銀翼のシャリオ ―転生盗賊団長、ホワイト改革で破滅エンドを回避する―

【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞】

ファンタジー世界に就業規則とコンプラを!

ブラック企業で心身をすり減らし、過労死した社畜リーマンこと主人公の「俺」。
目を覚ますとそこは、生前やり込んでいた乙女ゲーム『銀翼のシャリオ』の世界だった。

このゲームは中世ファンタジー風王国を舞台にした、騎士団の物語。ヒロインは新人騎士アリサ。
彼女はイケメンたちと恋や友情を育み、理想の騎士の姿を追いかける多感な少女。
ときに青春の涙を流し、ときにライバルと競い合い、最後は運命の相手と王国の敵・悪の魔王に立ち向かう──それが彼女に定められたシナリオ。

だが、転生した「俺」は、そんなヒロインの“敵”。
物語中盤の固定イベントで立ちはだかる悪名高き討伐対象、『盗賊団の首領』だった。

待ち受けるのは、バッドエンド一直線。
そこで「俺」が選んだのは、“まさかの道”。

……略奪して討伐フラグが立つのなら、略奪しなければ?

それは逆転の発想。
しかし、相手は極悪集団。彼らを更生できるのか?
契約、労働環境、社会保障。
現代の知識と社畜根性を駆使して、盗賊団にガバナンスの風を吹き込む。名付けて“ホワイト改革”。

だが、それだけでは足りない。
略奪をしなければ生きていけない現実が立ちふさがる。目指すは“略奪に頼らない持続可能な盗賊団”。

──はたして、破滅の運命を覆せるのか?

そして同じ頃、アリサは小さな一歩を踏み出していた。
夢にまで見た王都騎士団に入団。憧れの先輩お姉様騎士、配属先はイケメンだらけ……。
正義と希望を胸に、キラッキラな騎士団ライフが今、始まる。

……?


しかし、その先に待っていたのは……。

当初は極悪集団の更生を目指していた「俺」だが──
王国には、それだけでは済まされないほどの深い問題が横たわっていた。

そこには、かつて社畜時代に嫌というほど見た“理不尽”が、形を変えて息づいていたのだ。

世界の姿が明らかになったとき、“真のホワイト改革”が走り出す。

その時、アリサも気づきはじめる。
“正義”とは誰のためのものなのか。自分が背負った運命とは何か。

果たして、この世界は、ゲームシナリオどおりなのか?

そして、物語は“精霊”という存在を巡り、誰も知らない“ゲームのその先”へ踏み込んでいく。

これは、主人公とアリサ──
2つの視点、2つの陣営が交差し、異世界の“本当の姿”と向き合う物語。


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※毎日21時に1話更新予定です。

※ネタバレありですが、序章の第2章までの概要を近況ボードにまとめています。内容を知りたい方はどうぞ。
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