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二章 ハーレムルート

学園復帰

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今日から学園復帰…勉強の日々が始まる。

当たり前の事なんだけど、かなりの遅れをとっている僕には大問題だった。
アドルフに母乳をあげてら食事を済ませ学園に向かった。
今後も食事は食堂ではなく部屋で取ることになる。
次のアドルフに母乳をあげるタイミングには帰って来ることが出来ないので、粉ミルクのように代用品もあるらしい。
出産したばかりの頃は母乳の出が余り…だったので粉ミルクには大変お世話になりました。
なので朝昼夕方の三回は母乳、僕が授業を受けている間は粉ミルクとなった。

僕が学園に向かう道中一人の騎士が護衛してくれる。
身長は高く、ライ達と同じくらいの頼りがいのある騎士様。
すごく真面目で笑顔もなければ当然無駄なおしゃべりもなく、仕事にとても実直な方。
近寄り難い部分はあるが、信頼できる人だと思ってる。
学園に着き、僕が建物内に入るまで見送りますと声を聞かせてくれた。

「あの…」

「はい」

「アドルフの事よろしくお願いします。」

「お任せください。」

「はい」

「………」

「…行って…来ます。」

「お気を付けて。」

建物に入り振り向くと、まだ居てくれた。
きっと僕の姿が見えなくなるまで、安全を確認してくれているんだと思う。
あの人が居てくれるなら、きっとアドルフも大丈夫だろう。
安心して僕は勉強に集中できる。

…集中しなければならない。

教室に入り、再び僕の学園生活が始まった。
視線と静寂に襲われるもなんとか冷静を保ちながら席に着いた。
心臓の鼓動を煩いと感じながらも、周囲のざわめきを耳が掴んでしまい僕の名前が囁かれる度に手が震えてしまう。
だけど、僕にはもっと怖いものがある。

それは勉強だ。

三ヶ月強…もう四ヶ月になろうとしている。
これから真面目に勉強して間に合うだろうか…。
必死に勉強して間に合わせるしかなく、余裕のない僕は授業一つ一つ集中した。
分からないところだらけだったけど、休憩時間も教科書を読み続けた。
昼休みになると急いでアドルフの元へ向かい、朝と同じ道を辿ると一人の騎士が立っていた。
僕を送ってくれた騎士が僕を見送ってくれたあの場所で待っていてくれた。
急いで駆け寄りアドルフの待つあの棟に向かった。
棟に入り脇目も振らずアドルフの部屋を目指した。

こんこんこん

ノックをして許可を得てから部屋へ足を踏み入れれば、乳母がアドルフを抱き上げていた。
僕を見つけ手を伸ばしてくるアドルフを目にした瞬間、僕がお母様なんだと思わせてくれた。
乳母からアドルフを受け取り笑顔を見せてくれると僕に幸せをくれた。

無償の愛、それは赤ちゃんが求めてくれる愛だと思う。

こんな穏やかな幸せがいつまでも続くことを願った。
お腹を空かせたアドルフの為に、ソファに座り制服のボタンを外していく。

こんこんこん

「婚約者の方々がいらっしゃいました。」

「はい、どうぞ」

僕は躊躇事なく皆を招いた。

「先に行ってたんだな…」

「「………」」

三人が現れ騎士達は僕に背を向け扉を向いていた。
僕の姿を見て皆急に黙り込んでしまった。
もしかしたら、赤ちゃんの食事のために気を効かせてくれたのかも。

皆赤ちゃんに優しいくて嬉しいな。

シャツをはだけさせ胸を露にし赤ちゃんに母乳を与える。
とってもお腹が空いていたのかすごい勢いで飲んでいる姿が可愛くて頬に触れたいのを必死に我慢した。

食事は邪魔されたくないもんね。

満足したのか口を離し手でも押し退けられてしまったのは、ちょっと切なく感じつつもポンポンと背中を叩く。
瞬きの早さがとてもゆっくりになっていく姿が堪らなく可愛い。

眠いのかな?

