めでたく婚約破棄で教会を追放されたので、神聖魔法に続いて魔法学校で錬金魔法も極めます。……やっぱりバカ王子は要らない? 返品はお断りします!

向原 行人

文字の大きさ
39 / 58
第1章 神聖魔法を極めた聖女。魔法学校へ入学する

第30話 愛の成せる技?

しおりを挟む
 初めての休日を経て、再び学校が始まった。
 ちなみに、アルフレッドの家でご飯を食べた事を除けば、何をして良いかも分からず、シロをモフモフして週末が終わってしまったので、次こそは休日を満喫したいところだ。
 ……と、そんな事を考えていると、

「では、これで朝のホームルームを終わるけど、二つ連絡事項があります。先ずは一つめだけど、前に話した魔法大会の学内予選が今日から始まります」

 ヴィクトール先生から大会の話が出てきた。

「はっはっは。ようやく我が力を二年生や三年生に見せつけてやる事が出来るのだな」
「そう……ですね。えー、このクラスからは三人がエントリーしているのですが、学内予選の準決勝までは、非公開で行われます。それぞれの順番が来たら呼ばれますので、魔法訓練室へ移動してください」

 先生の話によると、エントリーしたのは私とアルフレッドとマルクの三人で、非公開にする為なのと、エントリーしている人が多いのとで、授業中に予選が行われるらしい。

「それで、いきなりですが、マルク様が呼ばれているので、訓練室へ移動してもらえますか?」
「勿論だ。瞬殺してきてやろう」

 いや、殺しちゃダメでしょ。
 そんな指摘をする間もなく、マルクが颯爽と教室を出て行った。

「あれ? 先生、連絡事項は二つあるんですよね? マルクが出て行っちゃいましたけど、良いんですか?」
「あぁ、二つめの連絡事項はソフィアにしか関係無いからね」
「私……ですか?」

 私だけに関係のある連絡事項って何だろう?
 そんな事を考えながら、先生の言葉を待っていると、

「うん。何でも、学校内に不審者が現れたそうなんだ。どこから入ったのか、かなり朝早くにグラウンドの端に居てね。何をする訳でも無いんだけど、ジッと女の子を見つめてくるらしいんだ」
「え……何それ、気持ち悪いんですけど」

 まさかの不審者情報だった。
 確かに、これは私にしか関係なさそうね。

「話を聞いている限りでは、僕もソフィアと同じ様に気持ち悪いと思う。だけど、その不審者っていうのが、何でも、随分と若くてカッコ良い男らしくてね。女生徒の中には、見られても良いと言っている者もいるそうだ」
「えぇ……いくら見た目が良くても、そんな男性はちょっと……」
「ソフィアはしっかりしているから大丈夫だと思うけど、一応気を付けて。ちなみに生徒の証言によると、その男は自分の事を、愛の天使だなんて言っているらしいよ」
「――っ!? あ、愛の天使……ですか?」
「うん。ふざけているよね。まだ、捕まっていなくて、校内に居るらしいから、見たら先生を呼ぶように」
「は……はい。分かりました」

 って、ちょっと待って!
 この不審者って、どう考えてもシェムハザの事よねっ!?
 元の世界へ還したはずなのに、どうなって居るのよっ!
 一限目の授業が始まってしまったので、一先ずちゃんと受けて、休憩時間になると大急ぎで人気の無い場所――魔法訓練室の裏へ。
 地面に魔法陣を描き、

「サモン! シェムハザ」

 使い魔を呼び出す召喚魔法を使用した。

「ソフィアちゃーんっ! 呼んでくれないから、寂しかったよぉぉぉっ!」
「そんな事どうでも良いわっ! それより貴方! 一体、学校で何をしているのよっ!」
「学校で何をしているのか……って聞かれたら、目の保養かな。天界には俺好みの美少女が居なくてさ」
「そんなの知らないわよっ! あと、どうして私の使い魔なのに、呼ぶ前から学校に居たのよっ!」
「ふふっ……愛の成せる技かな。ソフィアちゃんに天界へ戻されても、俺はまたダンジョンの下層から、地上まで戻って……」
「リターン!」
「ちょ、ソフィアちゃんっ!? ダンジョンを地上まで登るって、結構面倒臭い……」

 使い魔の契約状態で良かった。
 今度から、定期的にリターンで天界へ追い返さなきゃ。
しおりを挟む
感想 166

あなたにおすすめの小説

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います

登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」 「え? いいんですか?」  聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。  聖女となった者が皇太子の妻となる。  そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。  皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。  私の一番嫌いなタイプだった。  ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。  そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。  やった!   これで最悪な責務から解放された!  隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。  そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。 2025/9/29 追記開始しました。毎日更新は難しいですが気長にお待ちください。

【完結】人々に魔女と呼ばれていた私が実は聖女でした。聖女様治療して下さい?誰がんな事すっかバーカ!

