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ダンジョン攻略の章

07

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 翌日来た職員は大喜びだった。かなりの大物であり、この素材をギルドにおろしてもら
えるとなると、と張り切っていた。

「しかし、アキラさんが持ってくる素材の血抜きはいつも完璧ですね」

お世辞ではなく職員が感心している。

「うちは魔剣があるから」

アキラは本当の事を言うが職員たちはあまり信じてなかった。血まみれ羊以外にも硬質な皮を持ち人気のトカゲや蛇を数匹狩っていたのでそれを出した。

「あ、明日は海産物もって来るんで宗介さんにお手伝いお願いします」

「なんで?」

アキラが不思議そうな声をだした。

「宗介さん、海産物の鑑定できるんですよ。どれが食用でどれがだめか、そんでどれが美味しいかって見ただけでわかるらしくて。捌き方も教えてもらえますし」

と言う。台所で昼ご飯を仕込んでいる宗介にアキラは尋ねた。

「宗介、鑑定できるの?」

「食品だけな。肉も魚も野草も食用かどうかはわかる」

「何が旨いとかも鑑定でわかるの?」

「それは鑑定じゃなくて魚食べてきたものの強みでわかるだけだ。職員たちは今一つわかってないみたいだけどな」

さくさくとキャベツを千切りにし、キュウリ、ハム、人参も千切りにする。たっぷりとボウルに野菜を入れ、自家製のマヨネーズで味をつける。そこに香りづけ程度の醤油を入れて混ぜる。
 それに合わせて細長く柔らかいパンの真ん中を割ってさっとマスタードを塗り野菜とソーセージ、野菜とハム、野菜と細長く焼いてケチャップとソースで味をつけたハンバーグ、と挟んでいき昼ご飯をつくる、昼ご飯はギルド職員3人の分も作るのでいつも以上に大量だ。ニーアとマルクも手伝っている。ブラッドは黙々と細長いパンを料理用ストーブであぶっている。オーブンの中では今回使ったパンと同じパンが焼かれている。鉄板の上下を入れ替えて焼いている。


 昼ごはんの時間になったがランディとエドガーはまだ起きてこない。ルトガーは少々眠そうだが朝から起きて、一度風呂の湯に浸かったようだった。

「湯につかると、筋肉痛もずいぶんましになった」

そういいながらソーセージ、ハム、ハンバーグの3種類ともを1本ずつとって台所から続いてるオープンデッキに座った。

「あれ?畑つくったの?」

ルトガーが外を見て言う。宗介が

「ソバ植えてる。そばは痩せた土地でも育つからな」

と言った。

「俺らだと主食の芋からかな」

オールが台所のテーブルで食べながら言う。今日はなぜかミルクと一緒に食べている。

「そばがうまくいくようなら芋も植えるか。グリーナー嬢ちゃんが『手伝おうか』ってうるさかったな」

「ああ、グリーナー植物を魔法で育てるの得意なんだって」

アキラが宗介にもわかりやすいように説明する。

「ふーん。嬢ちゃんの好意は嬉しいけど、今はいらんかな。そだつかどうかっていう実験だしな」

宗介とブラッドは頷きあった。ブラッドはなぜかお気に入りのイカ飯を宗介に出してもらってご満悦で食べていた。オールとデヴィッドはこっそり

『最近ブラッド、食いしん坊になったな』

と言っている。オールは宗介とブラッドが仲がどんどん良くなってるなぁと感じていた。
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