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閑話・二人の話

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 念の為、あいつが本当に死んでいるのかどうか確認すると、その情報は間違っていないとの事だった。

「ならなんだけど、エルマーナが治った事で、死んだって事はないかな?」

 私は、閃いた仮説をお母さんたちに話す。

「…もしかして、エルマーナが治った事によって、それが呪詛返しとして、呪詛を仕掛けたフーリッシュに返って死んだと言いたいのね?」

 あれだけで、お母さんは、私の言いたかった事全てを察してくれる。

「そう。タイミングからみても、その可能性はかなり高いと思うんだけど、お母さんはどう思う?」

 私的には、もうそれが理由ではないかと思っているが、お母さんがどう思っているのか聞いてみる。

「そうね… 確かに、今の話を聞いた後だと、タイミングがあいすぎている気がするから、無関係だとは思えないわね。」

「でしょ? ならその線で、お父さんとも情報を共有して、エルマーナをあんなにした証拠がないか調べて貰った方がいいと思わない?」

「そうね、分かったわ。まぁどっちにしろ、亡くなった原因を探る為に、フーリッシュの屋敷は徹底的に調べる予定みたいだから、そのついでに、呪詛関係の物がないかどうかも調べて貰うわ。」

「うん、お願い。」

「それで、グラディウスは、この後どうするの? マリクに、今話した事を一緒に伝えに行く?」

「いや、それはお母さんに任せてもいいかな?」

「? それは別に構わないけど、グラディウスはどうするのつもりなの?」

「実を言うと、何が起こるか分からなかったから、ナニーさん以外に、ここに来る事を言っていないの。一応、エルマーナたちへの言い訳は、ナニーさんにお願いしたけど、あまり遅すぎるとおかしく思われそうから、一旦向こうに戻るつもり。」

「そう、分かったわ。向こうに戻ったら、エルマーナを連れてこっちに戻ってくるの?」

「たぶん、すぐには無理だと思う。」

 ノーリ君を街へと帰さないと行けないし、リーベにも、エルマーナの事を伝えたい。
 それに、あいつが死んでいても、あいつの仲間がいないとも限らないし、もしかしたら、呪詛をかけたのが、あいつでなかった可能性もなくはないからだ。

「まぁ、そうよね。エルマーナが治っただけで、まだ解決した訳じゃないもんね。会えないのは寂しいけど、分かったわ。それも含めて、マリクに伝えておくわ。」

「ありがとう、お母さん。」

「別にいいわ。ただエルマーナに対して手紙を書くから、それを書く間は待っててくれる?」

「それくらいなら大丈夫。」

「良かったわ。リリー、書くものをお願い。」

「かしこまりました。」

 リリーは、一礼し部屋を出ていった。
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