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第2章 辺境の地で快適に暮らす土の聖女
第49話 バステトさんのリベンジ
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くっ、黒猫のマヘス君が男の子に!
しかも、バステトさんと同じく、頭から猫耳が生えていて、尻尾もある。
これは、獣人族のリリィちゃんに匹敵する可愛いらしさ!
「えっと、おねーちゃん? あんまりギューってすると、おさかながつぶれちゃうよー!」
「あ、ごめんね。マヘス君が可愛くて、つい」
「む? い、いかんぞ。いくらセシリアとはいえ、まだマヘスが婿に行くのは早いのじゃ! 流石にそれは、私でも泣くぞっ!?」
いやいや、いくらなんでも幼いマヘス君を旦那さんに……とは考えてないからね?
ただ、このモフモフ……モフモフは素晴らしいわよねっ!
「あの、おねーちゃん。このおさかなを、おいしくたべられるように、してほしいんだー」
「うーん。それはバステトさんにやってもらおっか」
「えぇー! おさかなだよー? くろこげはヤダよー」
「大丈夫。お姉ちゃんも一緒にやるから、ね?」
何とかマヘス君に納得してもらい、早速バステトさんにお魚を焼いてもらう事に。
ここで、火加減を間違えてしまったというバステトさんの汚名を返上してもらわないとね。
「バステトさん。そんなに大きな魚ではないですし、シンプルに串焼きにしましょう」
「う、うむ。やってみるのじゃ」
このお魚は、鬼人族の食糧庫に入っていたものだからか、既に内臓や血合いに、エラなんかが取り除かれているから、下処理は不要ね。
土魔法で鉄串を作り出すと、それをバステトさんへ。
「これを魚の口から尻尾に向けて、打ち込んでください」
「う、うむ。こう……じゃな?」
「えぇ、完璧です。次は、この塩を全体的に軽く振って……そうそう、良い感じです」
あれ? ここまでは完璧なんだけど。
ありがちな塩をかけ過ぎるとかって事もないし、あとは火加減さえ間違えなければ良いだけよね。
「あとは焼くだけなので、木の枝や枯れ葉なんかを集めて……ヴォーロス、お願い出来る?」
「任せてー。はい、どうぞ」
「ありがとう。あとは、この焚き火の周りに串を刺して、時々向きを変えてあげれば出来上がりっ!」
暫くすると、バステトさんが地面に串を刺した魚が、良い感じに焼けてきたので、串から外してお皿の上に。
「ま、マヘスよ。出来たのじゃ。食べて欲しいのじゃ」
「うん、これはおいしそう! いただきまーす!」
そう言うと、マヘス君が猫の姿になり、パクパクと魚を食べ始める。
……マヘス君は、フォークを使ったりするよりも、そのまま猫の姿で食べる方が楽なのだとか。
とはいえ、骨は取り除いてあげないとね。
それなりに大きなお魚なので、作り出したお箸で骨を綺麗にとってあげ……マヘス君が完食し、再び男の子の姿に。
「おかあさん、ありがとー! おいしかったー!」
マヘス君が満面の笑みを浮かべ……良かった良かった。
「うぅ、セシリアよ。ありがとう。マヘスから、この様な笑顔と感謝の言葉を伝えられるとは……物凄く嬉しいのじゃ」
「良かったですね……けど、見たところ、何もおかしな手順はなかったですけど、どうして黒焦げに?」
「う、うむ。それなのじゃ。私にはヴォーロスがやったように、火を起こす事が出来ぬのじゃ。私の力では調整が難しいのじゃ」
どういう事か分からずに困っていると、バステトさんが実演すると言い、適当な枝を拾って来た。
「これに、昨日の小麦とコーンが付いていると思って欲しいのじゃ」
「うん、それは良いけど……焚き火用の枝とかは集めなくて良いのですか?」
「うむ。まぁ見ておるのじゃ。あと、全員離れておくのじゃ」
バステトさんが枝を手にした腕を伸ばすと、突然真っ白な光が降り注ぐ。
「えぇっ!?」
音もなく光が消えたかと思うと、枝が真っ黒に焦げて……というか、炭になっていた。
「火を生み出す事が出来ないので、太陽光を集めたのじゃ。しかし、どうも火力が強力過ぎるのじゃ」
「……ですね。普通に焚き火を起こす方法を考えましょうか」
異空間収納といい、太陽光……っていうか、ビーム兵器? というか、バステトさんの魔法は凄すぎるわね。
しかも、バステトさんと同じく、頭から猫耳が生えていて、尻尾もある。
これは、獣人族のリリィちゃんに匹敵する可愛いらしさ!
