでもとっても効果があると思います。
 僕たちは基本親族側になるし、警備に関しては軍とかにお任せするしかないんだよね。
 各国から来賓も来るし、警備の手は幾らあっても足りません。
 レシステンシアさんたちとカレン様も顔見知りだから、きっと大丈夫だと思いますよ。

「あーあ、リズも警備が良かったなあ……」
「エレノアもなの。挨拶面倒くさいの……」

 リズとエレノアがブーブー文句を言っていたけど、二人は動けないルーカスお兄様の代わりに来賓に挨拶をしないといけないのが面倒くさいと感じていたみたいです。
 ルーシーお姉様も挨拶まわりをしないといけないけど、ジェットさんと会えるのが楽しみみたいです。

「結婚式、盛り上げるよ!」
「ブリも!」

 そして、もう結婚式のフラワーボーイとフラワーガールならお任せのミカエルとブリットもルーカスお兄様の結婚式を楽しみにしていた。
 もちろんルカちゃんエドちゃんたちもお手伝いするみたいだし、お兄ちゃんが結婚するのが待ち遠しいみたいですね。

「じゃあ、そろそろ再開しましょう。ふふふ、誰でも相手になるわよ」
「「「はーい!」」」

 ということで、ルーシーお姉様はミカエルたちちびっ子の相手をしてくれました。
 その間に、僕たちももう一度手合わせをします。
 みんな真剣にやっているし、きっと良い結果が出ると思いますよ。
しおりを挟む
感想 287

あなたにおすすめの小説

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~

大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」  唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。  そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。 「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」 「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」  一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。  これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。 ※小説家になろう様でも連載しております。 2021/02/12日、完結しました。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

神に逆らった人間が生きていける訳ないだろう?大地も空気も神の意のままだぞ?<聖女は神の愛し子>

ラララキヲ
ファンタジー
 フライアルド聖国は『聖女に護られた国』だ。『神が自分の愛し子の為に作った』のがこの国がある大地(島)である為に、聖女は王族よりも大切に扱われてきた。  それに不満を持ったのが当然『王侯貴族』だった。  彼らは遂に神に盾突き「人の尊厳を守る為に!」と神の信者たちを追い出そうとした。去らねば罪人として捕まえると言って。  そしてフライアルド聖国の歴史は動く。  『神の作り出した世界』で馬鹿な人間は現実を知る……  神「プンスコ(`3´)」 !!注!! この話に出てくる“神”は実態の無い超常的な存在です。万能神、創造神の部類です。刃物で刺したら死ぬ様な“自称神”ではありません。人間が神を名乗ってる様な謎の宗教の話ではありませんし、そんな口先だけの神(笑)を容認するものでもありませんので誤解無きよう宜しくお願いします。!!注!! ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇ご都合展開。矛盾もあるかも。 ◇ちょっと【恋愛】もあるよ! ◇なろうにも上げてます。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~

伽羅
ファンタジー
 物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。

妹が聖女の再来と呼ばれているようです

田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。 「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」  どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。 それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。 戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。 更新は不定期です。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。