隣のカキ
ファンタジー
私は魔法が使える。そのせいで故郷の村では魔女と迫害され、悲しい思いをたくさんした。でも、村を出てからは聖女となり活躍しています。私の唯一の味方であったお母さん。またすぐに会いに行きますからね。あと村人、テメぇらはブッ叩く。 ※三章からバトル多めです。

本物の聖女じゃないと追放されたので、隣国で竜の巫女をします。私は聖女の上位存在、神巫だったようですがそちらは大丈夫ですか?

今川幸乃
ファンタジー
ネクスタ王国の聖女だったシンシアは突然、バルク王子に「お前は本物の聖女じゃない」と言われ追放されてしまう。 バルクはアリエラという聖女の加護を受けた女を聖女にしたが、シンシアの加護である神巫(かんなぎ)は聖女の上位存在であった。 追放されたシンシアはたまたま隣国エルドラン王国で竜の巫女を探していたハリス王子にその力を見抜かれ、巫女候補として招かれる。そこでシンシアは神巫の力は神や竜など人外の存在の意志をほぼ全て理解するという恐るべきものだということを知るのだった。 シンシアがいなくなったバルクはアリエラとやりたい放題するが、すぐに神の怒りに触れてしまう。

妹が真の聖女だったので、偽りの聖女である私は追放されました。でも、聖女の役目はものすごく退屈だったので、最高に嬉しいです【完結】

小平ニコ
ファンタジー
「お姉様、よくも私から夢を奪ってくれたわね。絶対に許さない」  私の妹――シャノーラはそう言うと、計略を巡らし、私から聖女の座を奪った。……でも、私は最高に良い気分だった。だって私、もともと聖女なんかになりたくなかったから。  退職金を貰い、大喜びで国を出た私は、『真の聖女』として国を守る立場になったシャノーラのことを思った。……あの子、聖女になって、一日の休みもなく国を守るのがどれだけ大変なことか、ちゃんと分かってるのかしら?  案の定、シャノーラはよく理解していなかった。  聖女として役目を果たしていくのが、とてつもなく困難な道であることを……

聖女が降臨した日が、運命の分かれ目でした

猫乃真鶴
ファンタジー
女神に供物と祈りを捧げ、豊穣を願う祭事の最中、聖女が降臨した。 聖女とは女神の力が顕現した存在。居るだけで豊穣が約束されるのだとそう言われている。 思ってもみない奇跡に一同が驚愕する中、第一王子のロイドだけはただ一人、皆とは違った視線を聖女に向けていた。 彼の婚約者であるレイアだけがそれに気付いた。 それが良いことなのかどうなのか、レイアには分からない。 けれども、なにかが胸の内に燻っている。 聖女が降臨したその日、それが大きくなったのだった。 ※このお話は、小説家になろう様にも掲載しています

婚約破棄され森に捨てられました。探さないで下さい。

拓海のり
ファンタジー
属性魔法が使えず、役に立たない『自然魔法』だとバカにされていたステラは、婚約者の王太子から婚約破棄された。そして身に覚えのない罪で断罪され、修道院に行く途中で襲われる。他サイトにも投稿しています。

王太子妃(仮)でしたが、聞いたこともない予言のせいで追放されました。ですから、今さら呼び戻されても困ります。

實藤圭
ファンタジー
王太子妃候補として、真摯に王子リオネルを愛し、支えてきたクラリス。 だが、王太子妃となるための儀式、婚礼の儀の当日、リオネルと聖女ミラによって、突如断罪され、婚約を破棄されてしまう。 原因は、教会に古くから伝わる「神託」に書かれた“災いの象徴”とは、まさにクラリスのことを指している予言であるとして告発されたためであった。 地位も名誉も奪われ、クラリスは、一人辺境へと身を寄せ、心静かに暮らしていくのだが…… これは、すべてを失った王太子妃(仮)が、己の誇りと歩みを取り戻し、歪められた“真実”と向き合うため、立ち上がる物語。

追放したんでしょ?楽しく暮らしてるのでほっといて

だましだまし
ファンタジー
私たちの未来の王子妃を影なり日向なりと支える為に存在している。 敬愛する侯爵令嬢ディボラ様の為に切磋琢磨し、鼓舞し合い、己を磨いてきた。 決して追放に備えていた訳では無いのよ?

処理中です...