「えっと、おねーちゃん? あんまりギューってすると、おさかながつぶれちゃうよー!」
「あ、ごめんね。マヘス君が可愛くて、つい」
「む? い、いかんぞ。いくらセシリアとはいえ、まだマヘスが婿に行くのは早いのじゃ! 流石にそれは、私でも泣くぞっ!?」
いやいや、いくらなんでも幼いマヘス君を旦那さんに……とは考えてないからね?
ただ、このモフモフ……モフモフは素晴らしいわよねっ!
「あの、おねーちゃん。このおさかなを、おいしくたべられるように、してほしいんだー」
「うーん。それはバステトさんにやってもらおっか」
「えぇー! おさかなだよー? くろこげはヤダよー」
「大丈夫。お姉ちゃんも一緒にやるから、ね?」
何とかマヘス君に納得してもらい、早速バステトさんにお魚を焼いてもらう事に。
ここで、火加減を間違えてしまったというバステトさんの汚名を返上してもらわないとね。
「バステトさん。そんなに大きな魚ではないですし、シンプルに串焼きにしましょう」
「う、うむ。やってみるのじゃ」
このお魚は、鬼人族の食糧庫に入っていたものだからか、既に内臓や血合いに、エラなんかが取り除かれているから、下処理は不要ね。
土魔法で鉄串を作り出すと、それをバステトさんへ。
「これを魚の口から尻尾に向けて、打ち込んでください」
「う、うむ。こう……じゃな?」
「えぇ、完璧です。次は、この塩を全体的に軽く振って……そうそう、良い感じです」
あれ? ここまでは完璧なんだけど。
ありがちな塩をかけ過ぎるとかって事もないし、あとは火加減さえ間違えなければ良いだけよね。
「あとは焼くだけなので、木の枝や枯れ葉なんかを集めて……ヴォーロス、お願い出来る?」
「任せてー。はい、どうぞ」
「ありがとう。あとは、この焚き火の周りに串を刺して、時々向きを変えてあげれば出来上がりっ!」
暫くすると、バステトさんが地面に串を刺した魚が、良い感じに焼けてきたので、串から外してお皿の上に。
「ま、マヘスよ。出来たのじゃ。食べて欲しいのじゃ」
「うん、これはおいしそう! いただきまーす!」
そう言うと、マヘス君が猫の姿になり、パクパクと魚を食べ始める。
……マヘス君は、フォークを使ったりするよりも、そのまま猫の姿で食べる方が楽なのだとか。
とはいえ、骨は取り除いてあげないとね。
それなりに大きなお魚なので、作り出したお箸で骨を綺麗にとってあげ……マヘス君が完食し、再び男の子の姿に。
「おかあさん、ありがとー! おいしかったー!」
マヘス君が満面の笑みを浮かべ……良かった良かった。
「うぅ、セシリアよ。ありがとう。マヘスから、この様な笑顔と感謝の言葉を伝えられるとは……物凄く嬉しいのじゃ」
「良かったですね……けど、見たところ、何もおかしな手順はなかったですけど、どうして黒焦げに?」
「う、うむ。それなのじゃ。私にはヴォーロスがやったように、火を起こす事が出来ぬのじゃ。私の力では調整が難しいのじゃ」
どういう事か分からずに困っていると、バステトさんが実演すると言い、適当な枝を拾って来た。
「これに、昨日の小麦とコーンが付いていると思って欲しいのじゃ」
「うん、それは良いけど……焚き火用の枝とかは集めなくて良いのですか?」
「うむ。まぁ見ておるのじゃ。あと、全員離れておくのじゃ」
バステトさんが枝を手にした腕を伸ばすと、突然真っ白な光が降り注ぐ。
「えぇっ!?」
音もなく光が消えたかと思うと、枝が真っ黒に焦げて……というか、炭になっていた。
「火を生み出す事が出来ないので、太陽光を集めたのじゃ。しかし、どうも火力が強力過ぎるのじゃ」
「……ですね。普通に焚き火を起こす方法を考えましょうか」
異空間収納といい、太陽光……っていうか、ビーム兵器? というか、バステトさんの魔法は凄すぎるわね。
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