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雪がやみませんね。
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しおりを挟む「で?」
時雨の第一声はそれだった。
「な、なんのことだ…………?」
意味がないと分かっていても、しらをきってしまうのが人の性。
「言い訳は結構です。
それで、会ったんですか?」
「…………はい」
「はぁ~~~~~」
盛大なため息をつく時雨の眉毛はハの字になっていた。
「どうせ、蛇島さんの話しも嘘でしょう」
「バレてたか……」
「ええ、ですが貴方の動揺っぷりをみていなければ、騙されていたと思いますよ」
「?、そうなのか」
「はい。彼は顔色も全く変わらず、目が泳いだりもしなかったし、話し出す間も自然でした。何より、声色がおかしくならず普通だったのが大きな要因です」
あの一瞬でそんなところを見ていたのか……
「それより、何故あんなに動揺していたんですか?
明らかに貴方らしくありませんでした」
「いや、それは………」
自分でも分かっていない事を質問されて戸惑ってしまう。
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