ゲイビネコ専門の牧くん♡

枝浬菰

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はじまり~ はじまり~

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都内某所
「みな、聞いてくれ」
席に座っているのは背広を着ている面々だった。

「あのシリーズが再び蘇ることになると社長からのおったしだ」
「計画は順調」
「目標は」

暗い室内にスポットライトが照らされ1枚の写真を皆で指さした。




「はーいカットカット」
「いい感じですよ」

「では、細川さん牧くんのスケジュール公開しちゃってくださいね」
「はい、牧さんのこと可愛がってください」

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朝日がカーテンの隙間から差しこんだ。

その光は毎日顔にめがけてふり注いでくる。
「んぁああーー」と大きなあくびと伸びをして起き上がる。

洗面台にたち、髪を整え、鏡にはぼけーとした顔がうつる。
「おはよ」
と一声かけキッチンに向かう。

ここは1DKのアパートだ。
そこまで広くなく、狭くもないちょうどいい部屋だ。

お湯を沸かし、コポコポと珈琲を注ぐ。
「うん、いい香り」

チン となりトースターを覗くとカリカリになった食パンにバターとジャムを塗り口に頬張る。

「うんまぁ~やっぱ苺とバター最高だ♡」

朝のひと時を過ごし俺は会社へと向かう。

ん? 俺の名前
あ、失敬

「皆様、初めまして俺の名前は牧 遥まき はるか、好きな果物は苺、嫌いな食べ物は緑黄色野菜、仕事は言いづらいけどゲイビネコ専で働いてます、なんでなった? そりゃー物語が進んでからのお楽しみにしておいてほしい。そんな感じでよろしくな!」

会社につくと、マネージャーの細川ほそかわさんが来た。
「おはようございます」
「おはよう、牧さん、寝ぐせ直すの忘れた?」
「あ……鏡みて忘れてました」
「そういうところ本当に和みますね」
「えへへ」
狙ってやってるわけではない、俺も結構忘れやすいところがあり、直さないといけないとは思って……る。

今日の撮影スタジオに入り監督やらプロデューサーの一覧がスタジオにスケジュールがあるので見ているとどうやら自分の出演は16時からになっていた。

ん?

マネージャーの連絡ミス?
今だって11時だよ。

??

考えていると曽根監督そねかんとくが来た。
「おはよん、牧くん今日の髪型いいわね」
「おはようございます、あーこれ寝ぐせで、えへへ」
「あら、そうなの、それよりもちょっと早いけど16時からの打ち合わせに参加してくれるかしら?」
「あ、はい暇なので参加できます」

「ありがとん」
なぜか曾根監督はスタジオに入った。
カメラとかセットされていて、機器調整なのかカメラにスタンバっている人も何人かいた。

資料を配られ目を通す。
「えっと、今日は3Pで責めまくりパーティーね、牧くんはお手の物だと思うけど、タチの子2人があまりゲイビ経験なくて、足引っ張ちゃうかもしれないけど、よろしくね」
「あ、はい大丈夫です、よろし!? は? えっ待ってなに?? んん!?」

曾根監督と話している途中に俺は背後から襲われた。
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