暗殺者はお断りです!

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 ネット上で胸糞が悪すぎると炎上したネット小説『帝国の姫と野獣騎士』の世界に転生してしまった。

 俺は小説上ではサイコパスな第三皇子、ユディル・レヒトブルクとして生まれ変わっていた。

 前世の記憶を取り戻した瞬間、自分の境遇を呪った。

「なんでよりにもよって、悪役に転生しちゃってんの!?」

 前世は波乱万丈な人生だった。
 俺は高校三年生のときに、御曹司の隠し息子だと発覚して、親父の会社を継ぐために勉強漬けの毎日を送り、ようやく会社を継ぐという前日にマフィアの抗争に巻き込まれて死んでしまったのだ。

 小説内では、異常な執着をヒロインに見せつける当て馬兼悪役を担っていたユディルだが、そんなものはお断りである。

 この世界では絶対に安全に幸せになってやる! そう決意を固めていたはずなのに……
 どうやら今世の俺には暗殺者というものがついているらしい!?
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