刻の匣庭
生き物の中に蠢く気持ちの悪い組織群が気に入らない。
だから、彼女は生き物を殺す。
いずれ、必ず人も殺すと決意して、無聊の慰めを求めて冬の山をさまよう。
そこで彼女は、一体の死体と出会い、自分の中の本当の欲望を知る。
はーーーーーー…………めっっっっっっっちゃ尊かったです…………ッ!
はーもう尊さみがヤバいです。
こう、出会いが決定的に自己を変えてしまって『死』っていうのほんとそういうの好きです。もうそういうの100回でも200回でも読みたいです。
あれですよね、レミゼで自己の価値観を決定的に改めさせられてしまったジャヴェール警部が「もう死だわ」って言ってたあれを彷彿とさせますよね(すぐ推し作品を投影させるオタク)
もう尊さみが深すぎて心の中で何回も主人公の子に(わかる、わからないけどわかるよその気持ち……!そうだよね!)と声援を送ってしまいました。
拝読させていただきました。
書かれた方の情熱がこもっている作品で、読んでいて創作を楽しんでいる様子が伝わりました。
描写も緻密で、伝奇モノの実現には不可欠な、世界観や情景を想像するのが容易という点をクリアしている。表現力に努力をされていることでしょう。
また、あるものを礼賛するラストには歪だった主人公に対して救いがありました。外に向かう終わり方に美しさを覚えるとともに、またこの世界を見てみたいです。
ただ情熱を感じる作品だからこそ忌憚なく感想を書きたいのですが、やはり影響を受けた方がはっきりわかってしまうのが残念でした。
本来、創作とは何もないところから生み出すことであり、1→10の作業ではなく、0→1の作業です。
読んだのが本作のみである私が言うのも憚られますが、影響元の方を投影するのでなく、東崎さん自身の文体、メッセージ、キャラクターを生み出して欲しいと思いました。
また、伝奇にしようと肩の力が入りすぎているのも事実です。作品世界を固めすぎて意外性を感じない。面白い伝奇とは、固めてきた世界を作者自身がぶち壊すからこそ読者は離れられないのです。一つ、目の覚めるような何かが欲しいと思いました。
最後にアドバイスで結びとしますが、より多くの作品に触れていって欲しい。
それは、ジャンルにとらわれない吸収の仕方です。ラブコメ、スポ根、SF、コメディなどを、それもアニメや漫画、小説にとどまらず、映画、ドラマ、舞台など、多くのものを雑多に吸収し、内面世界を広げるのが良いでしょう。
吸収したものから再び世界を構築することで書きたい世界に深みを増せるはずです。
今後ますますのご発展をお祈りしております。
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