「ねぇ、ライ?抱っこしてあげて。」

「…あっあぁ」

恐る恐る抱き上げる姿がまた愛おしくライの大きな腕に抱かれているのに、緊張が見て取れる。

「んふふ、ライ大丈夫だよ。」

「……あぁ…シャルに似て小さい。」

「赤ちゃんは皆小さいのっ。」

「…そうか…」

「そうだよ。」

あっ、大きい人って小さい子や動物に対して警戒や恐怖を感じたりするって聞いた。
自分とは違いすぎる小さい生き物をどう接して良いのか分からないって…ライもそうなのかも。

アドルフを抱き締めるライを見つめていると、後ろから抱き締めるように包まれた。
振り替えるとリックで、僕の開いたままのシャツのボタンを掛けてくれていた。

「身体、冷やすのよくないよ。」

「あっありがとう。」

赤ちゃんに夢中で掛けるの忘れてた。

皆に裸を見られたことがあるとしても、やっぱり身嗜みは大事だよね。
恥じらいを忘れたら終わりって聞いたことあるし。

恥じらい…忘れないようにしなきゃっ。

お腹が一杯になったアドルフは眠たそうだったので、ベッドに寝かせ部屋を移り僕の部屋で食事をすることになった。
僕はもちろんだけど皆も食事を取らずにアドルフに会いに来てくれたみたい。
食事の準備をして四人で食べ始めた。
話題はアドルフの事や妊娠中の事だったり…僕の我が儘から起きてしまった事を根掘り葉掘り…と…。

二人の呆れ顔が胸に刺さる。

僕は物事の配慮が足りないみたいで二人から無言で責められ続けた。
食事を終えてまったりしているとライとエドの真剣な表情で僕を見つめてきた。

「なっなに?」

「シャル…」

「はぃ…」

僕を見つめるライの表情に緊張が走った。
何を言われるの?
やっぱり怒られる?

「お願いがあるんだ。」

「…はい」

ライからのお願いは始めてかもしれない…。

「俺にも飲ませて欲しい。」

飲ませる?

「………ん?何を?」

「母乳。」

…ぼにゅう…ぼにゅう…母乳?

「ひぇっ…ぇ?ぼ…母乳?」

「あぁ」

母乳って母乳だよね?
赤ちゃんにあげてる僕の…母乳?

「俺にも飲ませて欲しい。」

エドからも真剣な表情で告げられた。

「エド…も?」

困惑しながら視線がリックに辿り着くと「んっ」とリックにも頷かれた。

「…リック…も?」

「シャルマンが嫌じゃなければ。」

僕次第?
母乳ってそんなに飲みたいものなのかな?
よく分かんない…。
赤ちゃんに与えたばかりだし…そこまで断ること無いの…かな?

「ん~ん…ぃぃよ。」

「「本当かっ」」

ライとエドの声が重なった。
そんなに嬉しいのかな?

「ぅ…うん」

二人は僕の両脇に移動してきた。

右にはライ、左にはエドが座った。
切羽詰まったような二人の表情に彼らの方が獣人なのではと疑ってしまう。
咄嗟に二人を落ち着かせようと手を伸ばすとライとエドに腕を掴まれ、身動きが取れなくなり混乱していると、ライの空いている手が僕のシャツのボタンを外していく。
胸が露になり二人の至近距離に晒されていた。

「胸…少し膨らんだな。」

「あぁ大きくなったな。」

ライとエドが僕の胸を観察して考察していく。
ツンツンと先をつつかれ反応を見られるのは実験されているようで恥ずかしい。

「二人とも…もぅ……あんっ」

抗議の声を上げればそれが合図のように二人同時に胸をしゃぶられ、アドルフとは違い吸い付く強さが強すぎで持っていかれそうになる。

「もぅ…だめ…二人とも…」

だめって言っても二人はアドルフよりも夢中に僕のを飲んでいくので、リックに助けてと言おうとした瞬間唇が塞がれた。
もう抵抗も抗議も出来なくて、皆からの刺激を受け入れるだけだった。
身体を弄ばれるってこう言うことなのかな?

ねぇ、皆…僕まだフェロモン制御できないの忘れてない?
このままだと…。
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