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19. 庶子 エドワード
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俺は言葉を理解するのが早かった。3歳で大人の言ってる事はほぼ理解できた。そしてそれを理解してるとバレるのは碌なことにならない事も悟っていた。
大人しく部屋の隅でおもちゃで遊びながら、絵本を読みながら、大人たち、母親とフィールズ侯爵の会話を知らん顔で聞いてた。
俺の母親は俺を王太子にしたい、と侯爵に駄々をこねてた。それはもうしつこく。
自分の容姿を使ってベッドに誘い断られ。断った事をネタにまた駄々をこねる。
俺は王太子なんてやめてくれ、俺の半分は平民で。俺は「庶子」なんだよ。心無い乳母やメイドや色んな人が理解できてない子供に対して意地の悪い顔で教えてくれるんだ。あの喜悦の滲んだ浅ましい表情、俺はあの顔ほど気持ちの悪いものを見た事はない。
5歳になった頃、陛下に抱かれスタスタと側妃様の元に連れられて行った。
その日から俺たちは側妃宮で育てられる。表向きは
『王子教育を一斉にみんなでする』から、と。
正妃様と俺の母親は育児から解放されて、まぁ、その……うん。
それ以降、それぞれの母親とは週に一回、夕食を共にするだけになった。
そして六歳の誕生日に何が欲しいか聞かれた。
「10歳位で臣籍降下したいんです。平民としてほりだされてもいいです。母親のバカな計画を根っこからへし折りたいから」
これは聞き入れられ、王領の一部を伯爵領として成人の時にもらえる、と書類ベースで約束してもらえた。
大人しく部屋の隅でおもちゃで遊びながら、絵本を読みながら、大人たち、母親とフィールズ侯爵の会話を知らん顔で聞いてた。
俺の母親は俺を王太子にしたい、と侯爵に駄々をこねてた。それはもうしつこく。
自分の容姿を使ってベッドに誘い断られ。断った事をネタにまた駄々をこねる。
俺は王太子なんてやめてくれ、俺の半分は平民で。俺は「庶子」なんだよ。心無い乳母やメイドや色んな人が理解できてない子供に対して意地の悪い顔で教えてくれるんだ。あの喜悦の滲んだ浅ましい表情、俺はあの顔ほど気持ちの悪いものを見た事はない。
5歳になった頃、陛下に抱かれスタスタと側妃様の元に連れられて行った。
その日から俺たちは側妃宮で育てられる。表向きは
『王子教育を一斉にみんなでする』から、と。
正妃様と俺の母親は育児から解放されて、まぁ、その……うん。
それ以降、それぞれの母親とは週に一回、夕食を共にするだけになった。
そして六歳の誕生日に何が欲しいか聞かれた。
「10歳位で臣籍降下したいんです。平民としてほりだされてもいいです。母親のバカな計画を根っこからへし折りたいから」
これは聞き入れられ、王領の一部を伯爵領として成人の時にもらえる、と書類ベースで約束してもらえた。
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