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一章 純愛…ルート
ライアン視点
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「ライアン様ですよね?」
知らない奴が声をかけてきた。
「………」
何故俺の名前を知っている?
そもそも名前を呼ぶことを許可していない。
平民か?
あまりの馴れ馴れしさに言葉を交わすことさえ控えたい。
「やっぱり不満が溜まってるみたいてすね。僕がお相手いたしましょうか?」
こいつは何を言っている?
何故俺がお前の相手をしなければならないんだ?
こんな奴に付き合って居られず無言で立ち去った。
「…え?ライアン様?…ぁあ、はい」
何を勘違いしたのか、こいつはずっと付いてくる。
不快だ。
「おぉ、ライアンどうした?不機嫌な顔して」
エドバルドとフレデリックが歩いてくる。
二人にも俺が今機嫌が悪いことが伝わるんだな。
「後ろの彼は?」
フレデリックは俺の後ろに引っ付いている人物に気が付いた。
「知らん、勝手に付いてきて迷惑している」
「えっ?ライアン様?」
急にあわてふためくコイツが不機嫌の元凶だと二人はすぐに察知した。
「あ~もしかして、ライアンを誘ってたの?」
「えっいやっそのっちち、違います」
エドバルドの言葉にコイツは顔色を悪くし、後退りし始めた。
「ライアンは知らないかもしれないけど、彼結構有名だよ?」
フレデリックの援護射撃をどう受け取ったのか期待に満ちた目をし始めた。
「彼、不仲なペアに近付き高位貴族に取り入ろうとする子爵令息って」
「………」
不仲なペアに近付く?
そんな奴が俺の所に?
俺とフィンコックが不仲だと言いたいのか?
不愉快な奴だと睨み付ければ震えだし俯いた。
こんな奴に目をつけられるなんて。
俺はフィンコックを大事にしている。
…他人からはそうは見えないのか?
複雑な思いで食堂に向かえば、立ち去ろとするフィンコックを見付けた。
ペアになる前は多くの生徒が集まる中で、フィンコックを見付けることは出来なかっただろう。
だが今は、食堂に入った瞬間見付けることが出来る。
フィンコックの髪色は特別で探しやすいが、例え違う色だったとしても今の俺なら見つけ出せる自信がある。
近付けばフィンコックの持っているトレイは手を付けていないと思える程、減っていなかった。
そんなんだと倒れるだろ?
心配で声をかけ、トレイにある果物を摘まみフィンコックの口元に差し出した。
食わないだろうと予想していたが、フィンコックは素直に食べた。
小さな口で食べる姿は愛らしくありつつ、口を開けた時に見せる舌は興奮させた。
人の食事は性的魅力がある。
特にフィンコックは無意識に俺を誘惑してくる。
その証拠に俺の指に唇が当たった瞬間、視線を合わせ確認していた。
俺を試しているかのように。
フィンコックはいつもそう言うことをしているのか?
もしかして俺がフィンコックに本気になれば、ペアを解消はなく継続もあり得るのか?
フィンコックの何気ない仕草に翻弄され考えが読めず心を掻き乱される。
こんな状況が続けば、愛情が憎しみに変わってしまいそうだ。
まさか、ペア解消された奴らは弄ばれたと思い悪態を付いていたのか?
行動には移さないが、奴らの気持ちが理解できてしまった。
本気にさせるだけさせて、自分は王子一筋とはとんだ小悪魔だ。
果物全てを食べ終わると上目遣いで俺を見てくる。
その姿を可愛いと思ってしまう俺は重症だ。
頭を軽く撫でたが、本当に全てフィンコックの計算なのか確かめたくなった。
昨日の今日だが部屋に行く事に許可ではなく決定事項のように聞けば、肯定の返事が来た。
知らない奴が声をかけてきた。
「………」
何故俺の名前を知っている?
そもそも名前を呼ぶことを許可していない。
平民か?
あまりの馴れ馴れしさに言葉を交わすことさえ控えたい。
「やっぱり不満が溜まってるみたいてすね。僕がお相手いたしましょうか?」
こいつは何を言っている?
何故俺がお前の相手をしなければならないんだ?
こんな奴に付き合って居られず無言で立ち去った。
「…え?ライアン様?…ぁあ、はい」
何を勘違いしたのか、こいつはずっと付いてくる。
不快だ。
「おぉ、ライアンどうした?不機嫌な顔して」
エドバルドとフレデリックが歩いてくる。
二人にも俺が今機嫌が悪いことが伝わるんだな。
「後ろの彼は?」
フレデリックは俺の後ろに引っ付いている人物に気が付いた。
「知らん、勝手に付いてきて迷惑している」
「えっ?ライアン様?」
急にあわてふためくコイツが不機嫌の元凶だと二人はすぐに察知した。
「あ~もしかして、ライアンを誘ってたの?」
「えっいやっそのっちち、違います」
エドバルドの言葉にコイツは顔色を悪くし、後退りし始めた。
「ライアンは知らないかもしれないけど、彼結構有名だよ?」
フレデリックの援護射撃をどう受け取ったのか期待に満ちた目をし始めた。
「彼、不仲なペアに近付き高位貴族に取り入ろうとする子爵令息って」
「………」
不仲なペアに近付く?
そんな奴が俺の所に?
俺とフィンコックが不仲だと言いたいのか?
不愉快な奴だと睨み付ければ震えだし俯いた。
こんな奴に目をつけられるなんて。
俺はフィンコックを大事にしている。
…他人からはそうは見えないのか?
複雑な思いで食堂に向かえば、立ち去ろとするフィンコックを見付けた。
ペアになる前は多くの生徒が集まる中で、フィンコックを見付けることは出来なかっただろう。
だが今は、食堂に入った瞬間見付けることが出来る。
フィンコックの髪色は特別で探しやすいが、例え違う色だったとしても今の俺なら見つけ出せる自信がある。
近付けばフィンコックの持っているトレイは手を付けていないと思える程、減っていなかった。
そんなんだと倒れるだろ?
心配で声をかけ、トレイにある果物を摘まみフィンコックの口元に差し出した。
食わないだろうと予想していたが、フィンコックは素直に食べた。
小さな口で食べる姿は愛らしくありつつ、口を開けた時に見せる舌は興奮させた。
人の食事は性的魅力がある。
特にフィンコックは無意識に俺を誘惑してくる。
その証拠に俺の指に唇が当たった瞬間、視線を合わせ確認していた。
俺を試しているかのように。
フィンコックはいつもそう言うことをしているのか?
もしかして俺がフィンコックに本気になれば、ペアを解消はなく継続もあり得るのか?
フィンコックの何気ない仕草に翻弄され考えが読めず心を掻き乱される。
こんな状況が続けば、愛情が憎しみに変わってしまいそうだ。
まさか、ペア解消された奴らは弄ばれたと思い悪態を付いていたのか?
行動には移さないが、奴らの気持ちが理解できてしまった。
本気にさせるだけさせて、自分は王子一筋とはとんだ小悪魔だ。
果物全てを食べ終わると上目遣いで俺を見てくる。
その姿を可愛いと思ってしまう俺は重症だ。
頭を軽く撫でたが、本当に全てフィンコックの計算なのか確かめたくなった。
昨日の今日だが部屋に行く事に許可ではなく決定事項のように聞けば、肯定の返事が来た。
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