【完結】還俗の刃 ――能登・長連龍の復讐――
仏を棄て、修羅となった。一族の血を啜った裏切り者どもを、一匹の「狼」が狩り尽くす。
天正五年、能登・七尾城陥落。 能登畠山家に忠義を尽くした長(ちょう)一族は、遊佐・温井・三宅ら身内の裏切りにより、一夜にして露と消えた。
美濃の寺院で僧侶として生きていた円山(えんざん)は、密使から一族滅亡の報を受け、数珠を引きちぎる。
「仏も死んだ。俺が殺した」 僧衣を脱ぎ捨て、祈りの代わりに研ぎ澄ませてきた一振りの刀を手にしたとき、男は「長九郎左衛門連龍(ちょうくろうざえもんつらたつ)」という名の飢えた狼になった。
目指すは「魔王」織田信長。 復讐という名の業火に身を焼き、七年の歳月を血で染め上げた孤高の武将の、果てしなき狩りが今、幕を開ける。
戦国時代、実在した復讐の鬼・長連龍の軌跡を描く。肉体的な苦痛、男たちの沈黙、そして血の臭い。骨太な時代小説見参。
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